輸送中の化学物質も管理していますか?


2003年6月28日 次のような事故の記事が新聞に載っていました。

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菓子輸送中に劇物汚染=九州・沖縄、吐き気の報告も

 

 運送中に劇物「キシレン」に汚染された可能性のある菓子が福岡、長崎、熊本、

鹿児島の九州4県と沖縄県に出荷されていたことが28日、分かった。自主回収が

始まっているが、沖縄では菓子を食べ吐き気を催した子供の例が1件報告された。

 この菓子は、チョコレートなど5種類の菓子を詰め合わせた「チャイルドパック」

(販売希望価格120円)など。

 製造元のニッポー(千葉県)や千葉県衛生指導課によると、この菓子を10日から

11日にかけ輸送した運送会社のトラックに、化学品会社が預けたキシレン2缶

(計約30キロ)が積み込まれていた。福岡に到着した際には缶に亀裂がみられ、

うち1缶は空になっていたという。 (時事通信)

[6月28日14時10分更新]

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先日化学物質の管理についてお話しましたが、

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/kagaku9.htm

輸送中の事故までは考えていませんでした。私の中の常識では、食品と

他のものを同じトラックで輸送することは考えていませんでした。しかし、物流コストを

抑えていくと、特に地方の幹線便は共配を使ってしまいます。食品だけの共配便なら 

いいのですが、今回の事故のように、揮発性の化学物質と共配したときに、非常に

怖い事になりますね。

ただ、運転手、運送会社は今回の事故は、商品に問題があることに、確実に気が付いて

いる点が気になります。

 

荷主に預かった、荷物が漏れて空になっている。特に揮発性のキシレンで

あれば臭いもかなり有るはずですから、そのトラックに載っていた荷物に問題があると 

思うのが一般的だと思います。

食品の回収事故、食中毒事故は、こうした一般的、常識的に考えると防げたことが 

会社での仕事ということになると常識的と異なる判断が働いて、事故になってしまいます。

私はこうしたときに、自分の家族、子供に今回の事を話して理解してもらえるかを 

判断基準にしています。

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/kodomoni1.htm

「子供に説明できる 仕事をする」

 

今回も運転手、その配送会社の責任者として考えてみてください。

 

お父さんの会社で今日運んでいた荷物が、輸送中に破けてキシレンという

物質がこぼれてしまって大変だったんだ。でも、一緒につんで有ったお菓子は 

もう売り先も決まっているし、改めて東京から運ぶと間に合わないしそうすると 

お父さんの会社で損害賠償しなきゃいけないから、そのまま出荷したんだ。

そうしないとボーナスも近いし、会社が儲からないからね。

 

 

なんて夕食を食べながら子供にはなせまますか??

 

 

 

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