========================================食品工場長の仕事とは===
床からの高さは確保できていますか
先日ある工場を視察に行きましたら、良品と基準外を選別する工程で、基準外を
入れるバケツが、床に直接置いてありました。その基準外は、さらに、B品とC品に
選別されるのですが、その両方とも選別用のバケツは直接床に置いてあるのです。
良品は、そのままラインで包装ラインに入ります。B品、C品ともゴミになるのなら、
まだ理解できますが、その工場では、選別品は良品と異なる工程で、ラインに流し
製品として販売するのです。
私はB品、C品を購入すべく、視察に行きましたが、私の工場では、B、C関係なく
良品として扱いますので工場の床に直接置いて有るのは、床からの異物混入等を
考えても問題が有ると思います。
フリーマーケットが大流行ですが、フリーマーケットでは、ブルーシートを地面に貼った
状態で、その上に食品、野菜、漬け物等を置いて販売している光景が見られます。
最低直接口に入る、漬け物等の食品は、リンゴ箱以上の高さで販売してもらいたい
物です。
直接口に入るものを置いておく高さは、人間の膝の高さ以上の高さがほしい物です。
スーパー、コンビニエンスの駄菓子コーナーの高さも、小売店ではある程度の高さを
確保しているはずです。
何故、直接床に置いてはいけないのか、異物混入の可能性と、細菌汚染を考えると
工場の中でも直接床に置いてはいけないことに気がつくと思います。
では、各工程で高さはどの程度必要なんでしょうか?
1 原材料の入荷時点
2 下処理の工程
3 加熱後の工程
4 包装終了後
では、具体的にお話したいと思います。
1 原材料の入荷時点
輸送されてくる原材料は、トラックの床にべた置きの場合があります。トラックの中が
べた置きなんだから、工場もべたでいいのではという議論もありますが、食品工場の
考え方として、工場に入った時点から、ものを直接床に置いてはいけないという考え
方を徹底する必要があります。最低の高さとしては、輸送に使用しているパレットの
高さを最低の高さとするといいと思います。最近シート状のパレットが出てきましたが
異物混入の観点から考えるとお勧めはできません。
2 下処理の工程
下処理とは原材料を洗ったり、カットしたり加熱工程前の状況をいいます。その下
処理の場合は水を多く使用したり、重かったりしますので、ついざるを床に直接置いて
しまいます。最低15cm以上の高さを確保する必要があると思います。
床の異物、虫等が入らない最低の高さだと思います。
3 加熱後の工程
加熱後は二次殺菌を行う場合でも床からの水の跳ね返りが届かない高さが必要です。
工場の床の状況によりますが、25cm以上の高さが必要です。
スーパー等でパックされた刺身を台車で運ぶ姿を目にしますが、この場合は人間の
膝の高さ以上が必要ですね。工場でも事情が許せば、人間の膝以上の高さがお勧め
です。
4 包装終了後
包装を終了して、段ボール、輸送用番中に入れてしまえば、直接床に置いている
工場もあります。理屈上は輸送のトラックで直置きになるので、この時点から直置き
でもいいような気がしますが、ハンドリングを考えても、最低パレットに置く必要が
あります。工場の中は事務所を含めて直接床に、ものを置かない事を徹底する
必要があります。宅急便で事務所に着いたものも必ず台車等に乗せることができ
れば、教育ができている事になります。
あなたの工場は直接物を床に置いていませんか。
高さは何センチ以上を基本としていますか。
この考え方は原理原則として譲らない方がいい考え方です。
高さは直接食べられるものは膝の高さ以上がお勧めです。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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