========================================食品工場長の仕事とは===

■■   世の中の話題にどう対応していますか 

■■■                            2006年1月29日発行 

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おはようございます。

河岸です。月刊HACCPに特集を掲載しています。その掲載で考えているとこ

ろに、東横インの不正問題が発覚しました。ライブドアの問題もあり企業は何の

ために有るか再度考えてみたいと思います。

「月刊HACCP」 http://www.keiran-niku.co.jp/haccp.html

 

違反は故意で行った瞬間に犯罪です。

 東横インの社長は、ハートビルド法、横浜の市条例に違反した事に対してイン

タビューで次の様に答えています。「どんなちっちゃな条例違反でも、違反は違

反だから、軽く考えてはいけない。時速60キロ制限の道を67〜68キロで走っ

てもまあいいかと思っていたのは事実。これからは60キロの道は60キロで

きっちりと走ると肝に銘じる」 と答えています。この段階で、この会社は何か間違

えています。三菱ふそうの子会社がトラックの積載量を誤魔化して車検を通して

いたことが報じられています。

http://www.yomiuri.co.jp/atcars/news/20051220ve01.htm

 

この手法は、実は業界では有名な話でした。新車の車検の時には小さな燃料

タンクを取り付けて、実際の車検を通してしまえば、長距離運転に必要な大きな

燃料タンクに付け替えて、最大積載量を増やすことが業界では通例として行わ

れていました。この積載量をオーバーして荷物を運ぶと、運転手だけでなく、

配送業者、荷主にも違反が問われるようになってきたのが背景にありそうです。

 

 

正しいことばかりをしていたら仕事にならない。

 よく言われる言葉です。悪法だから守らなくてもいいなどと話す方もいます。

配送業者の管理で、速度管理があります。町を走っていると、トラックの後ろに

法定速度厳守します。高速道路80km、等と書かれているトラックもあります。

最近の進んだ配送業者は、デジタルタコメーターを積んでいて、本当に配送車

が高速道路で80km以上速度を出していないかを監視しています。そうした

管理の出来ている業者は、偽装した積載量の配送車は使っていないはずです。

この管理された運送業者より、一割配送料金を下げようとすれば、積載量を

一割多く偽装した配送車を使えばいいことになります。コストを下げる時に暗に

違法していることを認めてしまう。法定速度通りの速度で走ると着かない時間

設定をしてしまう事。最大積載量を超えて荷物を積もうとしてしまうこと。この事を

故意に行った瞬間に犯罪になってしまいます。

 

世間の目は厳しくなってきています。

 何故、生産活動に関する品質を上げていかなければいけないのかを理解する

必要があります。図のように私たちの生産活動の最終目的は利益になります。

その利益を稼ぎ出すための土台が品質になります。「品質にこだわってばかりい

て品質を優先すると、売り上げが下がってしまって利益がでない。」とぼやいている

声が聞こえそうですが、図の様に、品質は土台なのです。この品質という土台を

しっかり作り上げないと、そして大きな生産活動を支えるような土台にしないと、安定

して利益を上げることは出来ないのです。社会の生産活動に関する評価は毎年毎

年厳しくなってきています。品質(安全性)という土台を堅牢にしないと、社会の厳しい

評価で工場の生産活動は、一瞬で倒壊してしまいます。図をよく見て見てください。

頂上の利益を大きくするためには、底辺の品質(安全性)を大きくしないと、利益は

増えないことになります。品質を誤魔化して、底辺を小さくしてしまうと、社会からの

評価に対して、この三角形は倒れてしまうのです。少し前まで何とも無かった企業が

突然倒れてしまう場合と、倒れない場合があるのは、この三角形の底辺の大きさの

違いかもしれません。

 

三角形の底辺を大きくする方法は、月刊HACCPの特集を毎月、読んでください。

力の限り書いて行きたいと思います。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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