========================================食品工場長の仕事とは===
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鶏インフルエンザの状況について■■■ 2006年3月26日発行
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おはようございます。
河岸です。関東は花見の声が聞こえてきました。さくらが咲いていなくても、外
で飲むお酒は美味しいですね。特に美味しい焼き鳥があれば最高だと思いま
す。暖かくなって外気の湿度が上がってくればインフルエンザウイルスの活動が
下がってくるので、インフルエンザのピークはこれで過ぎたかもしれません。
ただ、手洗いとうがいはいつでも必要ですね。鳥インフルエンザの今までの
経緯を纏めてみました。
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鶏インフルエンザの状況について
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日本は79年間発生していませんでした。
日本における鶏インフルエンザは、1925年以来初めて2004年に山口県の
阿武郡阿東町で飼養羽数:34,640羽の農場で発生しました。抗体検査の結
果最終的にはH5N1型と判明しましたが、当初は、H5亜型のA型インフルエン
ザウイルスの感染が確認されたため、当該鶏は高病原性鳥インフルエンザの
患畜と確定されました。この結果、農林水産省の指示により、初動防疫措置とし
て、発生農場について既に部外者の農場への立入制限、卵の出荷自粛、鶏舎の
消毒等を実施しました。さらに、家畜伝染病予防法及び高病原性鳥インフルエン
ザ防疫マニュアルに沿って、発生農場の飼養鶏全羽の殺処分、消毒、周辺農場
における移動の制限、疫学調査の実施等、必要な防疫措置がとられました。なお、
移動の制限とは、鶏等の家きん、病原体を拡げるおそれのある物品等を対象とし
て、発生農場を中心とした半径30km以内の区域で実施 しました。この処置がこ
れから発生する、日本国内の鳥インフルエンザの対策の基本になっています。
京都では隠蔽工作も行われました。
山口県に続いて京都でも鳥インフルエンザが発生しましたが、この農場では
鳥が次々と死んで行っているのに、役所に届けることも無く、最後は農場内の
内部告発で世の中に公表されました。鳥インフルエンザを発生させた場合、
対応によっては、その農場、企業が海の藻屑になってしまうことを、京都の農場は
教えてくれました。京都では約19万羽の鶏が殺処分されました。
茨城県でH5N2の弱性の鳥インフルエンザが発生しました。
2005年には茨城県で安全だと言われていた、無窓鶏舎が次々と鳥インフルエ
ンザの検査で陽性反応が出てきました。この検査は茨城県がすべての養鶏場に
対して行った検査になります。家畜伝染病予防法に基づき、蔓延(まんえん)防止
のために殺処分命令を受けた鶏は37養鶏場の326万羽に上り、最初に発生が
確認された2005年6月以降、県内12区域の発生養鶏場を中心とした半径5キロ
圏内の鶏の移動が制限され、計216万羽が対象になりました。この数は、茨城県
のほとんどの採卵鶏の鶏が対象になったと考えられる数字になります。
農場で作業するときはどのような対応をしたらいいのでしょうか。
鶏舎に用事の無い方は鶏舎に近づかないのが一番の方法です。しかし、視察を
含めて鶏舎に近づく必要が有る方がいるかもしれません。その時一番大切なことは、
インフルエンザ(人間の罹るインフルエンザ)に罹っている方は、農場に近づかない
事です。人間に罹るインフルエンザが何時鳥インフルエンザと変異して人間に罹る
ものになるか判らないからです。いままで鳥インフルエンザに罹った農場の鳥の
処理をしてきた方を厚生労働省で健康調査を実施しました。その調査の結果では、
高病原性鳥インフルエンザの発生又はその疑いのある農場における人への感染の
予防及び発症の予防において、医療用マスク(N95)、ゴーグル及び抗インフルエン
ザウイルス薬(リン酸オセルタミビル)の使用等の効果が認められたと報告がありま
す。
具体的には次の防具が必要になります。
・防護服等(防護服、手袋、帽子、ゴーグル等)
・ウイルス防御マスク(ウイルスを95%カットする)
・消毒薬(逆性石鹸、塩素系消毒薬、消毒用アルコール、消石灰等)
改めて纏めてみると総合的にまとまっている資料は無いものです。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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