==================================食品安全教育研究所発行=

■■  会社の使命はなにか
■■■                  2013年12月1日発行 
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おはようございます。河岸です。
 今日から12月、本来大掃除は暖かい時にした方がいいのですが、日
本では12月が大掃除の習慣になっています。今月の大掃除の計画を、
工場、家庭とも立ててみませんか。

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 会社の使命はなにか
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誰を見て仕事をするのか

 従業員教育の中で大切なことは仕事に対する基本姿勢の教育に
なります。
 企業には使命があります。私は個人にも使命があると思ってい
ます。
 この世に生まれて来たことに対する使命です。
 企業も社会に存在するためには使命があるはずなのです。
 教育の中では「社会に対する意義」を教育する必要があるので
す。
 みなさんが従業員教育の担当になった時にみなさんの会社の
「使命」をどのように教育しますか。
 会社の使命を会社の責任者はみなさんに伝えてくれていますか。
 従業員教育の講師を会社の責任者の方が務めることで仕事に
対する姿勢の再認識を行うことができます。
 自分の存在、会社の存在、組織の存在について、きちんと講師
は説明ができないとならないのです。
 お金のために組織が動くのか、社会のために動くのか、行動は
同じでも、結果は大きく異なると思います。
 単純に利益を上げればいいだけの会社になっていないかどうか、
原点に戻って考えて見る必要があるのです。


会社の方向性を示すこと

 従業員教育で大切な点は、会社の向かうべき方向性をしっかり示
すことです。
 企業にとっても、従業員にとってもある瞬間の「時間」は一度し
か訪れません。
 短い人生の中で限られた時間を有効に使うためには、向かうべき
方向性、上るべき山を明確にし、賛同できる方のみが、同じ山を目
指して登るべきだと思います。
 採用時の面接時点から、企業の向かうべき方向性を明確にして賛
同できる方と仕事をすべきだと思うのです。
 「我が社は利益のみ、売り上げのみを目指し、お客様の事を考え
ていません」
 「利益を目指し、達成した方は、給与もボーナスも他社に負けな
い額を支払います」という企業を目指すのか、「当社は徹底的にお
客様の満足感を得ることを目指します」「働いている方が幸せにな
ることを基本と考えます」という企業を目指しているかを従業員の
採用面接時から明確にすべきなのです。


小さく考えると

 定食屋を始めたとします。魚をあぶって、味噌汁と出す定食屋で
す。
 会社の使命は、「食を通してお客様の笑顔を作ります」と社是に
しました。
 笑顔のために「当店のご飯は常に炊きたてのご飯を提供します」
と看板を上げました。
 まず、炊きたての定義を決めなくてはなりません。
 「炊きたてとは炊きあがってから二時間以内のご飯」と従業員と
定義しました。
 「なぜ炊きたてにこだわるのですか」とお客様から質問を受ける
と、「ご飯は炊きたてがおいしいから」と素直な答えでお客様に答
えていました。
 二時間が一分でも過ぎてしまったご飯は、お客様に出すことはな
く、従業員で食べていました。
 そこに、経営コンサルタントが来たのです。経営コンサルタント
は、炊きたてのご飯と3時間経ったご飯を食べて「美味しさに差な
んてないじゃないか」と2時間のこだわりを3時間にのばしたので
す。結果としてご飯の廃棄が無くなり利益が伸びました。
 3時間に伸ばしてから数週間が経つと、お客さんの数が徐々に減
りだしたのです。
 味自体に大きな差が無かったのですが、従業員のツイッターで、
「看板には二時間と書いてあるけど実際は二時間以上経ったご飯も
使用している」と書かれてしまったのです。
 
 みなさんの会社で同じような事が起きてしまったときにどのよう
に対応しますか。
 ツイッターを書いた従業員を処分しますか。
 コンサルタントの言葉を信じた、経営者を非難しますか。
 なんで、おかしいと声を上げなかった自分を責めますか。
 しかし、失った会社の信用は戻らないのです。 

 自分は今何をすべきか考え直してみませんか。

 
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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