========================================食品工場長の仕事とは===

    教育のフォローについて


「教育について」のお話し ↓↓↓

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/kyouiku6.htm

 

「教育していますか?」のお話し ↓↓↓

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/kyouiku23.htm

 

いままで、教育についてお話ししていきました。時間があるときに是非、次の

DVDを見られることをお勧めします。

バンド・オブ・ブラザーズ

http://www.wowow.co.jp/bob/  

このDVDのお話しは、第二次世界大戦の

ヨーロッパ戦線のお話になります。その話の中で、空挺部隊の話になりますが、

教育をしっかり行ったE中隊が、最前線もしくは、一番困難な戦線を戦っていくと

言う話です。E中隊を育て上げるためになんと2年間、712日間も教育を繰り返し、

繰り返し行い、部隊の中でもっとも強固な中隊を作り上げて行ったのです。

このE中隊は、ノルマンディーの上陸から始まって、実践で教育の成果を残して

行きました。結果として、この中隊は勝ち続けて教育の成果を残せました。

私たちは、従業員を雇用すると、新入社員教育をします。食品を取り扱いますから

制服の着方、手の洗い方を教育します。しかしそれだけでは、最強の会社には

なりません。バンド・オブ・ブラザーズの中の目的は、最強の空挺部隊を作りあげる

事が目的でした。

 

さて、色々思い出してください。教育をしたときにどうフォローしていけばいいのか?

教育を行ったときは、受講生も、教えた方もガンバローと思いますが、教育の部屋を

出たとたんに、また、今までの働いている部署に戻ったとたんに昔から働いている

人たちと同じように働いてしまう。そんな事を多く見てきています。

衛生教育を行って、手を洗うときは30秒以上かけて、手をきちんと洗いましょう。と

教育しても、現場に戻ると、そんなに時間をかけていると、手洗いの場所に行列が

できてしまい、ついつい手をささっと洗ってしまう。30秒では無くて、さっと手を洗って

しまう。そんな事と同じような事が起きていませんか?

では、どうしたらいいのでしょうか?

 

1 教育の目的をきちんと教える

2 フォローアップ教育を行う

3 現場での問題点をつかむ様にする

 

あなたが、教育担当とか工場長の立場と言うことで考えてみたいと思います。

 

1 教育の目的をきちんと教える。

  一番大切な点だと思います。教育は何のために行ったか常に説明する事です。

  手洗いで言えば、現場の責任者が早く手を洗えと言っても、手に付いている

  汚れを落とすためには、必ず30秒以上の洗浄という時間が必要であって、

  それ以上は、早くできないと言うことであって、手洗いは食品衛生の基本で、

  手洗いが充分にできない場合は、衛生的に問題がある事。また、教育の目的は

  現状の工場の衛生レベルを上げたいので教育をしたことをきちんと説明する必要が

  あります。

  目的を本当に理解しているかをつかむために、テストを行うのもいいと思います。

  この場合のテストは、紙に自分の字で書く事が目的ですから、教育で使用した

  テキストを見ながらでもいいので、必ずテストの用紙を埋めることができるように

  する事が大切です。

 

2 フォローアップ教育を行う

  一週間後に現場で簡単でいいので声をかける必要があります。

  教育と現状のギャップは何か、今何を考えているか簡単に声をかけるといいです。

  一週間を過ぎると、研修の事は忘れてしまって、今までの現場に流されてしまいます。

  フォローアップもいいですがもっとも効果が上がるのは、教育を受けた方にさらに

  現場で教育してもらうといいと思います。教育を受けた方に、教育をしてもらうことは

  非常に効果があります。教育を受けるのと、教育をするのでは、準備にかける時間も

  違いますし、本人の意気込みも違ってきます。

 

3 現場での問題点をつかむ様にする

  あなたが、常にどのように現場の問題点をつかんでいるかです。

  今、潰れかけている大手のスーパーでは、スーパーの店舗のチェックを本社の人間、

  特に責任者が来るときには、店舗を綺麗にして、品揃えも完璧にして迎えたそうです。

  現場を回るときに、責任者は気分を良くして帰っていったと聞いています。

  では、あなた、工場長が現場を回るときの目的は何ですか? 

  気分よく現場が回っていることを見たいのですか?

  工場長のあなたの上司が工場を視察されるときあなたは、それなりの準備を

  すると思います。その準備が、普段の仕事の延長ならいいのですが、普段は

  一切現場に行かないあなたが、上司が工場に来るときにだけ現場に来て

  がみがみ話すのは、従業員の方はよく見ています。

  あなたがそうするように、従業員の方もそのときだけ手を洗うようになります。

 

  現場の問題点をつかむために現場を歩くのが正解だと思っています。

  即ち、あなたが直接、教育を行った人に対して声をかけて、手洗いはうまくいって

  いますか?と声をかけていまの問題点をつかむ必要があります。

  

  現場の責任者が、教育を行った目的を理解して、そのフォローを現場で常に行って

  行くことが、重要だと思います。

  あなたが直接、現場の方に声をかけて色々な話を聞いたときに、その現場の

  責任者はどう、反応しますか?

  現場に自信があれば、特に大きな反応は無いと思いますが、現場に問題が

  有って、あなたに対して何か隠しているときには、すごく大きな反応をすると

  思います。

 

「コンプライアンス」の中でもお話ししましたが、

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/konnpurai.htm

 

問題は現場で起きています。現場の真の姿をつかむためにも、現場で会話される

事をお勧めします。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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