========================================食品工場長の仕事とは===
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■■ ニチロ 大量のツナ缶を回収へ
■■■ 2007年2月10日発行
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おはようございます。
河岸です。不二家事件依頼毎日の様に製品回収の社告が出ていますが、
今朝はニチロのツナ缶の回収の社告がでていました。カッターの刃のクレーム
一件での回収です。この社告には製造ロットの特定が無く該当商品全体の
回収記事になっていました。こういった場合通常は該当ロットの回収で充分よ
思います。
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ニチロ 大量のツナ缶を回収へ
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クレームで一番多い物理的異物混入です。
お客様から出されるクレーム中で一番多いのが物理的異物のクレームにな
ると思います。物理的に危険な順に考えると次のようなります。お客様がいや
がる髪の毛、虫昆虫は、物理的危害の面からは、たとえ食べてしまっても、歯
を折ったり、口の中を切ったりする可能性は少ないと考えられます。
1 ガラス異物
ガラスでできている部品、例えばph計、温度計、試験管、からの異物混入、
窓ガラス等の割れた場合の混入、額、写真入れ等のガラスの混入、電球、蛍光
灯のガラス等は工場の作業場からはすべて取り除く必要があります。例えば割
れたときでも破片がでない蛍光管を使用するとか、必ず電球にはカバーを取り付
ける必要があります。
2 金属異物
従業員が持ち込む金属異物、ピアス、指輪、ネックレス、時計、虫歯の詰め物
等が考えられます。設備からはずれる金属異物、ビス、ナット、ワッシャー等々、
機械からビス等がはずれたときは、必ず探し出す癖をつけなくてはいけません。
事務用品から入る金属異物。ホチキスの針、ゼムクリップ、カッターの刃、等が
考えられます。
3 石、砂等の異物
石、砂等は、外部から入る可能性が有りますので、特に入荷してきた原材料
から混入することが考えられます、外から入ってきた商品は、包装室に入れる場
合は、必ずタケノコのように外装を綺麗にしてから搬入する必要があります。
4 プラスチックの異物
プラスチックは壊れた物が入る可能性があります。手袋も含めて、使用してい
るプラスチック製品が壊れた場合は、必ず探す必要があります。特に ザル、
番中、コンテナ等の直接商品に触れる物が欠けたまま使用はできません。
5 紙等の異物
工場内に紙を持ち込むには必ずバインダー等にはさんで持ち込む等の防止
策を実施する必要があります。工場内の掲示板は、作業場の中に有ってはいけ
ません。また掲示物は画鋲で貼ってはいけないのはもちろんですが、破けてい
る物を掲示してはいけません。
6 髪の毛等の異物
髪の毛の混入を防ぐには、徹底力です。決めたことを必ず徹底すること。耳
までネットをかぶると決めたら、必ず耳までかぶるようにする事。この徹底力が
大切だと思います。
7 虫、昆虫の異物
虫が工場内発生している場合は別ですが、基本的には外から入ってくる前
提と考えると、入ってきた虫をどこで防ぐかを考えなくてはいけません。
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ニチロ 大量のツナ缶を回収へ NHK ニュースより
ニチロによりますと、8日に大阪市の男性から「ツナの缶詰『たのみのツナま
ぐろフレークオイル無添加』を妻が調理中にカッターナイフの刃の断片を見つけ
た」という苦情が寄せられ、「ニチロ」が調べたところ、長さ19ミリ、幅11ミリの
刃の断片が見つかったということです。このツナの缶詰は、おととし4月から、
ベトナムの企業が現地で生産し、ニチロが自社ブランドで販売していたもので、
これまでのところ、ほかに同じような苦情はないということです。ただ、ニチロで
は、安全に万全を期したいとして「たのみのツナまぐろフレークオイル無添加」と、
同じ工場で生産されたツナの缶詰の「たのみのツナまぐろフレーク油漬」を自主
回収すると発表しました。対象となる缶詰は、これまでにあわせておよそ480万
個が出荷されているということです。ニチロでは、ベトナム企業の工場では生産
ラインでカッターナイフを使っておらず、担当者を現地に派遣して経緯を詳しく調
査することにしています。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。