========================================食品工場長の仕事とは===
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■■ 白いんげん豆を使用したダイエット法
■■■ 2006年6月25日発行
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おはようございます。
河岸です。食品工場のクレームと同じで現場で起きたちょっとしたことが、致命
的になる場合があります。今回のTBSの白いんげんの番組も最悪の場合はT
BSテレビの電波停止の事態になってしまいます。TBSテレビが映らなくなると
「渡る世間は鬼ばかり」と「さんまのからくりテレビ」がみることが出来なくなって
非常に困ってしまいます。工場の商品でも全てを管理していないとちょっとした
樽の穴から水が漏れだして、大きな穴になってしまうことがあります。常に工場
という樽の全体をみておく必要があります。そんないい事例だと思います。
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白いんげん豆を使用したダイエット法
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テレビで一度放送されてると食材は無くなります。
2006年5月6日にTBSテレビで放送された、健康情報番組「ぴーかんバデ
ィ!」で紹介した白インゲン豆ダイエット法を試みて、下痢や嘔吐(おうと)など
の症状を訴えた視聴者は、全国で1149件、入院されたケースが122件に
上ることが分かった。と報道されています。全国で放送された健康番組の影
響は本当に大きな物になってきています。お昼の番組でココアが健康に良いと
放送された瞬間にスーパーの売り場からココアが消えてしまって、ココア工場
でフル生産しても追いつかないといった状況が発生しています。NHKのためし
てガッテンのように、医学論文に基づいての実験を経て報道されているのであ
ればいいのですが、例えば、「 76人の糖尿病患者を無作為に2組にわけ、「寒
天を食べる組」・「寒天を食べない組」で3ヶ月後にどのような違いがでるか検証
しました。その結果、血糖値、コレステロール値、体脂肪率、血圧 すべてにお
いて「寒天を食べる組」の方がより改善していることがわかりました。」などとき
ちんと分析されています。しかし、民放の中ではここまでしっかり実験されて放
送されているのは少ないと思います。
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TBSのホームページ参照
http://www.tbs.co.jp/p-kan-body/owabi.html
責任は何処にあるのか
同じ食品を大量に続けてとって、それが健康被害に繋がってしまった場合、そ
の責任は何処にあるのでしょうか。同じ食品を同じ工場の単一の商品を続けて
とるとダイエット出来ると放送されて、その商品の売り上げが通常の何倍にもなり、
一年以上そのブームが続き、工場の規模を大きくするために設備投資を行い、
結果として、お客様の体調に変化が出てしまい。最悪の結果としてお客様が亡
くなったとします。そしてそのことが報道され、売り上げは極端に落ちてしまう。
工場の増設した分の稼動率が落ち、結果として工場の存続が続かなくなってし
まう。そんな図式は簡単に考えることが出来ます。しかし、日本の集中した物の
考え方をみると、いつ、皆さんの食品工場の製品が昼の健康番組に取り上げら
れて、ブームになるか判らないのです。そしてその内容が理屈にかなっていれば
いいのですが、今回の白いんげんのように、加熱不足という、一般常識をも疑う
ような内容だった場合に取り返しが付かなくなってしまいます。貝割れ大根が犯
人になり、消費量が落ち込み、コンビニエンスストアのサラダから貝割れ大根が
一斉に無くなった事がありました。そういった場合の責任は何処にあるのでしょ
うか。
常に自社の製品が何処でどのような使われ方をしているか
監視する必要があります。
今回の「白いんげん豆」を自社の製品名に置き換えてみてください。ある瞬間
売り上げが増えて嬉しい気持ちになると思います。全国ネットのテレビで放送さ
れると売り上げも信じられないくらい増えると思います。そして祝杯を挙げている
宴席に電話が入ります。「お客様に異常がでているようだ」そして、その電話は
朝まで鳴り続けるのです。そうならないためにも、テレビ、雑誌などのメディアに
対して常に自社の製品がどのように取り上げられているか監視する必要があり
ます。そして通常に考えられない使い方をされた場合は、放送しないように注意
勧告までする必要があるかもしれません。
常に自社の製品の使われ方を監視する必要があります。
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番組で紹介した『白いんげん豆を使用したダイエット法』への注意喚起について
2006年05月08日
TBS総務局広報部
5月6日(土)放送の健康情報番組「ぴーかんバディ!」で白インゲン豆を使用した
ダイエット法を紹介しました。これは、白いんげん豆を3分程度炒ったものを粉末化
し、ご飯にまぶして食べる等のダイエット方法です。番組では、「豆は生で食べると
お腹をこわす恐れがあります」「豆にアレルギーのある方やお腹をこわす状態がつ
づいた方は食べないで下さい」「糖尿病の方は医師に相談してからにしてください」
等の注意喚起を行いました。
しかし、放送後、一部の方々から『激しい嘔吐』『急激な下痢』等の症状を訴える苦
情が、これまで30数件寄せられております。
TBSとしては、原因についてはまだ調査中ですが、今後も同じような症状を訴える方
が発生する可能性があることから、番組で紹介した白いんげん豆を使用したダイエッ
ト法を控えていただくか、医師などの専門家の意見を求めた上で慎重に対応していた
だくよう、さらなる注意をお願い申し上げます。
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番組で紹介した「白いんげん豆ダイエット法」に関するお知らせ
2006年05月09日
5月6日(土)の「ぴーかんバディ」内で紹介した『白いんげん豆ダイエット法』につい
て、多数の方が“嘔吐”や“下痢”の症状を訴えている事態に至り、深くお詫びを申し
上げます。TBSでは専門家と協議し、今回の事態の原因を調査いたしましたので、
以下ご報告させていただきます。
<原因について>
複数の専門家に、今回の症状を訴えた方々の情報を集約し見解を求めたところ、現
時点では、生豆に含まれるレクチンなどの成分が、加熱不十分のために残り、これが
胃や腸の粘膜の炎症を引き起こし、嘔吐や下痢の症状に至った可能性が高いことが
分かりました。
なお、炭水化物の吸収を抑制するとご紹介したファセオラミンは、白いんげん豆に含
まれるものですが、今回の“嘔吐”や“下痢”といった症状はファセオラミンが引き起こ
したものではないと考えております。
<対応について>
上記の原因から、今後、同様の症状を訴える方が発生する可能性が高いことから、番
組で紹介した調理方法による白いんげん豆を使ったダイエット法は、お控えいただきま
すようお願いたします。
TBSでは上記について、情報番組等で注意を呼びかけたほか、ホームページにも掲載し
広く周知徹底に努めて参ります。
http://www.tbs.co.jp/p-kan-body/owabi.html
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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