========================================食品工場長の仕事とは===

    採卵系の鶏はどこから来るのか


 「採卵系の鶏の一生について」お話ししました。

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/issyou4.htm では、採卵系の親にあたる

種系(しゅけい)はどこから来るのでしょうか。採卵系の鶏舎は、一つの鶏舎を

同じ、鶏種、同じ誕生日でそろえます。もしこの誕生日が大きく異なると飼養管理

の方法が異なりますので、誕生日の近い雛をそろえる必要があります。一方

最近の鶏舎は大型化していますので、4万〜5万羽の雛が必要になります。雛の

半分は雄になりますので、10万個の卵が必要になります。これを一週間で、そろ

えるためには、15,000羽の種鶏が必要になります。種鶏は7羽〜8羽の雌に

対して雄が1羽必要です。種鶏の鶏舎は、平らな網の上に屋根を付けています。

屋根が必要なのは、雨から守るためですが、床が網なのは、鶏糞を網の下に

落とすためです。そのために鶏舎は高床式になっています。

 この種鶏は、営業ベースで飼われていますが、その親はどこから来るのか、

日本で一番多い種類のジュリア種(白い卵のほとんどがジュリア種です。)は、

岐阜県の株式会社ゲン・コーポレーションが、飼育しています。その親鳥は、

ドイツのローマン社で育種開発されています。

http://www.ghen.co.jp/jp/index.html

 

 

 日本は、お米以外の種は、外国に握られています。にんじん、ほうれん草を

初めとする野菜、そして、鶏、豚、牛などの商業ベースに乗っている飼育効率の

高い種類は「種」を外国のブリーダーに頼っています。外国と縁を切って戦争を

始めてしまうと困ってしまうのは、食料品が入ってこないより、自国で育てるための

「種」が無いことがもっと困ってしまうと思います。

 

 

 外国から輸入するときに、サルモネラの検査はしています。

http://www.ghen.co.jp/jp/products/poultry/biosecurity.html

 

同じように、鶏インフルエンザを含めた検査が必要になります。

 

 

 

本当にグローバルに物事を考えないといけないと痛感してしてしまいます。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

河岸宏和(かわぎしひろかず)