========================================食品工場長の仕事とは===
トヨタ式生産方式について 続報
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「トヨタ式生産方式について」↓↓↓ を読まれた方からメールを頂きました。
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/toyota8.htm
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実は、私が勤めている工場でもトヨタ式を導入して約1ヶ月、近いうちに私のライン
でも始まります。思うに、いかに無駄をなくすか という事 先生のお話では、
どの工場に行っても 90%が無駄な事をしていると・・・
今している事を、家庭という単位で考えてみる事が必要だと。例えば、勤務先では
やらないが 家庭では効率よく物を配置したり 冷蔵庫の余り物をなんとか考えて使う
効率よく物を配置する事により無駄な動きが少なくなる 余り物を使う事によって
在庫ロスがなくなる 家庭でのお金の流れは分かるが 会社のお金の流れはパートさんは
勿論、社員でさえも分からないという部分・・・これらの事をどこまで理解できるか?
実行できるか?という事が大事だと思いますが
しかし導入する事によって「無駄をなくすか」という事がどれほど困難であるかが解ります。
そして、日本人の特性?鎖国的な部分で今までやってきたことに対して、急に違う物を
取り入れる事にたいしての嫌悪感、物事を良い方にもって行こうとするのに
「なんで、どうして?」という否定的な考え方、これらがある限り、トヨタ式を導入するのは
難しいと思われます。自分ができるかどうか解らないのに 偉そうな事を言っていますが
・・・すいません。
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難し問題です。自分でもよく理解していないことを、お話しするとつい難しくなって
しまいます。難しい事を判りやすくすることに、私のメルマガの意義は有ると思って
いますので、難しい問題は苦手ですね。それを前提に、この問題についてお話
したいと、思います。私が昭和の頃働いていました工場でNPS運動と言うのが
ありました。このNPSはトヨタ生産方式(TPS)の異業種展開を目的として1979年に
設立された、一業種1社の研究会です。大きな所ではすかいらーくさんあたりが入って
いますね。このときは私はまだまだ、若かったので理解できませんでしたが、今から
思うと、現場の若い私までこのNPSの意義が伝えられなかった所に、今回の読者の
方の悩みが有るような気がします。では、会社がトヨタの生産方式を導入すると決めて
あなたはどのような行動をとればいいのでしょうか。
1 先頭に立ってやってみる
2 どうせ会社は新しい物やってみるだけでどうせ定着しないよと、静観する
3 やってられないと退社する
良くある会社の風土としては、2の静観して台風が過ぎるのを待つという風潮があります。
特にトップが新しい物好きで、何でもかんでもはやりの物を導入する企業は、昔から
いる方は、静観のパターンが多いですね。
今回のお話は、もちろん1 先頭に立ってやってみる方に対してのお話です。
ここで大事なのは、会社のトップの方が、トップ自分自身がやり抜く、この女しか
自分の伴侶にはいないんだ。という強い思いが無いと、このTPSが失敗したとき
あなたの性になって、結局静観した人たちがいい思いすることになりますね。何も
しない方が、勝つ、そんな風土の会社って結構ありますから。
では具体的なお話です。私なりの解釈です。
1 TPSの目標を明確にする
2 定期的な打ち合わせを決める
3 自分たちのリターンを明確にする
この三点が、案外理解されないままに進められているような気がします。
1 TPSの目標を明確にする
トヨタが成功したのは、品質が良くて、手頃な価格の車を開発すれば、きっと売れるはずだ
という、思いが有ったと聞いています。あなたの工場は、TPSを導入した結果、工場として
お客様にどのような物が、提供できるのですか? その目標が明確で無いと単なる、コスト
ダウンの活動になってしまいますね。経費節減活動、コストダウン活動と何が違うか、
TPSはあくまで、お客様を見ているような気がします。そのことをパートさんまで含めた、
従業員全体が理解することが大切ですね。
2 定期的な打ち合わせを決める
生産量が多くても、残業が重なっても、休みの方が多くても、現場で智恵を出す打ち合わせは
定期的に行うことをお勧めします。こんな事やったって納品が間に合わなくなるから無意味だよ。
今日はいいから、生産を優先してくれ。なんて良く聞かれる言葉です。忙しいときに智恵を
だす事は難しいですね。でも智恵を出さないと何も解決しません。家の中の家具の移動、
冷蔵庫の整理は思い立てば夜中でもやってしまいますね。その心意気が無いと、TPSは
進まないと思います。一番大切なのは、トップが必ず毎週、報告会、定例会をしつこく
繰り返す。それが大事だと思います。
3 自分たちのリターンを明確にする
TPSを一生懸命やって、智恵を出して、智恵を出すために、お風呂に入ってても、布団に
入っていても、のべつ幕無し考えていて、やっと智恵を出し切ったら作業効率が上がった
からと言われ雇用カットされた。それでは従業員の方は智恵を出さなくなりますね。
家庭では効率よく暮らせるように智恵を出すけれど、会社では出さない。そういう方は
多くなってきています。一番は、智恵を出して目立っていた方がどうなったか、従業員の
方はよく見ています。ティッシュペーパーの様に必要な時に使って、使い終われば捨てて
しまう。「モノ作りは人造り」トヨタの方はよく話されています。智恵を出し続けて工場、
会社が良くなれば、自分たちも良くなる。そんな原因と結果が明確でないと、なかなか
改善は進みませんね。
最後にやってみたら失敗だった。これは有ることです。工場の改善活動だけ打率10割は
あり得ないことです。打率3割を超えれば、いい打者になります。失敗をどこまで寛容できるか
それが、トップリーダーに求められることですね。失敗の多くは、過去の清算から発生して
いることが多いのではないでしょうか?
この大きな三点を理解した上で、本当に従業員の事を思えば、TPSでも、NPSでも
経費改善でもどんな運動でも進みますね。
あなたの工場には、長く勤めている方がたくさんいますか?
その方は、静観していた方ではありませんか?
あなたの子供を工場に就職させたいですか?
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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