==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■  習熟度別教育方法 
■■■               2012年6月16日発行 
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おはようございます。河岸です。
 関東も本格的な梅雨の時期になって来ました。湿度が上がると体調が
変化してしまいます。人間の幸せの土台が健康その健康を作り上げるの
が「食の安全」だと思っています。食の安全を脅かす行為についてみな
さん、声を大きくしませんか。

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 習熟度別教育方法
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新人教育
 
 食品工場に初めて入社した方が受ける教育についてお話します。
 食品工場で製造している商品は食品になります。この当たり前
の事を忘れてしまう事の無いように入社した方に始めに教育する
必要があるのです。
 「あなた方が製造している物は、自分の大切な方が食べるもの
として造ることが大切なのです。あなたの一番大切な方、自分の
子供があなたの作った物を信じて食べる事を考えて造ってほしい
のです」と教育する事が大切です。
 商品を食べて頂くお客様の事を一番に考えている事が書いてあ
る「社是」の教育も必要です。新入社員に「社是」を教育するた
めには、社是には、お客様を大切にする事、地域を大切にする事、
従業員の事を大切にする事が謳われている必要があります。
 もしあなたが製造したこの工場の製品で食品事故が起きてしま
った時の影響について教育をします。
 食中毒事故、異物混入事故、表示していないアレルゲン物質の
混入など、食品で、人命を亡くする事は簡単なのです。食品で事
故を起こすことは簡単ですが、食品事故に遭った方を治療するお
医者さんは6年間の勉強が必要なのです。勉強をした上で、国家
試験を受け合格しなければ治療をする事ができません。
 食品を取り扱う方は人命を扱っていると教育しても行き過ぎで
はないと思います。
 もし、食品事故が起きてしまうと、一番は、事故に遭われた方
の事を考えなければなりません。
 2011年に北陸地方で発生した焼き肉チェーン店のO157の事故で
は、多くの命が犠牲になりました。犠牲になった中には、誕生日
のお祝いに食事に来られた家族の方が犠牲になった例もあります。
 せっかくの誕生日のお祝いが台無しになり、命もなくなってし
まったのです。
 あなたが、事故を起こした工場で働いていたとすると、工場の
出入り口でテレビカメラが待っているかもしれません。あなたの
子供が、「おまえの親は人殺し」といじめられるかもしれません。
何より、あなたの工場、職場が無くなってしまうかもしれないの
です。
 たった一回のミスが、お客様の命、働いている方の人生、職場
を左右することを徹底的に教育する事が大切なのです。
 初めて食品工場で働く方には、次の項目を徹底的に教育します。
 ・工場内のルール(特に家庭と違う点)
 ・製造している食品が持っている潜在的な危害

 手洗い方法などの家庭と異なる工場のルールは徹底的に教育が
必要です。
 教育は座って行う講義と、現場で行う実践教育があります。
 異物を製造現場に持ち込まない方法、手洗い方法などは、講師
が実際に行い、やらせて見て確認する必要があります。
 決して、ビデオを見せて、「あとはうまくやってください」と
教育すると、テニスを始める初心者に、講義だけを行い、いきな
りテニスコートで試合をさせるようなものです。
 教育で使用したルールブックの抜粋は、いつでも見る事が出来
るように冊子として渡すことが重要です。
 あとから「聞いていない」と言った言わないにならないために
も教育資料を手渡すことが大切なのです。

●入社二週間後の教育

 食品工場で働く方の教育は、決して一度では終わりません。
 テニス初心者が簡単なラリーが出来るようになるまでには、繰
り返し繰り返し練習し、教育が必要なように食品工場でも繰り返
し繰り返し教育が必要なのです。
 入社二週間が経過すると、教育を受けた事と、実際に製造現場
で行われている事との違いに気がつくようになります。
 食品衛生の基本の手洗いについても、教育では「洗剤をつけて
から30秒手を擦ること」と教育されても、実際に30秒手を擦って
いると、手洗い場に行列が出来てしまう工場もあるのです。
 工場内のルールブックと異なること、ルールブックに無いこと
を教育を受ける方から自分の言葉で質問を受けるのです。
 二週間目の教育は一方的に説明する初めての教育と異なり、自
分の言葉で疑問点をしゃべらす事が大切なのです。
 会社側にとっては、現場に慣れてしまっている方では気がつか
ない、現場の問題点に気がつくチャンスになるのです。
 受けた質問、疑問点は、必ず解決する事が必要です。
 教育しているその場で答えることの出来ない内容についても、
必ず答える事が必要なのです。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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