========================================食品工場長の仕事とは===
工場点検時に準備するもの
必要な書類は何時でも確認できる状態にしておく必要があります。
クレームが発生したとき、大きな取引が始まるときは納品先の品質管理による
工場チェックが通常入ります。正式な点検で無くても納品先の方が工場を視察に
来られることは多くあると思います。そのときに最低限必要な書類は次の様な物に
なります。クレームなどは何時発生するか解りません。常に何時でも見ることが
出来るように整備しておくことが必要になります。
1 社内組織図
役員会から、お客さままでを簡単に配置した組織図です。特に品質管理の位置
づけが分かるものが必要になります。品質管理が営業部門、製造部門から独立して、
経営に対して提言できるかがチェックされます。
2 製品のフローチャート HACCP図
各工程でのチェックポイント、工程管理基準、不良選別基準が明確になっている
資料が必要です。
3 工場内の建物配置図
工場の周りの駐車場を含めてどこにどのように配置されているか解る図面です。
特に虫の発生が多い場所については、近くの牧場などの配置が解る図面があれば
より説明が明確になります。
4 工場工程見取図
機械配置が明確に解る図面です。工程は季節毎に配置をいじりますので常に
最新の図面を準備しておく必要があります。
5 工場工程見取図に人の動きを→印で記したもの
更衣室から工場内に入って作業室の関係が解る図面です。新商品、季節の
作業の変更時点では、常に図面で動きを確認する必要があります。
6 工場工程見取図に空気の動きを→印で記したもの
吸気から排気までどのように空気が流れているか、また陽圧、陰圧の関係が
解る図面です。フイルターでクラスが有る場合はクラスを記入します。
7 工場工程見取図に物の動きを→印で記したもの
原料から最終商品まで交差することなく、停滞することなく物が動いている図です。
原料は赤、中間品は青、最終商品は黄色等色を変えてプロットすると解り
やすくなります。
8 服装規定
事務所を含めた、工場内で働く人、納品する方、工事する方などの
建物内に入る方全ての服装規定が必要になります。
9 原材料管理規定
受け入れ検査基準、受け入れ基準、検査結果が必要になります。
10 洗浄マニュアル
洗浄マニュアル通りに洗浄した場合に、問題が無いことの証明が必要になります。
11 日報等の帳票類
生のデーターが毎日管理されて、異常値の有った場合の対処が記入してある
ことが必要です。
12 防虫防鼠の管理状況
侵入の状況、捕獲状況、対策状況の解る資料。工場の図面に捕獲状況が
時系列で把握できるように作成しておくと日常管理でも使用できます。
13 作業標準マニュアル、製造マニュアル
訪問者が興味を持った商品の簡単なマニュアルが見せられる事が必要です。
14 製品検査の状況
最終商品の検査結果、出荷前検査、賞味期限の保証の検査、工程拭き取り
検査、落下菌検査、原材料の抜き取り検査、環境検査等です。
15 従業員教育の計画と実施状況
教育の年間計画と実績です。誰に何の教育を行って出席者が誰で会ったか、
効果はどうだったかが、解る資料です。
16 製品事故発生時の対応マニュアル
リコールに関してのマニュアルです。誰が決断してどこに届けて最終の回収が
終わったことをどう判断するかが大切です。
17 過去一年間のクレームデーター(統計的処理をしたもの)
訪ねて来た得意先毎に見せられるように出来ていれば不必要な所まで見せる
必要が無くなります。改善書類等も同じファイルにとじてあることが大切です。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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