==================================食品安全教育研究所発行=

■■  クレームの削減について
■■■                  2015年2月8日発行 
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おはようございます。河岸です。
 クレームは全く無くすることは出来ないと思っています。しかし
毎年毎年管理状態が良くなれば、クレームの発生率は必ず下がる
と思っています。1ppmまでは簡単に下がっても、さらに一桁下げる
ためには、大きな努力が必要になります。
 新年度を迎える前に、クレーム対策の従業員教育を考えてみません
か。
 教育の相談は http://form.mag2.com/rouvoviami にお願いします。

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クレームの削減について
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1ppmが基本

 食品工場のクレーム発生率は1ppm以下が普通の工場
レベルになります。
 製品1単位あたり100万パック生産して1件のクレー
ムで1ppm になります。
 私は飲食店のクレーム発生率も1ppm 以下だと思うの
ですが、加工食品で体験する異物よりも飲食店で経験す
るクレーム、異物の方が桁違いに多くなっています。
 みなさんも飲食店で経験する異物等の方が多くありま
せんか。
 私がここ最近経験したものだけでも次のような事があ
りました。
 ・ビールグラスにヒビが入っている
 ・酢の物の中にゴキブリの子供が動いていた
 ・野菜を留めていた金属が入っていた
 ・とんかつの中が真っ赤で赤い汁が垂れてきた
 ・チキンステーキの中が真っ赤だった
 ・醤油を使おうと思ったら先が詰まって出てこない
 ・オーダーが通っていなかった
 ・会計のレジで待たされた
 みなさんも思い当たる事が多いと思います。
 オーダーをしたいと思っていても店の方に気がついて
もらえなかった等と言った事はたくさんあると思います。
 100万食あたり一件以下であれば非常に高い発生率の
ような気がします。

 あなたが、レストランで大切な方と食事をしていると
きに、髪の毛が入っていたときに、声を上げる事は出来
ますか。

お客さんは去っていくだけ

 飲食店でも、食品工場の加工品でも、クレームと言う
お客さんの声を上げてくれる方は本当にごくわずかの方
になります。
 酸っぱい臭いのするウインナーでも3000パックの出荷
に対して指摘して頂いた方は1名の方でした。
 「ボルトが混入していた」等と言った単品クレームは
別として、製造ロットが対象となる異常でも声を出して
頂ける方はごくごくわずかなのです。
 問題のある商品に当たった方は、声も出さずに去って
行くだけなのです。
 「売り上げが下がって来た」、「最近お客さんが来な
い」と言う理由を不景気の性にしていませんか。
 あなたの製品の品質が悪くお客様が去って行っていま
せんか。
 クレームがあっても「数多く造ればしかたないよ」と
思っていませんか。

クレームは必ず減らせます

 1ppm以下に必ずクレームは減らすことが出来ます。
 クレームを減らすために一番必要な事は、組織の責任
者が、「クレームの発生率を減らそう」と思うことなの
です。
 経営のオーナーの方がクレームに興味が無くても、実
際に現場を任されている方が「クレームの発生率を減ら
そう」と思えばクレームの発生率は必ず減る物なのです。
 しかし、オーナーの方、組織の責任者の方の興味が、
売り上げ、利益にしか興味が無ければ、実務責任者の興
味も売り上げ利益にしか向かなくなります。
 実務責任者に対して「屏風と商売はまっすぐなままで
は立たないんだよ」といい、飲み屋に連れ出してしまう
のです。「君ももう少し大人にならないと」私も何度、
何人に言われたかわかりません。
 利益を産まないと思う品質管理部門、品質管理の活動
に対しては理解を示さず、うるさいやつはいなければい
いと思ってしまいがちになります。
 組織を守るために、組織に対して批判的な事を意見す
る方を排除すること、「片目のさる」本来見なければい
けないことに対して目をつぶってしまいます。
 組織が大きくなればなるほど、売り上げを増やそうと
思うときほど事実をしっかり見る事が大切なのです。
 飲食店経営でも、仕入原材料を安く供給してくれる工
場は、安ければいいので、品質管理について面倒な事を
言う方は「組織に取って邪魔」に思えてくるのです。
 「今の時代まじめな商品より安ければいい」「原材料
は安ければ安いほどいい」このような考え方で食品を扱
っている会社は、「クレームがあっても声を出さないお
客様」が黙って去って行っていると思います。
 売り上げが伸びないいまこそ、「品質」という経営の
土台をしっかり守った経営を行ってみませんか。

 責任者のあなたの考え方一つで会社は大きく変わると
思います。
 クレームを減らす方法がわからない方は是非連絡をお
待ちしています。
 
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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