========================================食品工場長の仕事とは===
生物的危害の防止について
「食品衛生の基本について」↓↓↓先日お話ししました。
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/hinnsitu6.htm
その中で、生物的危害についてお話しします。
生物的危害は、一番食品工場の中でうるさく管理していると思います。この
管理はどこまできちんと管理すればいいか、答えは有りません。毎年毎年
管理レベルをあげて行かなくてはならないのです。新しい菌が出てきたり
人間自体の抗体力が落ちてしまったり、免疫力が落ちたりと色々な事が
考えられます。
「ハードル理論について」↓↓↓で考えてみれば理解できると思います。
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/ha-doru35.htm
生物的危害を防止するためには、行うことは色々考えられます。その中で
今日のお話しは、温度管理と清掃状態のチェックに重点を置いてお話ししたいと
思います。
●温度管理
工場内の温度計は合っていますか?
「測定器の校正について」http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/kousei2.htm
測定する温度計が校正されていることが前提です。細菌は温度管理をきちんと
行うと管理することができます。
速やかに、15℃〜60℃の一番危ない温度帯を過ぎること。このことにつきます。
次に日本の工場で管理が不十分なのは、決めた温度が守られない場合がよく
あります。この冷蔵庫は8℃以下と決めたら8℃以下なのです。当たり前だと
思いますが、皆さんの冷蔵庫に、自動温度を測定する機械をつけてみてください。
24時間365日必ず8℃以下になっていますか?
デフロストが有ったり、ドアの開け閉めがあったり、原材料が多く入ったりして、
決して管理が充分で無いことが解ると思います。
決めたことに対して言い訳の無い状態を作り上げる必要があります。
加熱の中心温度を確認する。
加熱は必ずばらつきがあります。ロットの中で、全ての製品にきちんと温度が
かかっているかチェックが必要です。あなたの工場の加熱器のばらつきをつかん
でいますか?どこの場所が一番熱がかかりづらくて、その熱のかかりづらい所で
中心温度の確認をしていますか。ここが温度管理の盲点になります。
●清掃状態のチェック
清掃状態のチェックはされていますか?サニテーションチェックとも言いますが、
食品工場の場合は、清掃が終わって、その部屋、設備を使用する前に、本当に
清掃ができているか、確認する必要があります。
では、どうやって確認をするか、私はいままで色々な工場で確認する所を見て
きました。最近見たところでかなり感激をしました。その確認方法は、アメリカの
テレビドラマCSI http://www.watch-csi.jp/ の中の科学捜査官は必ず点検の
時に懐中電灯を使用しています。何故懐中電灯を使用しているのか、私もはじ
めの内は、カッコつけているだけかと思いました。皆さんも懐中電灯を持って
工場内の衛生状態のチェックをしてみてください。新たな事に気が付くと思います。
CSIの科学捜査官が、犯人の痕跡を一つでも見逃さないように、皆さんも
工場内の悪いところを見逃さないようにするためには、懐中電灯を持ってチェック
されることをお勧めします。
もう一つのチェック方法です。昔のお嫁さんが、舅さんに指先で障子の桟をなぞら
れていやな顔をするテレビの場面がよくありました。同じようにあなたは、ペーパー
タオルを持って、床を拭いて見てください。そうして白いペーパータオルが黒く
なったら、清掃をやり直させるのです。作業場のテーブル、棚も同じです。なれて
来たら、清掃を担当している人にそのペーパータオルでの確認をやらせてみる
のもいいと思います。
最近、私の使う言葉です。
「床がなめられますか?」
「あなたのシャツで私が床をなぞった指を拭いていいですか?」
あなたの工場の作業上の床は、なめられるほど綺麗ですか?
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。