==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■    輸入野菜について

■■■                            2010年3月28日発行 

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おはようございます。河岸です。

ツイッターをしています。是非一流と二流の違いなどいい例があれば

教えてください。

https://twitter.com/ja8mrx

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「食品期限設定試験における科学的根拠構築/実証手法 」の通信講座を

開講します。

http://www.gijutu.co.jp/doc/t_00504.htm

著者割引もありますので、是非受けて見てください。

http://ja8mrx.la.coocan.jp/syouhi.pdf 

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今週のお勧めの本です。

野村総合研究所はこうして紙を無くした! (アスキー新書) (新書)

野村総合研究所ノンペーパー推進委員会 (著)

リーダーがその気にならないと

 野村総合研究所がペーパーレスを推進した内容が書かれています。

 内容自体は新しいことは何も無いのですが、やり遂げるという強い意志

をリーダーが持たないと何も進まないという思いは伝わってきました。

 大型のモニターを無線LANで廊下に取り付ける、打ち合わせの部屋に大

型モニターを取り付ける等と言った新しい業務改善のヒントもさりげなく書

かれています。

 机の周りがごちゃごちゃしている方にお勧めの一冊です。

 但しリーダーがその気にならないと改善は進みません。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4048684094

★4個です。

 

・食品工場の参考になる本  

   http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102

・中食・外食で参考になる本 

   http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22

  

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 輸入野菜について

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なんでも悪いわけではない 

 中国などから輸入されてくる野菜は、生野菜のまま輸入されてくる場合、

半製品の状態で輸入される場合、直ぐにつかえる加工品として輸入され

てくる場合があります。

 生野菜などは、中国産もありますが、メキシコ、アメリカなどの野菜が多

く輸入されています。

 アスパラガス、かぼちゃなどは何処のスーパーでも目にする事が出来ま

す。

 生野菜の状態で輸入された野菜を日本国内で再加工して外食用に加工

している場合があります。

 メキシコから輸入されたかぼちゃをスライスして外食に下ろす場合があり

ます。

 

半加工の状態で輸入してくる場合

 生野菜の状態では無く半加工品として輸入してくる場合があります。

 梅干用の梅なら塩漬けの状態で中国から輸入して、日本で塩を抜いて、

調味梅干などに再加工をおこなっています。

 なすなども塩漬けの状態で日本に運ばれ再加工してなすの漬物になり

ます。

 たけのこなどは水煮の状態で輸入され、日本でスライスし、再度味付け

をおこなって竹の子の煮物などに加工されます。

 

加工品の状態で輸入される場合

 たくあんなどは、スライスたくあんの状態で輸入されてきます。

 外食で出される着色料に染まった漬物は殆どが中国産と思って間違い

がないと思います。

 居酒屋で出される枝豆は、中国でボイルされ塩味がつけられ凍結されて

輸入されてきます。

 日本で使用するときに皿に盛り付けて解凍すれば枝豆の出来上がりです。

 カレーライスのカレーで味の深みを出すために使用するソテーオニオンな

どは、たまねぎを油でいためて茶色くなった状態で輸入されてきます。

 日本ではソテーオニオンを解凍し、寸胴なべに入れるだけで本格的なカレ

ールーが出来上がるのです。

 

何故輸入野菜を使用するのか

 一番の理由は価格が安いということが上げられます。

 物価の水準が中国などの国と日本とでは大きく異なるので、単純に安い

野菜を輸入することが出来ます。

 但し、オーストラリアで生産しているそばのように、採りたてのそばの実を

使用した方が美味しいそばは、日本でそばが採れないときにオーストラリ

アでそばを収穫することで美味しいそばを一年中食べる事ができます。

 季節が違う国で取れた旬のものを輸入してくること、現地でしか食べること

のできない果物を輸入してくる事は食の広がりを楽しむためにすばらしいこ

とだと思います。

 手間を省くために輸入食材に頼る場合があります。ソテーオニオンなどの

原料原価は非常に安価なものです。

 たまねぎと油があれば簡単に作る事が出来ます。しかし、製造するときに

は人件費がかかってしまいます。

 鍋に付きっ切りでたまねぎをいためないと美味しいソテーオニオンはでき

ません。

 外食の厨房では人件費を下げるために、下処理のいるソテーオニオンな

どは輸入加工品を使う事が多くなってきています。

 ソテーオニオンだけを輸入品にしてもカレーの味は大きく変わりません。

 しかし、手造りカレー店を開店して人件費がかかるからと言ってソテーオ

ニオンを輸入品に変更して、にんじんを凍結品に変えて、ブロッコリーも注

文ごとに茹でていたのを凍結品に変更してと少しずつ変更していくと、すべ

てを手造りでおこなっていた開店当初の味とは大きく異なってしまいます。

 手造りカレーの店に通い詰めていたファンは味の変化に気が付いて少し

ずつ離れていってしまうのです。

 日本は車、電気製品などの工業品を製造して、国外に輸出し、外貨を稼

いでいました。稼いだ外貨で食品を購入していたのです。

 例えれば、働きに出たお母さんたちが夕食を作る時間が無くなり、ピザの

出前を取ったり、ほか弁を買ってくるようなものです。

 時代は少しずつ変化していています。食品の国産自給率が下がり、作物

を植えていない畑、田んぼが地方に行っても目に付くようになっきています。

 日本人の労働者も余ってくるようになってきています。

 少し前なら、高卒でも「金の卵」ともてはやされていた時代もあった時代と

比較すると考えられないほどです。

 畑があまり、人手が余っている時代、そして、自動車、電気製品が売れな

くなっている時代に、外国から野菜を輸入すべきかどうかは答えがはっきり

していると思います。

 輸出が落ちているのに、冷凍加工品を輸入していると、何時かは経済が

破綻するとおもいませんか。

 カレーショップでも国産のたまねぎを使用して、人を新たに雇ってソテーオ

ニオンを炒めたり、にんじんをカットしたりすれば雇用が産まれると思いま

せんか。

 野菜の栽培も、野菜の加工も外国に委託して、日本国内の土地が余っ

てしまい、若者の働くところがなくなるって何かおかしいと思いませんか。

 お母さんの働くところが無くなってしまって、収入が無いのに、働いていた

ときと同じ用に、宅配ピザを毎日食べているような気がします。

 まだまだ日本は野菜を栽培し加工するゆとりはあると思います。

 発想を大きく変えて日本でも一次産業、二次産業を再度充実させるべき

だと思いませんか。

不景気を解決するためには国内の生産を増やすのが早道だと思います。

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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