========================================食品工場長の仕事とは===

■■   ロットを止める勇気を持つこと

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おはようございます。河岸です。

 ここ数日の夜に見える満月はまんまるで、本当に綺麗ですね。

 朝の沈む月の赤さと、日の出の美しさは、巨人の星の名場面の様です。

 もうすぐ日の出ですので、朝日でも見ながら散歩をしてしませんか。

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今週のお勧めの本です。

いのちの食べかた(DVD)            監督: ニコラウス・ゲイハルター

何度見てもいい映画です

 テロップ、音声の解説の無い映画です。しかし、命の大切さ、私たちが食べ

ている動物たちの幸せを考えさせられる映画です。

 動物である人間は、他の生き物の命を食べないと生きていくことは出来ま

せん。しかし、命をいただいている動物たちが生まれてから処理されて私た

ちが食べるまでに、幸せに生きているかどうか、本当に考えさせられる映画

です。

 雄のひよこは生まれてすぐに処分され、豚はしっぽを切られてしまいます。

すべて人間の都合です。

 牛は仲間が殺される場面を見ています。自分たちが次にどうなるのか。

 本当に幸せに生きてもらって、そして私たちが命をいただくために何をしたら

いいか、是非、この映画を見て考えて見てください。

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痴漢冤罪の恐怖―「疑わしきは有罪」なのか?           井上 薫 (著)

元裁判官の方が書いた本です

 元裁判官の方が書いた電車の中の痴漢冤罪の本です。

 痴漢の疑いをかけられてしまって、「警察に行って話せばわかる」と思って

パトカーに乗ってしまうと、何時のまにか現行犯逮捕されてしまって、そのまま

留置場に入れられてしまう。そんな馬鹿なことがまかり通っています。

 本来痴漢行為は第三者の目撃証言が無ければ、痴漢をしていないという

方と痴漢をされたと言う方の水掛論に終わるはずのものが、何故か、痴漢の

冤罪が起きてしまいます。

 逮捕とは何か、現行犯逮捕とはなにか、では、痴漢の疑いをかけられたとき

に具体的にどんな行動を取ればいいのか、詳しく解説してありますので、満員

電車に乗る方は是非読んでみてください。

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後期高齢者医療制度―高齢者からはじまる社会保障の崩壊  伊藤 周平 (著)

後期高齢者医療制度の概要が理解できます

 後期高齢者医療制度の何が問題で、どんな制度で有るのか、簡単に分かり

易く解説してあります。簡単に分かり易くと言っても、元々の制度が非常に

わかりづらい制度ですので、少し勇気を持って読み込まないと理解が出来ま

せんが、それでも多くの本の中では分かり易い本です。

 自分が後期高齢者になる前に、声を上げるためにも一度読んで見てください。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4582854370

 

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 ロットを止める勇気を持つこと

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悪い情報は直ぐに上に伝える

 大きな回収事故が発生しました。作業中の手袋が入ってしまったための回収

事故です。

 食品工場で働く方は、必ず手袋を着用します。手袋は、完全な手洗いを行って

も、手指からの細菌汚染を完全に防ぐことは出来ないので、手袋を着用します。

 食品工場で使用する手袋は、手袋が製品に混入してもわかりやすいように、

青、赤などの色の付いたものを使用することが多くなってきました。

 しかし、今回の事故は、手袋が脱げてしまって混入したことを、作業をしていた

当事者は知っているはずなのです。

 もし、作業者が手袋が作業中に破けてしまって、破けた端が見つからないこと

を上司に伝えていれば、市場まで問題のある商品が出荷され、回収になること

は無かったと思います。

 

 

上が判断しなければ笛を吹く事

 今回の事故は、情報が何処で止まってしまったのが原因かわかりません。し

かし、作業者が、手袋の混入の可能性を上に報告しても、「それはお前の勘違

いだろう」、「破片は入っていないよな」などと言って作業を優先する上司もいま

す。

 子供のためにお弁当を作っている最中に、ガラスのコップを割ってしまい、破

片が入っている可能性があれば、そのお弁当を子供に持たせることは無いと

思います。

 しかし、大きなラインの責任者になってしまうと、作業を止めたときの作業性の

低下、歩留の低下を考えてしまい。つい判断を誤ってしまいます。

 上司がラインを止めなかったときには、「何故、私が報告したのにラインを止め

ないのですか」と笛を吹く事が必要です。

 それでも、ラインを止めない場合は、上司の上司に直訴します。

 世界の流通の最大手の会社では、オープンドアの考え方と言って、上司が間

違えた判断をしていると思った場合は、何時でもその上司に話していいという考

え方があります。

 「もし、上司の上司に話したことであなたは不利益をこうむる事はありません」

ともされています。

 

笛を吹いてだめならコールセンター

 オープンドアの考え方でもだめな場合があります。外部のコールセンターを設置

してあるところであれば必ずコールセンターに連絡をします。

 コールセンターはセクハラ、パワハラ、仕入先業者に対する強要、などと言った

場合に設置してある場合もありますが、まず緊急事態と言うことで連絡をしてみ

ます。

 

 

コールセンターがだめならマスコミに

 コールセンターに連絡をしても、対応されない場合は、報道に連絡をします。

 連絡をする場合は、時系列、異物の事実、など数字が明らかになることを確

実に伝えます。

 「あったかもしれない」、「こんなうわさがあるんだけど」では、報道の方は動い

てくれません。

 異物の可能性のある手袋の破片があるといいのですが、物的証拠が無くても、

何時、誰に何を言ったのか、明確な記録があれば報道は動いてもらえるはず

です。

 

しかし、報道までいかないと、問題のあるロットが止まらないって寂しくないで

すか。

 

今回の事故を他山の石として、ロットを止める勇気をもちませんか。

 

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「ハイチュウ」にゴム片 森永、27万個を自主回収   朝日新聞より引用

2008年11月13日22時9分

 

 森永製菓は13日、7月28日と29日に製造したキャンディー「ハイチュウ」に

ゴム片が混入したとして、計27万個を回収すると発表した。約90万個に混入

した可能性があるとみられるが、多くは消費されているという。

 対象はラベルの賞味期限が09年6月までのグレープ味とグリーンアップル

味。グレープは賞味期限表示に続けて「C8」「C9」「D0」「D1」、グリーンアップ

ルは「D1」とそれぞれ記されたもの。煮釜にこびりついた水あめなどをかき出そ

うとした際に、従業員のゴム手袋が破損した。

 

 消費者からの苦情で調査をしたところ、8月末に原因を手袋のゴム片と突き止

めていたが、問い合わせ件数が少なかったことから個別対応で済ませ、公表は

していなかった。商品代を返金する。問い合わせは、お客様相談センターハイチ

ュウ係(0120・740・150)へ。

 

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

河岸宏和(かわぎしひろかず)