========================================食品工場長の仕事とは===

■■   中国餃子騒動から学ぶこと

■■■                            2008年2月2日発行 

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おはようございます。河岸です。早い物で中国餃子の報道を見ていると2月に

なってしまいました。皆さんが考えていた一月の仕事は一月の内に終わりまし

たか。

●2月8日 金曜日の無料の講演会是非きてください。

【問合せ先】 中央保健所 生活衛生課食品衛生第二係  

         電話 03-3546-5399

http://www.city.chuo.lg.jp/koho/200115/11_09/index.html

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今週のお薦めの本です。

「狂い」の構造 (扶桑社新書 19) (新書)  春日 武彦/平山 夢明 (著)

すべてが「めんどうだから」で片付いています。

 世の中が狂って行くのは「面倒だから」の言葉で解説が出来るという、対談

集です。雪印事件の社長の「私だって寝ていないんだ。」の言葉が何故、

出てしまったのか、東海村の臨界事故で何故バケツで作業をしてしまったの

か、すべてが「面倒だから」で人間が動いてしまった結果だそうです。

 「因縁張り」、「透明な存在」、「くさった野菜」などと言った訳のわからない

言葉が、犯罪の、人間が狂って行く途中に出てきます。母親のお腹を裂いて

オルゴールを詰める心境がこの本でわかるかもしれません。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4594054633/250-4889569-1797033

 

 

 

親の品格 (PHP新書 495) (新書)   坂東 眞理子 (著)

理想を理想で書いた本です。

 「自分の事を大きな棚に上げて好きなことを話していいよ。」と言われて

話すと、こんな本が出来るのかもしれません。でもあえて言わせてもらうと

自分の事を棚に上げないと、いいことは言えないかもしれません。

 過去の事を何時までも引きずるのが日本人かもしれません。昔の事を

引きずっていると、過去の事を反省して、今はいい人ぶってもダメなのが

日本ですね。私は大きな棚に自分を上げて、好きな事を書くのはいいこと

だと思いますが、皆さんはいかがですか。

 「どんな小さな約束でも守る事」

 「決して誤魔化さないこと」

 「悪口は言わないこと」

すべて、今の大人にも当てはまることです。

電車の中で時間のあるときにお薦めです。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4569697070/250-4889569-1797033

 

 

 

ヤクザと日本―近代の無頼 (ちくま新書 702) (新書)   宮崎 学 (著)

日本のヤクザの歴史が学べます。

 ヤクザから学ぶ。。。 等と言った本が多く出ていますが。ヤクザが日本の

経済の中で役に立っていた、効果が有った時代があったのは事実です。

 演歌歌手の興行、舞台の地方興行などは地元のヤクザが指揮っていまし

た。

 世界の中で、看板をきちんと上げて「私の家はヤクザですよ」とどうどうと

裏の商売をしている国は少ないそうです。

 日本のヤクザの歴史が基礎から学べる素敵な一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/448006396X/250-4889569-1797033

 

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 中国餃子騒動から学ぶこと

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従業員教育が重要です。

 「化学的危害の防止について」

 http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/kagakuki8.htm 先日お話ししました。

 家族と晩ご飯を食べている所を考えてみてください。食卓におかずを並べて

食べようと思ったときにハエがたかってしまいました。ハエを退治するには殺

虫剤が有効だと思って殺虫剤を撒いてしまいます。もちろん食卓に並んでいる

おかず、ご飯にも掛かってしまうのですが、ここで教育を受けていないと、殺虫

剤はハエには効くけど、人間には影響が無いと思ってしまいます。自分の食べ

るご飯であれば、少しは考える事も有りますが、自分で食べるもので無ければ

思わず殺虫剤をかけてしまうことがあるかもしれません。人の口に入る物に殺

虫剤をかけてはいけないことを教育する必要があるのです。

 

管理者は教育していない作業者が触れないようにします。

 スイカを切って机の上に置いておいて、ハエがたかったとします。子供は何

時も親がハエがたかると殺虫剤をかけている姿を見ていますから、スイカにた

かっているハエに対して、子供はいいことをしていると思って殺虫剤をスイカに

めがけてかけてしまいます。子供は親がやっているとおりに殺虫剤をかけてし

まいます。本人は悪いことをしているつもりは無いのですが、結果としてスイカを

食べてしまった人に被害がでてしまいます。

 殺虫剤が、ハエに対しては害があるが、人に対しても害が有ることを子供は

理解が出来ないのです。教育をしていない人、教育をしても理解できない人が、

危害を及ぼす物を手に取らないように管理する必要があるのです。家庭で考え

れば、殺虫剤などは、子供の手が届かない所に管理する必要があります。日

本では、オロナミンCの瓶や、ペットボトルの容器に農薬を入れて冷蔵庫に保管

して、飲み物と間違えて飲んでしまう事故が発生しています。ペットボトルの容

器は非常に便利なのですが、飲み物、食べ物に使用している容器に殺虫剤な

どを入れることを止める必要があります。

 

 

工場外で手を加えたときに証拠が残るようにします。

 食品工場から出荷された商品が最終のお客さまの口に入るまで安全な状態で

届けることが食品には求められています。農畜産原料からの安全を表した言葉に

ファームツーテーブル(from farm to table)と表現されます。即ち農場からお客

さまの食卓までの安全を考えると言うことになります。1984年発生しました「グリ

コ森永事件」では、「かい人20面相」から「グリコのせい品にせいさんソーダいれた」

と言う文書が送られて、市場からグリコ製品、森永製品が消える事件がありました。

その後も、自動販売機の中に毒の入った飲み物が置かれる事件などが発生しまし

た。また、スパーの店頭のパン、牛乳、パックされた肉、魚などから縫い針が見つ

かる事件は、良く聞く事件です。この食品の流通過程での意図的な悪意を持った

犯罪行為に対して、食品に手を加えた場合に、製品が手を加えられた事が明確に

解る様にする事をタンパーエビデンス(tamper evidence)(改変されたときの証拠)

と言います。

 

お客さまのテーブルまでどのようにしたら安全に商品が届くか、常に研究が必要です。

 グリコ森永事件当時のお菓子の包装は、中身に手を加えても加えたことが解ら

ないような包装でした。最近は紙箱の上にフイルムで包装してあり中に手を加えた

場合は、証拠が残るようになっています。身近な例では、焼鮭ほぐしの瓶詰め商

品のシールの後に「開封済」の銀色の文字が瓶に残ります。この商品を見ると解

りますが、今までの瓶詰め商品のタンパーエビデンスは、フタの中心部のくぼみが

くぼんでいること、開けるときに「ぽこっ」と音がする事でしたが、それだけでは、お

客さまが充分注意する事が必要でした、それを開封済みのシールを貼ることでお

客さまは誰でも開封されていることが解るようになっています。

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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