==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■    出荷判定について

■■■                            2009年12月5日発行 

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おはようございます。河岸です。

 今年も12月になってしまいました。みなさん今年計画したことは、形になり

ましたか。

 日経BPネットの連載です。是非コメントも残してください。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090430/150091/

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今週のお勧めの本です。

お葬式の雑学 (扶桑社新書) (新書)

市川 愛 (著)

自分の常識が常識で無くなるとき

 葬儀相談員の方が書かれた本です。「香典は必ず白黒の水引ではいけ

ない」と言う常識が地域が変われば紅白の水引でもいい地域があるそう

です。

 私も棺桶は四角い物と思っていましたが、風呂桶のような棺桶の地域も

ありました。

 棺桶を紐で吊って担ぐところも見たことがあります。

 葬式のしきたりは様々有りますが、一番大切なことは「いままで本当にあ

りがとうございました。安らかにおやすみください」と心から伝える事がいち

ばん大切と教えてくれます。

 一度は読んで置いた方がいい葬式の知識が満載です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4594060846

★4個です。

 

・食品工場の参考になる本  

   http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102

・中食・外食で参考になる本 

   http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22  

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 出荷判定について

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読者の方から質問をいただきました。

 メールアドレスの記載の無い方もいますが、出来れば直接連絡します

ので是非アドレスも残してください。

 質問の有る方はメルマガのアドレスにそのまま返信して頂ければ、長文

でも添付ファイルでも送れますので是非、メールしてみてください。

 お待ちしています

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ご意見・ご感想:

 微生物検査を行って菌が出た場合の対応について悩んでいます。

 弊社で製造している製品は菌数の規格が衛生規範で定められていま

す。(食品衛生法ではありません)

 製品によっては消費期限が短く、検査結果が出るまでに市場に流通す

るものもあり、流通後に検査結果が基準値を逸脱していた事が判明した

場合の対応を決めておきたいのですが、社内で結論が出ません。

 どのように考えたらよいのでしょうか?

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代用特性を決める必要性

 読者の方の質問は非常に悩ましい問題だと思います。

 詳細の食品はわかりませんが、市場に出てしまったものを細菌数が高

いからと言って回収する事は、コスト面、会社の信用面の両方をみてもか

なり難しいと思います。

 かと言って菌数が高い商品をそのまま流通に乗せるのであれば、細菌

検査を行う必要性はまったく無いと思います。

 細菌検査の結果が、公定法よりも短い時間で判定が出来る判定キットが

市販されています。公定法では間に合わない時間でも結果が出ますので、

細菌検査の結果を変えてみることも検討してもいいかもしれません。

 標準寒天培地の判定は通常48時間かかります。BGLB培地を使用すれ

ば24時間で判定が出ます。読者の方の商品で問題が出る菌種がわから

ないのですが、公定法に定められていない方法で時間を早く判定する方法

を見つける事が必要かもしれません。

 濃度を倍の濃度で作成したBGLB培地は大腸菌群の判定には有用だっ

た経験があります。

 いずれにしても公定法の代用特性を見つけることをお勧めします。

 

市場回収の手順をつかんで置く

 商品が工場から出荷されどのようなルートで市場に流通しているかをつか

んで起きます。

 細菌検査の結果が出た時点で、該当ロットが流通上の何処にあって回収

するためにはどのような手順を踏めばいいかを掴んでおきます。

 細菌検査結果がでて問題があるロットは躊躇無く回収すべきだと思います。

 回収の被害が少なくなるように回収のロットを正確に区分することが必要

です。細菌検査を行うロットと回収するためのロットを紐付けしておく必要が

あります。ロット区分はなるべく小さくし、回収の場合の被害を少なくします。

 

細菌検査の精度は正しいですか

 細菌検査の結果が出荷判定に重要な意味を持つ場合は、細菌検査の精

度の確認が必要です。公的検査機関と同じサンプルを使用して年に数回は

精度確認を実施する必要があります。

 また、細菌検査を行うサンプルをロットから一つだけサンプリングするのか、

二つにするのか、を検討します。

 出荷判定時にも、二つの結果のうち、二つとも不合格の場合に回収するの

か」、一つでも不合格だったら回収するのかを決めておく必要があります。

 回収の決断は辛い決断になりますが、大きな事故を防ぐためには必要な

決断だと思います。

細菌検査の目的を考え異常値が出た場合の対応を検討します。

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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