==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■    「No Pay No Work」

■■■                            2009年1月10日発行 

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おはようございます。河岸です。 

 東京も昨日初雪が降りました。初雪と言ってもみぞれまじりでしたので、あま

り実感がありませんでしたね。

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今週のお勧めの本です。

安全。でも、安心できない…―信頼をめぐる心理学     中谷内 一也 (著)

安全と安心の違いが理解できます

 毎日口にして、人間の体を作り上げている食べ物についても産地偽装など

で不安が広がっています。

 安全のために行っている行為で不安になることもあります。

 水道水を安全に飲むために塩素を入れることで安全に飲むことが出来ますが、

塩素によってトリハロメタンが生成されてしまい、水道水を安心して飲むことが

出来なくなってしまいます。

 「自分の中にある相手の立場」を理解することで社会の中のリスクマネジメ

ントをもっと健全なものに出来ると著者は語っています。

 世の中の安心安全を語るときには、「自分の中にある相手の立場」をどう

引き出すことが出来るかがポイントだと私も思います。

 安心安全を語るときに必読の一冊です。

★5個です。

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テレビ番外地―東京12チャンネルの奇跡 (新潮新書) (新書)  石光 勝 (著)

テレビはどうあるべきか

 インターネットの普及でテレビ自体を見る方が減って来ているそうです。

 本来テレビは何を報道して、何を伝えるべきか、考えさせる一冊です。

 私は、ほとんどテレビを見ませんが、晩ご飯を食べているときは、テレビを

見ています。最近は、お笑い、人をコケにする番組、スポーツ選手をオチョクル

番組などが多くて、ついテレビを消してしまいたくなります。

 東京12チャンネルは、独自の方針で、有名人が一般家庭に泊まったり、

温泉巡りをしたり、家族で安心して見ることができる番組があります。

 家族が茶の間で感心して見ることが出来るチャンネルが更にほしくなって、

テレビって何を伝えるべきか、考えさせられる一冊です。

★4個です。

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 「No Pay No Work」

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QC活動より優先すること

 昭和の時代に製造工場に行くとQCサークルをどこの会社でも行っていました。

「次工程はお客様」「お客様の立場で仕事を行う」を具現化するために、就業時

間外で自主的に行う小集団活動です。

 私もいろいろな食品工場でQCサークルを行いましたが、休日に集まって活動

を行ったり、サークルの結束を良くするために、休日に集まってレクレーション活

動も行っていたのを思い出します。

 QCサークルではそれぞれのサークルでテーマを決めて、解決に向けて活動を

行っていました。

 最近は、日本独特の残業の考え方が世の中で通用しなくなった事もあり、時

間外、休日での小集団活動は見かけることが少なくなってきました。

 厳密に従業員の勤務時間はいつから始まるのかを考えると、工場内で使用す

る作業着に着替えるところから勤務時間は始まっているのです。

 もちろん、毛髪混入防止の粘着ローラーをかける作業は作業時間に含まれま

す。

 しかし、ほとんどの工場は、作業着の着替え、粘着ローラーがけ、エアーシャ

ワーなどは、勤務時間に含まれていない場合がほとんどだと思います。

 毛髪混入クレームが多発している工場でも、作業着の洗濯を従業員の家の洗

濯機でさせていたり、ローラーがけを行っている時間に対して、賃金を支払って

いない場合があります。

 

賃金が出なきゃ 

 「No Pay No Work 」と言う言葉があります。「賃金を払わないと働きません

よ」と言うことです。

 あと一文字。あと3分キーボードを叩くと仕事が終わると思っても、定時になる

と仕事を片付けるのは、私もなじまないのですが、サービス残業という考え方は

無くする時期になっていると私は思います。

 食品偽装を考えるときに、まず従業員の労働時間についてキチンと考え無け

ればならないと思います。

 残業の付かない管理者についても、就業時間内で仕事をして完成度を上げる

ことを考える事が、いい会社に繋がると思います。

 工場で出世をして、管理者になっても、帰る時間が遅くなると思えば、出世し

たいと思う方が出てこないかもしれないのです。

 残業に対する考え方の変化が、QCサークルの活動を変化させてきたのだと

思います。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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