智恵を出すと言うこと


工場管理が進んでくると、知恵が必要になってきます。本を読んでも、インター

ネットを調べても、人に聞いてもわからない知恵が必要になってきます。ただ

知恵は毎日悩んでいると、テニスをしたり、風呂に入ったり、人と話していたり

するとふっと知恵が出てきます。特に最後の人と話すのは大切ですね。

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智恵を出すと言うこと

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製造現場で、様々な改善が進められていると思います。毎年毎年、製造経費、

人件費を下げると言うこと、このまま行けばいつかゼロになってしまうのかな

なんて思うほど、毎年、毎年製造経費を下げて行かなくてはなりません。

トヨタが一兆円の利益を上げられたのもこの改善の結果だと思います。

そのとき大切なのは、改善の無理を言われてもできると思うことで、あたまから

できないと思った瞬間に、何もできなくなってしまいます。できると思って智恵を

出す事が重要で、いかに現場の事を考え智恵を出すかが大切なのです。

工場によっては、本社とか別組織から人が工場に来て、このコストダウンの

智恵を出す部門が、有るところも有ると思いますが、工場長のあなたが、

人件費の高い日本で、中国より製造コストを下げるんだと思うことが大事なんです。

 

そして、現場であなたが智恵を出し、そして現場の実際作業している人までが

智恵を出すようになれば、製造コストは更に良くなります。良く言われるのは

生産性のグラフを現場に貼るだけで生産性は20%改善されると言われます。

下記の例は、私が家をたてているときの例ですがそういう目で、他の家を見ると

そんなに智恵を出していない例が多く見られますね。 

日本人は本来、智恵を出し続けてきたように思えますが皆さんの工場は智恵を 

出し続けていますか?

 

常に最終のお客様の方向を見て、関係者全員が知恵を出し続けることを

忘れてしまったような気がします。

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私は、2001年、木造注文住宅を建てました。

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/iewotateru.htm

注文住宅ですから、自分の思いを人に伝えるために図面を書きます。

例えば、コンセントの位置を図面に落としたと考えてみてください。

部屋のこの辺の位置と伝えるのに、壁から何センチで床かから何センチと

書きますがその位置が壁を張るときに非常に困難な場所とします。

私の家の壁は、むくの杉板を張るのですが、その板が19cmの巾として高さ

20cmのところにつけてくださいとすると、板を1cm切らなくてはいけません。

それよりももう少し上下にずらして板の継ぎ目がコンセントの中心に当たるように 

コンセントの位置を上下すれば、もっと見栄えがよくなり、さらに板の強度が

でるのかもしれません。 

ただ、図面上は、床から20cmの位置と書いてあります。この20cmが

どのくらい意味があるかを、大工さんも、設計士さんも、現場監督も、

電気屋さんも調整せずに、図面どおり仕上げたとします。図面どおりですと 

いわれても見栄えが悪く、強度がでないと、作業な関係する全員が理解しながら

そんな工事をしてしまいます。 

よく人はいいます。事前に話してくれれば、こんな事にはならなかったのに、

私は聞いていない。いってくれればこんな事は、起きなかったのに。

私は、指示されたとおり動いています。 何で怒られるのですか?

だれも自分自身の事だと思って調整していないのです。考える、考えるというより

知恵を出すことを放棄している仕事をしていませんか。

大工さんが、電気屋さんが自分の家を建てているとしたら、きっと一言

相手に、本当にこれでいいですか?25CMにすると見栄えも、強度もでますけど 

と話していると思います。

 

あなたも含めて、仕事ではなく単に一日を終わればいいという作業を、していませんか

自分の仕事としていろんな事を知恵を出しながら調整していますか。

 

そんな知恵を出しつつけてきた仕事が、いまの日本を支えてきたような気がします。

 

このメールマガジンに対して読者の方からメールがきました。

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これはむずかしい問題で一面からのみ見てはいけません。 

残念ながら、今の社会ではこの話は通用しない場合の方が多いのです。

事実、このような件についてのトラブルはものすごく増えています。

顧客のためによかれと思って相談し、変更したことが、最終的に契約違反で訴え

られること。これが多い。

建築業者側は、専門的に考えてアドバイスしても、世の中にはそれを聞かない人

の方が多いんです。

本当に多い!これは業者側にいる人でしかわからないことです。

知っているような振りをして、実際には何も知らない方の多いこと!!

それ故、最終的にトラブリます。

今の世の中、契約が最優先ですから、契約書にないこと、契約図面にのっとって

行わないことは、即負けを意味します。変更したら契約も直せばいいじゃないか

?と思われるでしょう。

契約図面をなおして、契約書を巻き直して、収入印紙を貼って、親身になって考

えてくれる業者ほど、こんな面倒くさい作業をいやがることが多いんです。

契約書通りに仕上げること、これは今の業者の最低限やるべき事です。

おっしゃるように、それがいやなら、契約書の特約条項できちんと明示すべきで

す。

言い換えれば、こんな業者が多くなったのは無知なのに、無知な業者の尻馬に

乗って、まじめな業者を圧迫する勉強をしない多くの消費者であります。

と、言い切ってしまうと、また誤解を招きそうですが、物事には非常に多くの面

があって、それらの面のうちどの面から物事をとらえるかによって大きく異なる

と言うことです。

契約優先主義が良いとは言いませんが、日本人の中に流れる知恵が、悪い方向に

流れ出していることも事実です。

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知恵を出さないでつらいとか、苦しいだとか、話して人をよく見ます。

松山千春さんの歌、「大空と大地の中で」を聞いて見てください。

元気がでますよ。

−−−−「大空と大地の中で」−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

果てしない大空と広い大地のその中で

いつの日か幸せを自分の腕でつかむよう

歩き出そう明日の日に振り返るにはまだ若い

吹きすさぶ北風にとばされぬようとばぬよう

凍えた両手に息を吹きかけて

しばれた体を温めて・・・・・・・

生きることがつらいとか苦しいだとかいう前に

野に育つ花ならば力の限り生きてやれ

凍えた両手に息を吹きかけて

しばれた体を温めて・・・・・・・・

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

 

 

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