==================================食品安全教育研究所発行=

■■  タイタニック号の悲惨な最後
■■■                  2015年4月14日発行 
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おはようございます。河岸です。
 SOSを初めて使用したのは、タイタニックと言う説があります。
 事故から学ぶことはたくさんあるはずです。逆噴射機長から
学んでいれば、自殺副操縦士は生まれなかったと思います。
 他社の食品事故も他山の石として、学ぶ事はたくさんあるはずです。

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 青いラップなど便利な備品です。

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タイタニック号の悲惨な最後
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海の藻屑にならないように部下の情報は握りしめない事 

あなたの工場は第一障害を飛越していますか

 「企業は利益を出さなければならない」、「利益が最終
結果だ」、良く聞く言葉です。それは、安全という最低の
ハードルを超えてからの話しです。
 馬術競技の障害飛越競技で第一障害を飛ばなければ失格
になるように、安全という第一障害を飛ぶことが出来なけ
れば、利益という最終障害を飛ぶことができても結果とし
ては失格です。
 第一障害を飛ばずに馬の体力を残して途中の障害を飛越
し、ゴールをしても第一障害を飛んでいないので失格にな
ってしまいます。
 

安全を考えて設計していたのか

 客船タイタニックのお話です。1998年のデカプリオ
主演の映画「タイタニック」で有名になった話です。
 イギリスの超豪華客船タイタニック号が、英国のサウサ
ンプトンからニューヨークを目指し処女航海に出発したと
ころ1912年4月14日23時45分、航海も終わろう
とするニューファンドランド島沖合で氷山に激突し救助の
SOSを発信しました。
 近くに救助出来る船は少なく2時間40分の暗夜漂流の
のち、翌日午前2時20分に海の藻屑となりました。
 乗員乗客2224人のうち生存者711人という、悲惨
な事故が発生してしまいました。
 タイタニックの事故を防ぐことが出来なかったかを考え
て見たいと思います。タイタニックは船倉が4カ所壊れる
と沈んでしまう設計でした。船の横面がぶつかってしまう
ことは考えられていない設計になっていました。
 本来は船倉の区切り等をもっと検討すれば氷山にぶつか
ることが有っても沈む事は防げたと思います。
 救命ボートに至っては、デッキが見苦しくなるとの理由
で乗客の半分の分しか積んでいませんでした。豪華客船の
前に、乗客の安全、すなわち船は沈まないもの、万が一沈
んでも乗客の安全を、一番で考えるものに徹しなければな
らないはずです。 

部下の情報を握りしめていませんか

 船長は26年のベテランで今回の航海が最後になるはず
でした。新聞のトップ記事に「豪華客船の初航海」という
記事だけではなく、「スピードも速かった」と載せたかっ
たのです。
 本来新しい船のエンジンは、慣らし運転が必要でいきな
りスピードを、上げると良くないと言う部下の忠告も無視
してスピードを上げ続けたのです。
 さらに驚くべきは、先に走っている船から「氷山がある
ので注意するように」と連絡があり、部下が船長にメモを
渡しているのに、そのメモを握りつぶして自分の写真が、
新聞のTOP記事、ヘッドラインに載ることを、船長は夢
見ていたのです。船のスピードをもっと落としてゆっくり
危ない海を走っていれば、船の先に見えている氷山を見つ
けてから回避できたはずです。
 船長というリーダーがしっかりしていたら、だめなリー
ダーでも、もっと部下がきちんと船長を動かすための情報
の重要性を、強く伝えることができたら、そんな反省が出
来るとおもえます。
 設計が悪く、リーダーがダメであったために何千人の命
が奪われてしまったのです。

 私たちの製造している食品加工品も人を殺せるのです。
 食中毒菌で汚染されると、人命を奪うことができるのです。
 安全を考えた設計になっていますか。
 常に人命を第一に考えていますか。 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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