==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■  生産設備の洗浄管理 アレルゲン対策
■■■                  2013年2月3日発行 
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おはようございます。河岸です。
 関東は強い風が吹いています。強い風に耐える家は土台がしっかりし
ていないといけません。売り上げが落ちている食品工場も、清掃などの
基本が出来ているか見直してみませんか。
 本の紹介、オリーブオイルは食品偽装の元祖かもしれません。
 本物を見分けるためには自分の味覚を信じるしか無いのです。
 →「エキストラバージンの嘘と真実 ~スキャンダルにまみれたオリー
ブオイルの世界」By トム・ミューラー
 http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/482224928X

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●無料講演の案内です 2013年2月8日 金曜日 15:00〜17:30 
 TKP名古屋ビジネスセンター
「食品工場の食品安全管理・危機管理のポイント」
 危機管理の基本を解説します。申し込みは下記から お願いします。
 http://www.optex-fa.jp/seminar/index09.html 

●食品表示について無料講演を予定しています。
 2月27日水曜日 福岡で午後からです。
 是非 手帳に●をつけておいてください。

●私、河岸宏和も書いて居ます。《研究、開発、製造、検査現場における》
「ヒューマンエラー対策 事例集 」
 −独自性のある仕組みづくり、効果のある教育法−
 申込時に「河岸宏和」の紹介と書いていただけると、10%引きになります。
 http://www.gijutu.co.jp/doc/b_1706.htm


・食品工場の参考になる本  
   http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102
・中食・外食で参考になる本 
   http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22
  
==========================================================
★☆ ==============================
 生産設備の洗浄管理 アレルゲン対策
=====================================
アレルゲンが本当に残っていないか

 アレルゲンの含まれている商品と、含まれていない商品を製造
する場合は、本来は製造ラインをまったく別にする必要がありま
す。
 もし、自分の子どもが小麦アレルギーなら、食器、鍋などは完
全に区分すると思います。
 工場の生産設備も、アレルゲンを含む食材を生産する場合と含
まない商品を生産する場合は完全に区分する必要があるのです。
 しかし、同じ生産ラインで製造する工場が多く、通常は、洗浄
を行った後に、アレルゲンを含まない商品製造を行う場合がほと
んどだと思います。
 卵を含む商品と卵を含まない商品を同じ製造ラインで製造する
場合を考えてみます。
 朝一番に卵を含まない商品を製造し、次に卵を含まない商品を
製造するとします。
 卵を含まない商品を製造した後は、軽く洗浄し、卵を含む商品
の製造を行います。
 一日の生産が終わり、卵を含む商品を製造した後の洗浄方法が
大切になります。
 まず、卵を含む商品の製造が終わった後、普通の洗浄を行いま
す。翌朝に卵を含む製品を製造する場合と考えて洗浄を行います。
 確実に洗浄が終わった後、再度、アレルゲン対策の洗浄を行い
ます。
 外せる部品はすべて外します。サニタリー配管を使用している
場合は、配管をすべて外し、パッキンも含めて洗浄します。
 ポンプ類を使用している場合もポンプを分解し洗浄します。
 ここで大切な点は、分解できるパイプ、モーター類はすべて分
解して洗浄することが大切です。

  

専用のブラシを使用します

 卵を含む商品を製造したあと、通常に使用しているブラシでし
っかり洗浄します。一度しっかり洗浄が終わった後に再度洗浄を
行います。
 二回目に洗浄するときには、洗浄する作業者の手袋、前掛けも
アレルゲン対応用の専用の物を着用します。
 洗浄ブラシもアレルゲン対応用の専用ブラシを使用します。卵
を含む商品の時に使用するブラシが青のブラシであれば、卵を含
まない商品を製造する前に洗浄するブラシは赤と明確に色を変え
る必要があります。
 洗浄に必要なブラシは、部品に応じて大小さまざまな物が必要
になります。大小すべてのブラシの色を合わせておくことが大切
になります。
 

洗浄が出来ているかどうかの確認について

 洗浄が確実に出来ているかどうかの確認が大切です。一般的に
は目視の検査を行います。
 生産設備の隅々ままで、生産部以外の品質管理部のメンバー等
が点検し、合格しないと、アレルゲンを含まない製品を作る事が
出来ないような管理が大切です。
 目視検査を行う場合は、生産設備の見えずらい場所までも、鏡
などを使用して確認することが大切です。
 生産設備はステンレスで出来ている場合がほとんどです。ステ
ンレスの表面は、十分に洗浄が出来ていない状態が続くと、表面
にスケールと言って、茶色や白い皮膜状のものが付いてしまいま
す。
 スケールが付いた状態のままでは充分に洗浄が出来ていること
にはなりません。スケールが付いたステンレスは、スケールを除
去する必要があります。スケール除去には、酸洗剤とアルカリ洗
剤を使用して除去を行います。
 スケールの除去については、洗剤屋さんに相談されるといいと
思います。
 スケールの無いステンレスは、指で触れると「キュキュ」とい
う感触になります。これが「ぬるぬる」という感触であれば、脂
分や蛋白が残っていることになります。
 洗浄状況の確認には、目視検査とあわせて、指でステンレスの
表面を擦ってみる事をお勧めします。
 もちろん生食(直接食べる事ができる製品、刺身状のもの)の
製品が流れる場所は指で触れたあとは、アルコールで充分殺菌が
必要になります。

 
ATP測定器の使用について

 蛋白が洗浄不足で残っている場合には、ATPの測定器が有効で
す。
 ATPの測定器は、洗浄不足で生産設備に残っているたんぱく質
を測定しています。
 ATPの測定器も安くなってきていますので、洗浄不足でたんぱ
く質が残るような現場
では有効に利用できると思います。

 アレルゲンは命に関わる問題です。
 あなたの工場の生産設備の洗浄は確実に行われて居ますか。
 
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

ご意見はこちらから

工場長の仕事TOPへ

JA8MRXのHP TOPへ

Twitter http://twitter.com/ja8mrx facebook  http://www.facebook.com/ja8mrx
食品工場で参考になる本 飲食店で参考になる本

河岸宏和(かわぎしひろかず)の本が揃っています。