========================================食品工場長の仕事とは===

■■   再生紙も偽装していた。

■■■                            2008年1月27日発行 

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おはようございます。河岸です。

●2月8日 金曜日の無料の講演会是非きてください。無料です。

【問合せ先】 中央保健所 生活衛生課食品衛生第二係  

         電話 03-3546-5399

http://www.city.chuo.lg.jp/koho/200115/11_09/index.html

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今週のお薦めの本です。Pascoの本は久しぶりにいい本です。是非、読んで

みてください。

超熟ヒットの理由―「食パン」から学ぶブランドNo.1物語 (単行本)

品川 雅彦 (著)

基本の徹底がブランドを産みます。

 「毎日食べても飽きないパンを造りたい。」この思いだけでパンを創りつつ

けた世界が描かれています。

 パンを工業的に製造するときには常識的に配合されていた「脱脂粉乳」をあ

えて配合せずに、どうしたら小麦のおいしさを出して、毎日おいしく食べる事が

できるかを考え続けたこだわりを感じる事ができます。

 食パンをスライスするスライサーも徹底的にこだわり、バターを塗った時の事

までを考えています。

 「ごまかさない、誠実であるそれが基本中の基本」とパスコは考えています。

食品を製造している企業がすべて基本を徹底すべきと考えさせられる、本当

に素敵な一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4344996062/250-4889569-1797033

 

 

失敗学実践講義 だから失敗は繰り返される (単行本)  畑村 洋太郎 (著)

現地、現物、現人の三現主義が基本です。

 失敗から学ぶ、言葉では良く言われます。JR東日本の1962年に発生した

大事故、常磐線の三河島事故では事故が起きたときにすべての電車を止め

る事を行わなかったために、大事故になってしまいました。JR西日本は福知

山線の事故のときにすべての電車を事故発生時すぐに止める事はなかった

と、現地で確認した畑村さんは語っています。

 確かにインターネット、テレビ情報などで情報を集める事ができますが、自分

の足を使わない行動を畑村さんは三ない呼んでいます。見ない、考えない、歩

かないの三ないです。

 失敗から本当に学ぶためには、自分の目で見て、真剣に考えて、真剣に考え

られれば思い付く失敗を予想することが、大切な事を教えてくれる一冊です。

 本当にお勧めの一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4062135930/250-4889569-1797033

 

 

トヨタの「問題解決」で会社が変わる! (ベスト新書 153) (新書)

(株)OJTソリューションズ (著)

会社を変えたい人にお勧めです。

 いろいろな工場に行くと、働いている人たちが死んだ魚のような目をしてい

る工場もあります。そんな工場は整理整頓はもちろん出来ていません。工場

に入る駐車場には缶コーヒーの缶が何個も捨てられている工場もありました。

作業場も整理整頓は全く出来ていません。応接室に通されても資材が応接

室まで積み上げられている工場もありました。

カイゼンの基本は人を変えることです。

 死んだ目をした作業者が、整理整頓を始めることで、目が輝いてきます。現

場の整理整頓が終われば次にどんな事でも何故何故と質問を5回繰り返すと

カイゼンが進むと説いています。トヨタのプロと、リクルートの若い社員が書い

た本ですので、トヨタの考え方が非常に判りやすく伝わってくる本です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4584121532/250-4889569-1797033

 

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 再生紙も偽装していた。

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なんと今度は、年賀はがきに使用している古紙の割合を偽装していたという話

です。

 偽装した理由は非常に簡単でした。「公称40%の古紙配合では、今の技術

では作ることが出来ないため。」でした。実際に古紙が配合されている割合は

なんと1%だったそうです。

 年賀はがきの古紙の配合率が偽装されても、直接、私たちの体に被害があ

るわけではないので、大騒ぎにはなっていないようですが、年賀はがきを製造

している全ての工場で40%の古紙を配合しているところは無かったそうです。

 秋田の比内地鶏を加工していた会社の社長は「一度も比内地鶏を使用したこ

とは無かった。」とインタビューで話していましたが、年賀はがきの偽装の体質も

比内地鶏の偽装とまったく同じ土俵だと私は思います。

 

ここ数年の世の中は、環境にやさしいことがブランドになります。

 ハリウッドで行われるアカデミー賞の表彰式に大きなアメ車で、表彰式のレッドカ

ーペットに乗り付けるよりも、日本車のプリウスで乗り付けるほうが、役者のブランド

イメージが上がるそうです。

 同じように、「名刺も再生紙を使用しています。」、「会社の封筒も再生紙を使用し

ています。」「買い物はマイバックを使用しています。」という事が会社のブランドイ

メージが上がるのです。

 年賀状の偽装も、ブランドイメージを上げるために、再生紙を使用してはがきを作

り上げるという技術の基礎力を磨くことなく安易に偽装に走ってしまったのだと思い

ます。

 技術力日本、日本の職人魂は何処に行ってしまったのでしょうか。古紙を40%

配合していないことは工場で働いている全ての方が知っていたのだと思います。

 

 再生紙を40%入れていないことを、はがきを造っている方はどなたも偽装だと思

わなかったのでしょうか。

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

河岸宏和(かわぎしひろかず)