=================================食品工場の工場長の仕事とは===

■■   新人教育ーー多様化する流通経路と販売形態

■■■                           2008年12月22日発行 

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おはようございます。河岸です。

 2008年もあと数日で終わりです。

 不景気、儲からないと悩む前に原点に戻ってみませんか。

 正月休みにお笑いをみているのもいいですが、商売の原点を見直してみま

せんか。

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今週のお勧めの本です。

Den Fujitaの商法〈1〉頭の悪い奴は損をする           藤田 田 (著)

不景気の今こそ読むべきです

 日本マクドナルドの社長故藤田田さんが書かれた藤田さんの頭の中のすべ

てを書いてある本です。

 不景気の今こそ、景気が悪いから物が売れないのでは無く、自分たちの何か

が欠けているから物が売れないことを考えさせてくれる本です。

 デパートは文化を売れ、スーパーは生活を売れ

 バーゲンセールはするな、商品に誇りを持て

 商売するなら性悪説に立て

 など本当に考えさせられる内容です。

 レジのお金を従業員に取られないようにするためにどうしたらいいのか、

一般的には、レジのお金をくすねた従業員の首を切って終わりにするのです

が、従業員にレジのカネを抜かれる仕組みが悪いことを考えさせられます。

 景気が悪いというあなたにお勧めの本です。

http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22/detail/4584110018

 

 

Den Fujitaの商法〈2〉天下取りの商法 (ワニの新書) (新書)   藤田 田 (著)

「景気が悪い」と言う言葉を口にするな

 今の時期こそ、藤田さんの本を読むべきかもしれません。

 商売がうまく行かない時に、頭の悪い人に限って、自分の頭の悪いことを

棚に上げて、景気の悪い性にして、責任をすり替えてしまいます。景気が悪

い条件の中で、どうしたら儲かるかを考えるのが商売だと藤田さんは伝えて

くれています。

 マクドナルドで誕生日の子供がいると、スタッフが拍手でお祝いをするそう

です。拍手には不思議な力があります。

 すばらしいことをした従業員をみんなの前で拍手をして、褒め称えると賞

状、償金より従業員の心に届く物があります。

 不景気で従業員のやる気が落ちているいまこそ、どうすればいいかを伝え

てくれるすばらしい本だと思います。

http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22/detail/4584110026

 

 

Den Fujitaの商法〈3〉金持ちラッパの吹き方 (ワニの新書)    藤田 田 (著)

数字は銭勘定の事ではない

 日本人は商売で数字というと財布に幾らは言っているかという銭勘定の事を

考えてしまいます。

 しかし、数字はいろいろな事を明確にしてくれます。この部屋は大きいなとい

うより、この部屋は何メータ×何メータと話した方が人には伝わりやすくなりま

す。

 自分の能力を見つけて、毎日毎日磨いて行くことが、人生のマラソンに勝つ

ことになると思います。

 自分の体重、身長は数字で答える事ができても、自分の能力を数字で答え

ることは出来ないと思います。

 数字で表すことが出来ない自分の能力を磨くことこそ、能力を上げることが

できます。

 「売り上げが悪い」と悩む前に努力したくなる一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22/detail/4584110034

 

 

Den Fujitaの商法〈4〉超常識のマネー戦略 (ワニの新書)    藤田 田 (著)

夢を追いかけてカネが儲かる人生は最高

 人生で1000億の売り上げをつくりたい。夢が無いと実現しません。もちろん

夢だけでも実現はしませんが、夢が無いと全く実現はしないのです。

 水だけで電気を起こすことができる。この話を聞いて、あなたはどう思います

か。私も信じることはできませんが、水から電気ができれば、ほんとうにすばら

しいと思います。

 「クレージーと言われる奴からとんでもない発想が生まれる」藤田さんは、た

った一人でマクドナルドを日本の文化にしてしまいました。

 金儲けのネタは身近にいくらでも転がっているはずです。不景気、儲からない

と言う前に、夢を持つべきと藤田さんは教えてくれます。

http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22/detail/4584110042

 

 

私が書いた本です。

「食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本 」   秀和システム  河岸 宏和

食品販売の基礎が図解で説明しています。

 食品販売の売場管理から清掃、クレーム対応まで網羅した食品販売の衛生

と危機管理のノウハウがよくわかる入門書です。

 「ウソをついちゃいけない」子供が幼稚園で学ぶ事の一つです。

 2008年に発生した中国毒餃子事件が発生したときに私は様々な報道関係者

の方から質問を受けました。

 私は「食品の危害は細菌による食中毒だけでなく、洗剤、殺虫剤などの化学

薬品の事故も発生します。食品製造現場での化学薬品の取り扱いは十分な注

意が必要なのです。毒餃子事件は害虫を駆除するための殺虫剤が混入したと

思います」とコメントを繰り返しました。

 食品を販売する時点での品質管理がさらに必要になってきています。

 食材の管理方法から、品名や産地表示のルール、異物混入やアニマルアフ

ェアといった用語解説、店舗の駐車場や納品車両の管理、冷蔵ケースの温度

管理、販売ケースの清掃、手洗いや服装規定の徹底、アレルギー物質や厨房

の温度、トイレ、ゴミ箱、避難経路など様々な物や場所の管理方法、ネズミや

ゴキブリの痕跡チェックと侵入防衛策、ノロウイルスや黄色ぶどう球菌などの食

中毒菌、危機管理を行なうために必要な部署とクレーム対応のやり方、事故発

生時の社告やお詫び会見のポイントまで食品販売の危機管理に必要な知識を

徹底解説しています。 

 食品を販売するときの品質管理、危機管理の基本を詳しく判りやすい図解で

説明しています。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102

 

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目次

第1章 食品販売に求められる衛生管理・危機管理とは

第2章 店舗の環境から考えること

第3章 店舗の入り口から考えること

第4章 従業員教育について

第5章 清掃、洗浄、殺菌について

第6章 厨房の環境について

第7章 ペストコントロールについて

第8章 表示について

第9章 バックヤード加工の管理について

第10章 食品販売で注意する食中毒菌について

第11章 危機管理を行うために必要な部門

チェック表

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 多様化する流通経路と販売形態

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CVSルートの台頭と外食産業への展開

 家庭での食生活で加工食品を使用する比率は50%を超えてきています。こ

の数字は毎年毎年上がってきています。さらに外食産業、CVS(コンビニエンス

ストアー)の利用が増え食事の中での加工品の占める割合は更に増えて来ると

考えられます。

 外食産業の調理場では、職人での調理では、店舗毎の味のバラツキがでる

との理由で、集中調理センターでの集中調理が進み、外食産業の店舗ではそ

の日入ったアルバイトが加熱するだけで決められた味が出せるようになりました。

外食産業でもますます加工食品を使用する比率が増えると思います。

 

卸に頼らずインターネットを駆使した顧客密着の販売チャンネル

 食品産業は、自動車産業の様に大手の工場だけで製造されているわけでは

ありません。

 小さな地方の工場もがんばっています。地方の食材を使用し、製法にこだわっ

た商品を従来の販売ルート(製造→卸→販売→消費者)に乗せることなくインタ

ーネットで注文を受けて直接宅配便を使用して消費者に届ける販売チャンネルが

伸びてきています。

 地方の工場でもこだわった家庭で造ることの出来ない製法で特徴の有る商品を

つくることができれば、大きな商売が出来る時代になってきました。

 

 

夏・冬問わないホットコーヒーと自動販売機→過去はコールドのみ

  

 日本の町角には多くの自動販売機があります。アメリカなどの町を歩くとほとん

ど自動販売機を町角で見ることはできません。

 外国ではほとんどの自動販売機は屋内に設置されています。その自動販売機

で夏でもホットコーヒーが売られるようになりました。

 CVSでも冬に冷やし中華が売られ、真夏の雨が降って肌寒いと感じた日には中

華まんじゅうとおでんが売られるようになっています。

 従来では感じられない季節感が加工食品のなかにも出てきました。

 

冷凍食品の現地凍結出荷やビール業界を代表する鮮度管理の競争

 ビール業界では常温流通が常識だったビールを製造工場から販売する商店まで

チルドで輸送しチルド販売するビールが売られています。

 非常に付加価値がある商品になっています。冷凍食品でも焼き鳥を製造するとき

に生の鶏肉を炭火で焼いてそのまま凍結し日本に輸入する事など、味にこだわった

商品が開発されています。

 タンパク質は何度も凍結、解凍を繰り返すと水っぽくなってしまいますので、商品

になるまでの凍結回数を減らし、美味しさを目指して製造されています。単純に保

管、運送が容易になる食品工業から家庭では作ることの出来ない味を造れる食品

工業が進んできています。

 

首都圏から始まったネットスーパーが広がっています

 ネットスーパーが広がった背景には、核家族化が広がった事もあると思います。

子守をしながら留守番をしてくれる家族のいない方は、小さな子供をつれて買い物

に行きます。

小さな子供をつれての買い物も男が思っているよりも本当に大変です。ベビーカー

を押しながら買い物をすると、本当に買い物の量を買うことができません。

子供をつれていなくても雨が降った日に買い物に行くのは非常に気が重くなります。

まして、駐車場から店の入り口まで遠い場所に買い物には行きたくなくなります。

 週末の買い物は、トイレットペーパー、お酒、ビール、飲み物のペットボトルなどか

さばって重いものを買い物に行く場合も多くなります。

 家の中のパソコンからインターネットを通じて買い物をお願いして、配達してくれる

ネットスーパーは本当に便利なものです。

 一定額以上購入することで、配送量が無料になります。

 昔は、御用聞きと言って酒屋さんやお米屋さんが「ちわ、今日は何かいりません

か」と聞きに着てくれて、配達もしてくれました。

 大きなスーパーが出来て、御用聞きが無くなってしばらくたった時に、昔に戻るよ

うなことになってきています。必要なサービスは何時の時代も必要なものだと思いま

す。

 ネットサービスでは、特に生鮮品の鮮度、商品管理が不安になります。「ネットサ

ービスの商品だから、少し日付の古いものを入れよう」「脂肪の多い肉でも混ぜよう

か」と決して思わないことです。

 ネットスーパーで注文を受けると、一般のお客さんに混じって担当者が、売り場か

ら商品を集めます。担当者が売り場から商品を集めるときに、自分が購入する気持

ちになって商品を吟味することが大切です。

ネットスーパーの今後

 ネットで家庭まで配達に来るときに、出来たての弁当惣菜を配達してくれたり、洗

濯物を持ってきたりしてくれるサービスが付加されると、更に重要は増えてくると思

います。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 

『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』 

『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』