==================================食品安全教育研究所発行==

■■  具体的なコミュニケーションについて
■■■                  2013年9月15日発行 
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おはようございます。河岸です。
 三連休の中日は大雨になっているところが多いと思います。
 きっと無理せずのんびりすれよと言っているのかもしれません。
 11月15日 金曜 札幌
 11月21日 木曜 静岡で 無料講演 計画しています。
 近くの方是非 手帳に印を お願いします。

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 具体的なコミュニケーションについて
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コミュニケーションの重要性

 昔から日本では同じ言語を使う単一民族ですから、「話せば判
る」「目を見れば判る」と、言われていました。
 仲間以外とコミュニケーションがとれないように、共通の日本
の言葉をわざと人前で話していてもわからない様な言葉を見つけ
出した、薩摩、鹿児島の言葉の例もあります。
 最近は会社で隣の席に座っていても、メールで報告、指示をす
る傾向にありますが、本当に伝えたい意味をメールで伝えるのは
難しいものです。
 特に、品質に関する単語、工場の製造工程に関する単語は専門
用語が多く、本当に伝わっているか疑問になることがあります。
 特に現場で同じ現物をみながら話すのでは無く、電話、FAXでは、
なかなか自分の思いは伝わりにくいものです。
 同じ空間の、同じ会議の場所で、同じ宴会で、同じ話しを聞い
ても、全く受け取り方が違ったりします。
 特に、話し合いの会議では無く、思いを伝える会議が日本では
多いですが、どうすれば自分の頭の中を、相手に伝えることが出
来るか、頭の中のことが完全に伝える事ができれば、工場長のあ
なたの工場運営はできたようなものです。
 想いを伝えることが非常に難しい物なのです。会議で打ちあわ
せて、結果を現場に見に行くと自分の考えていたことと、実際に
行われていたことが異なってしまう、その時ついあなたは、話し
てしまいます。「何で言ったことが判らないんだ。俺の言ったこ
とが判らないのか」つい製造現場で怒鳴ってしまいます。
 「やっていないじゃ無いか」と、次の会議で話しても仕方有り
ません。
 具体的に、どうすれば思いが、伝えられるか考えてみましょう。

 

同じものを思い浮かべるようになること 

 木綿豆腐と、絹ごし豆腐を知らない人にどう伝えるか考えてみ
ましょう。
 まず、豆腐をみたことも聞いたことも無い人にどう伝えるか、
考えてみます。
 そんな人は日本人には居ないと言われる方が居るかもしれませ
ん。
 しかし、私たちが工場で使っている言葉、機械の名前、作業手
順などは、働く方にとっては初めて聞く言葉で、初めて話を聞く
方は、何も想像できない言葉と思った方がいいです。
 言葉を初めて聞く方に「木綿豆腐を持ってきてください」と、
私たちは指示していると思いませんか。
 きっと指示されている方は、一生懸命内容を考えて行動してい
るのに、指示する方とのコミュニケーションが不完全なためにお
互いに不愉快な時間を過ごしてしまうのです。
 工場内のコミュニケーションの不完全さから、作業効率も落ち
結果として不良品を作り続けてしまうのです。
 

初めての方にどのように伝えるか 

 「大豆から作られていて、色は白くて、崩れやすくて、冷やし
て食べるととても美味しい食べ物」「日本古来からの食べ物で、
夏になると冷や奴で、冬は湯豆腐で日本の食文化と切っても切れ
ない食べ物」「豆腐は、タンパク質が豊富で、その製造方法から、
とても腐りやすい食べ物なので保管方法にはとても気をつける必
要があります」
 どの説明も正しいです。但しこの説明を、電話だけでは伝わり
ません。写真を添付できるメールでも、保存方法と、食の文化を
伝えることはできますが、実際の豆腐の崩れ易さなどは伝えにく
いものです。

 

木綿豆腐と絹ごし豆腐の違いを伝えてみます。

 「木綿豆腐は堅くて、絹ごし豆腐は柔らかいものです」
 「表面が粗いのが木綿で、細かいのが絹です」
 「豆乳ににがりを入れてそのまま固めたのが絹で、型に入れて
水分を圧縮して出したのが木綿です」
 どれも比較論で、その目の前にある豆腐がどちらか一つの場合
に区別する方法を言葉だけでは、私たちは持ち合わせていません。
 言葉は、共通のものを思い浮かべることができて初めて伝わる
のです。アメリカの人と話していて感じることは、話すたびに言
葉、説明が長いことを感じます。日本人では一言二言で通じる話
でも、しっかり言葉として伝えることを行っているように感じま
す。
 豆腐の例で、自分の思いを伝える難しさを感じてもらえたと思
います。

 お互い話そうとして、これだけ思いを伝えることが難しいので
す。朝、仕事場で初めて会ったときに挨拶が交わせないような、
関係であれば、積極的に相手の言葉を理解しようとしていません
から、このコミュニケーションの能力は非常に下がってしまいま
す。
 逆に、「あれどうなった」とか、目が逢った瞬間に何を伝えた
いか判る関係になると、仕事は更にはかどります。工場長一人で
出来る仕事は非常に少ないものです。特に工場の仕事では、一人
仕事は無いと言ってもいいかもしれません。

 私はとにかく目を見て話すことが大切だと思っています。

 目を見て話す前にまず、朝一番に顔を見たら「おはよう」とお
互いに挨拶することが大切だと思います。

 

 あなたは、現場で相手の目を見て話していますか。

 そして、思いは伝わっていますか。 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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