==================================食品工場の工場長の仕事とは==
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■■ 鶏インフルエンザから学ぶ
■■■ 2011年6月19日発行
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おはようございます。河岸です。いよいよ発売されました。
「日本の農業は風評被害に負けない」出版社: アスキー・メディアワークス
著者:永峰英太郎;河岸宏和
ISBN-10: 4048707000
ISBN-13: 978-4048707008
発売日: 2011/6/10
第一章 ルポ・農家たちの決断と取り組み
第二章 広がる“風評被害”の波紋
第三章 現場では何が問題だったのか
終章 消費者と生産者を危機から守るために
アマゾンで購入が出来ます。
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食について是非合智しませんか。
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鶏インフルエンザから学ぶ
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夜中に会見すると余計に
2008年の夏に突然、厚生労働大臣が新型インフルの国内流行を宣言
しました。当時は、鳥インフルエンザの中でも血清亜型がH5N1であるもの
は、人間が感染すると感染力が強く、パンデミック(pandemic)が起きてし
まうと考えられました。
パンデミックとは、人から人へ感染が広まり、爆発的な流行になると言う
ことです。通勤電車の中で咳をすると、電車の中に乗っている方すべてに
ウイルスが飛散するとわざわざ実験しているテレビ報道もあったほどです。
新型インフルエンザが流行した時には、通勤などが出来なくなり、仕事も
自宅で仕事が出来るように整備した会社もありました。
日本で初めて感染したとされる方を病院に隔離し、海外から感染の疑い
の有る方を隔離し、同じ飛行機で感染した可能性の有る方を日本中で追
跡調査していました。当時は豚インフルエンザとも呼ばれていました。
海外に行く修学旅行は自粛し、外出する時はマスクをし、日本中からマス
クが消えてしまう結果になったのです。海外の報道では日本中がマスクをし
て大変な事態になっているような錯覚になったものです。
もし新型インフルエンザが流行してしまえば、1918年から1919年にかけ
て全世界で2500万人以上が亡くなったとされるスペインかぜ(インフルエン
ザ)の再来と思われたのです。
しかし、新型インフルエンザの流行は、毎年空気が乾燥する冬に流行す
るインフルエンザと患者数、病状も変わらない結果に終わりました。
新型インフルエンザ、鶏インフルエンザ、豚インフルエンザの反省を考えて
見ます。
鳥インフルエンザに罹ってしまった卵用の鶏、肉用の鶏は処分されてしま
います。産卵、肉様の鶏は鶏舎の中に、数万羽単位で飼育しているため、
数羽がインフルエンザに罹っただけでも鶏舎じゅうにインフルエンザが広が
ってしまうのです。
鶏インフルエンザの拡散を防止するためには、インフルエンザに罹った鶏
舎と敷地の鶏舎すべての鶏を処分することが一番の対策とされています。
この鶏を処分する風景はテレビで繰り返し放映されます。
関係者の方が白い防護服を着て、マスクをし、鶏を処理し、埋めて行くので
す。鶏インフルエンザに罹ってしまうと人間も同じように大量に死んでしまう
と思ってしまうのです。
鶏もインフルエンザに罹らないようにするためのワクチンが開発されていま
す。しかし、ワクチンを接種してしまうと、本当にインフルエンザに罹った時に
血液の抗体検査を行ってもワクチンによる抗体価なのか、本当にインフルエ
ンザに罹ったための抗体価なのかが解らなくなるために日本では鶏インフル
エンザワクチンは使用されていません。
新型インフルエンザの国内流行宣言の時には、罹った可能性のかる方は
完全に隔離されました。患者が通っていた学校も閉鎖されたのです。
しかし、患者が全国で見つかり出すと厚労省の対応も変わってきたのです。
学級閉鎖、学校閉鎖の基準も初めは、新型インフルエンザの正式な検査を
行って陽性者がいた場合とされていましたが、最近は、病院でインフルエン
ザと医者が診断すれば検査を行わないようになって来ました。
本当に新型インフルエンザに罹った方の咳が飛散すると新型インフルエン
ザに罹ってしまい、新型インフルエンザに罹ると死亡率が高いのであれば、
隔離の必要があると思います。
終わってしまえば普通のインフルエンザの対応で問題が無かったのにな
ぜあれほどの対応を行ってしまったのでしょうか。
流行宣言の時の対応は、SARS、エボラ出血熱のような致死率の高いウイ
ルスと同じような対応でした。
従来のインフルエンザと同じような病気なのか、罹ってしまうと致死率が
50%を越えるようなウイルスなのか、正しい情報が政府から出されなかっ
たための騒ぎだったと思います。
新型インフルエンザの症状が正しく伝わらなかった、死亡率が高いとされ
て居た。しかも、充分な量のワクチンが無かったのが、不安を増幅したもの
です。ワクチンの量が充分で無かったため、医療関係者、高齢者、にも充分
に行き渡らなかったのです。
日本だけで必要な量のワクチンを製造する事が出来ず、輸入に頼ったの
です。輸入したワクチンは使われることもなく多くのワクチンが結果として廃
棄されてしまいました。
正しい情報と、充分なワクチンがあれば大きな騒ぎにはならなかったと思
います。
しかし、初めに厳しい対応を行い、徐々に規制を緩めて行ったやり方は正
しいと私は思っています。
原子力発電所対応も初めに大きく規制を行い緩めていく対応が必要だっ
たと思います。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。