========================================食品工場長の仕事とは===
建前論と本音
食品製造工場の基本は手洗いです。
私のメルマガは外食産業、厨房で働く方も多く読んで頂いています。食品製造、
調理に携わるひとの初めの一歩は手洗いになります。このことはどなたも意見の
ある方はいないと思います。衛生管理は手洗いに始まり手洗いに終わると言って
も過言では無いと思います。まず、このメールを読んだ方は手を洗って見てくださ
い。厨房に入る前、工場に入る前に手洗いを行って見てください。私は家に帰ると
手とうがいをまず実行します。電車に乗るといろいろな所を触りますからもちろん衛
生上の問題も有りますが、私の手が油っぽいのでその手をすっきりするためもあり
ます。私の家は、玄関を入ると、手洗いが有ります。もちろん手を洗うときはお湯が
出て、そして石けんもあり、充分泡を立てて手首まで洗っています。外科医が手を
洗う場面をアメリカのテレビドラマerなどで見ると、ブラシを必ず使い各指を10回ず
つ洗う場面が出てきます。そこまでは必要は有りませんが、私が家に入るときは
手を石けんとお湯で洗ってから家に入ります。もちろん冬でも同じ事を行っています。
皆さんがこのメルマガを読んで手を工場に入るところで洗って見てください。石け
んが有りますか?爪ブラシがありますか、そしてお湯が出ますか?手洗いを行おう
とすると石けんが無かったり、手を乾かす物が無かったりします。外食産業の方で
保健所の厨房検査を受けた経験の有る方は判ると思いますが、保健所の方は手を
洗う場所さえあればその洗面所で実際洗うことが出来なくても営業許可は出してく
れます。一度営業許可が出れば、その手洗いを取ってしまう厨房もあると聞いてい
ます。
工場に入るときは手首まで、ブラシを使って充分洗ってください。その言葉を本当
に実践してみてください。その場所は本当に確保出来ていますか。朝、一度に工場
に多くの方が入るときに十分の数と場所が確保されて、本当に洗うことが出来るか
確認してみてください。
本当に手を洗っているか検証をします。
どうやって検証するのか。毎日で無ければ、あなたが工場に入る方をじーーと見て
いれば検証をすることが出来ます。ちょっと発想を変えると毎日手をきちんと洗ってい
るかどうかは割と簡単に検証をすることができます。手を規則通り洗ったとしたら一
日何回洗う必要が有るのでしょうか、出勤時、トイレに行ったとき、食事の後、等など
理論上何回手を洗う必要があるのでしょうか。そして一回に使用する手洗いの洗剤
は何cc使用するのでしょうか。そうするとかけ算が出来ます。
使用量×人数×回数×日数=1ヶ月の使用量
これが理論上より少なければ、手を洗っていないことになります。同じように手を拭
くのにペーパータオルを使用しているとすれば、ペーパータオルの使用量が理論値
より少ないと問題になります。経費節減と称して、洗剤の使用量、ペーパータオルの
使用量が減って来ると嬉しい物ですが、建前は、手をきちんと洗わなくてはいけませ
ん。人時生産性が上がったと喜んでいると、実は手を洗っていないかもしれません。
手洗いは衛生の基本です。という建前を毎日言い続けることが、工場管理の基本に
なると思います。
建前を貫き通すことが工場管理の基本になります。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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