========================================食品工場長の仕事とは===
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■■ 水産物の調査方法について
■■■ 2008年8月16日発行
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おはようございます。河岸です。
最近転職した方からメールをもらいました。品質管理を行っている方ですが、
転職することで新しい目が、新しい会社にも入って、品質管理の方は、同じ
工場で仕事をするより、同じ会社で仕事をするより、たまには変化を求めた
方がよかったそうです。私もいろいろな会社を移って来ています。いろいろな
目を持っていると外部検査機関ような監査ができます。
品質管理の方は、同じ会社にずーーといるよりいいかもしれませんね。
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8月の講演の詳細が決まりましたので、お知らせします。私の紹介と申し込
み用紙に書いていただければ、値引きがありますので、是非申し込んでください。
定価より15,750円割引になります。
「食品原料仕入れ時の仕入れ先の実践的点検と監査ノウハウ」
申込時に、「こんな食材の点検方法を知りたい。」、「こんな偽装を見抜きた
い。」と要望があれば、書いていただければ、要望に応じたいと思っています。
メルマガに書けない、本に書けない、点検の秘策を説明したいと思っています。
申し込みはこちらからお願いします。
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http://www.gijutu.co.jp/doc/s_808116.htm
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今週のお勧めの本です。
写真で見る有害生物防除事典 (単行本) 富岡 康浩 (著), 谷川 力 (編さん)
写真がすべて付いています
食品工場で見ることの出来るほとんどの有害生物の写真付き解説書です。
蜂、シロアリなども含めて、日常生活の中で有害と思われる生物も網羅して
いますので、手元に一冊置いておくのにいい本です。
ネズミ対策のラットサイン、穴のふさぎ方は参考になります。
写真はすべて白黒写真ですが、索引も付いています。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/427450123X/250-9410607-9921013
食品と味 (光琳選書) By 伏木 亨
味とは何か理解できます
「食品工場は食品を造っています。」当たり前な事ですが、おいしい食品を
作るときに具体的にどうしたらいいのか悩んでしまうことがあります。
まずい物を作らなければいいと言う考えもありますが、人間が味を感じる
仕組みを理解することでおいしい食品を作ることが出来ると思います。
官能検査の方法も載っていますので、光琳の選書は5冊とも読まれる事を
お勧めします。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/250-9410607-9921013?%5Fencoding=UTF8&node=2
人間は何を食べてきたか 第1巻 出演: 高畑勲, 宮崎駿
人間の食の本質が伝わってきます
1985年いまから20年前にNHK特集で放送されたものを再編集したものです。
ドイツの庭先で豚を一頭自分たちの手で解体し、血の一滴まで大切に加工し
厳しい冬を迎えるために準備していく様子が伝わってきます。
映画「いのちの食べ方」と併せて是非見ていただきたい内容です。
すべてで8巻のセットですが、私は特にこの第一巻をお勧めします。
肉を取り扱っている方は、是非見てみてください。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/B00007KPBK/250-9410607-9921013
私が書いた本です。
「図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ〜くわかる本」
著者 河岸宏和 価格 1575円(税込)(本体1500円)
ISBN 978-4-7980-2007-5
25年の経験を本にしました。
食品工場の衛生管理、品質管理のほか災害発生時の危機管理まで、安全
安心な食品を安定して供給できる食品工場の運営管理のノウハウを実践的に
解説しました。
不二家事件、ミートホープ事件、毒餃子事件と食にまつわる事件が立て続け
に発生し、食品メーカーにとって食の安全と品質確保は緊急の課題となってい
る一方、災害や停電の発生、資材不足などで生産停止に追い込まれるメーカー
も少なくありません。
本書は、食品工場で25年の経験を持つ私の経験をもとに、食の安全安定
確保の具体的な施策のほか、クレーム対応や社員教育まで、実務で使える
ノウハウが満載に詰まっています。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4798020079/503-6974328-7135903
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水産物の調査方法について
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何処の海域で捕獲したかが重要です。
大西洋、太平洋というと非常に広いのですが、何々沖何キロくらいの太平洋と
言った表現でいいので捕獲場所を把握しておきます。
ビキニ諸島の原爆実験のように何時、突然問題が発生するかわからないので
水産物の捕獲場所を必ず調査するようにします。
養殖の場合は稚魚が何処から来たのか、稚魚から育てているときに抗生物質
などの薬品が使用された場合は記録が残されているか、使用されている薬剤は
法律で認められている薬剤かどうかを調査します。
稚魚から食べてきた餌も何を与えてきて、餌に薬品などが使用されていないか記
録から調査します。
水揚げからの履歴を調査します。
水産物は水揚げされてからの取り扱いが非常に大切です。特に温度管理がどの
ように行われて、内蔵処理などの半加工が何処で行われたかを調査します。
マグロなどは、釣って直ぐに血抜きを行ったマグロと、釣って港まで海水の中を引っ
張ってきたものとは明らかに品質が異なります。
水揚げと同時に急速凍結したもの、氷で冷却されたものは品質が何も処理されな
いものに比較してすばらしく良くなるので温度変化を基準がどうなっていて、実際の
記録がどうなっているかの調査が必要です。
水産物の産地は、日本籍の船が水揚げをした場合は水揚げした港のある都道府
県名が産地になります。
水揚げした船の船籍が外国籍の場合、船籍の国名が産地になります。船籍が何処
の船が水揚げしたかを確認するより何処の水域で何時水揚げされたが、本来は重
要なはずです。
スーパーなどの店頭でも「朝どれ秋刀魚」の表示を良く見ますが、「何月何日に何
処の水域で水揚げした秋刀魚です」と表示したほうが私は適切だと思います。
産地偽装がつづく水産物ですが、販売先でのしっかりした調査が必要だと思います。