==================================食品安全教育研究所発行=

■■  最終商品の検査について
■■■                  2015年11月15日発行 
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おはようございます。河岸です。
 細菌検査を行うときに、工程内の異常を見つけるための細菌
検査でも、細菌検査の検体を作成するときに、製品の内部だけ
を取り出して検査していませんか。
 細菌検査を行うときには目的を考える必要があります。
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 最終商品の検査について
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●検査の目的を明確にする
 最終商品の細菌検査を行っている工場は多いと思います。最終
商品の細菌検査の目的を考えた事がありますか。納品先の要望
により検査を行っているだけの工場が多いと私は思っています。
たしかに、出荷している製品の安全性を担保するための細菌検
査は必要です。安全性を担保する細菌検査の他に行程の不具合
を確認するための細菌検査が必要になります。
 納品先にロット毎に安全性を補償するための細菌検査は、検
体を生産工程のどの段階でサンプリングする、検体の作成をど
のように行うかを明確に打ち合わせる必要があります。
 特に最終工程で殺菌工程の無い製品の場合は、製造開始直ぐ
の商品か、中間サニテーション直前の一番汚染が考えられる商
品を検体とするかで細菌検査の結果が異なってきます。

●虐待検査を行う
 消費期限、賞味期限まで保管してから細菌検査を行っていた
のでは、結果に問題が無い場合はいいのですが、問題が有る場
合には、お客様に迷惑をかけてしまうことになります。
 商品に問題があるかないかを、早く確認できるのが虐待検査
です。
 保管条件が10℃の製品であれば、20℃、30℃で保管し、室温
保管の商品であれば36℃などの温度で保管し細菌の増殖を早め
て検査を行います。
 虐待検査は、製品によって細菌の増殖スピードが異なります。
保管条件どおりに保管した場合と、虐待条件で保管した検査を
行い、保管条件どおりの場合と虐待保管時の相関関係を求める
事が必要です。
 虐待検査は、細菌検査だけでなく、官能検査、理化学検査に
対しても有効な検査方法です。光によって変質する商品に関し
ては、保管中に考えられる光をあてながら保管する事が大切です。

点検のポイント
1 最終商品の検査の目的が明確になっているか
2 サンプリング方法、検体の作成方法が明確になっているか
3 賞味期限以前に異常があった場合気がつく検査体制になっているか
 
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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