・食品工場の参考になる本　　
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　QCDMSとはなにか
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生産部門で考える

　生産部門の仕事は、「お客さまの注文通りに製造すること」
注文通りは非常に奥の深い言葉です。生産部門の仕事を考え
るときに大切なのはQCDMS

（Quality ／Cost ／ Delivery ／Morals ／Safety ）
の考え方です。

Quality　品質は注文通りかどうか、品質という言葉を大きく
使うと全ての項目が入ってしまいますが、少し小さな意味の
品質です。お客さまの方向を見た製造現場での品質の作り込
みが、日本の製造業を支えています。

Cost　コストです。注文通りのコストで仕上げなければなり
ません。営業からの注文のコスト、標準原価で決められたコ
ストで仕上げなくてはなりません。当然このコストの中には、
工場の利益も含まれています。

　
Delivery　納品です。この納品の中には、期日と量が含まれ
ます。品質を良く物を製造しても、結婚式が終わってから結
婚指輪ができあがったのでは、商品価値が無くなってしまい
ます。

　
Morals　モラールです。深夜の製造時間に働く方が集まらな
いと言って中学生を雇用すること、不法就労の外国の方を働
かせる事、残業代を払わない、産業廃棄物を不法投棄する等
の社会的倫理観にふれるようなモラールの欠如があると、社
会的制裁を受け、お客さまからの注文は無くなります。

Safety　安全です。働く方の労災事故を無くすこと、工場全
体が安全であることが求められます。商品事故のクレームは
お客様の人生を変えますが、労災は従業員の方の人生を変え
てしまいます。

記録が必要です。

　記録をつけることが必要です。ＩＳＯ、ＨＡＣＣＰ、トレ
ース等々最近の管理手法は、全て記録を求めています。ＩＳ
Ｏでは従業員教育を朝礼で行った場合は、出席者と「簡単な
朝礼の内容が書いた記録が必要になります。仕事のやり方、
仕事の結果も記録が書類で残す事が必要になりました。昔の
生産部門は、ＫＫＤ（感と経験と度胸の頭文字をとって言う）
があれば記録はいらない、なんて言われていましたが、製造
物責任法が施行されてからは、商品の安全性を証明する書類
の整備が必要になったため、製造に関する記録と証拠が必要
な職場になってきました。

　記録は求められたときにすぐに出せることが大切です。　

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。