==================================食品安全教育研究所発行=

■■  クレームを防ぐ工場長の仕事とは
■■■                  2015年2月28日発行 
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おはようございます。河岸です。
 今日で2月が終わりです。異物混入の報道が収まりません。
 みなさん異物対策を考え直してみませんか。

 河岸宏和のセミナーの案内
 食品製造工場における各種異物の混入防止/原因究明/発生時の対処法
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 クレームを防ぐ工場長の仕事とは
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工場長の仕事とは
 樽に注がれた水が漏れないように箍を締めるのが工場長の仕事です。
 「工場長が替わったら箍がゆるんでクレームが増えた」と言われる
ような状態は、まさしく箍がゆるんでいい物を造るという水が漏れて
いる状態になります。
 水が樽の中でどの程度溜まっているか確認し、記録し工場長、経営
者に報告するのが、品質管理の仕事になります。
 水が溜まっていないときには、経営者が十分な経営資源を投入して
いないのかもしれません。経営資源とは、お金と言う直接的な資源だ
けでなく、経営者の興味、経営者の関心、要員配置等も含まれます。
経営者の興味が最終利益だけになると、箍を締める工場長の興味が、
利益を生む生産性、歩留だけになり、品質問題には興味が無くなるの
です。
 同じようなクレームが多発しても経営者には報告せず、経営者も工
場長に聞くことは無く、クレームなど原因を追及して再発防止のため
の問題解決を行わなくなってしまうのです。
 品質管理の仕事は毎日の品質という樽に溜まっている水の高さを記
録し、問題が無いことを確認する仕事になります。経営者が品質の土
台に興味が無ければ、品質管理の仕事はいらないことになります。対
外的には、工場長、製造部長が品質管理を兼務し第三者の目としての
品質管理が不在の工場はまさしく経営者が表面的に品質管理を考えて
いるからです。
 新卒の方を品質管理として名刺だけ作成し、日常的には現場応援さ
せている工場も利益優先と言う事になります。
 「品質管理の事は品質管理に任せているから」と言っている工場長
も品質管理に対して無関心で、利益優先の工場になります。人間は自
分の仕事に他の方が関心を持って貰うことで成長する物です。工場の
中で嫌われる品質管理では、担当者の仕事に対するやる気は出てこな
いのです。
 現場の作業者が作業をマニュアル通りに行い、帳票につけている事
をどなたが確認しているかが重要になります。
 樽に水を溜めるためには、胴板の高さが必要です。製造量に応じた
品質の土台の大きさが必要になります。10億の売り上げには10億の土
台、30億には30億の土台が必要になるのです。
 売り上げを増やすためには、土台を大きくする必要があります。土
台を大きくするには、胴板の高さを高くする方法、胴板の幅を広くす
る方法、胴板の数を増やす方法が考えられます。
 胴板の高さを高くする方法では、一時的に対応は出来ても、長続き
は出来ない対応になります。
 胴板の幅を大きくする場合は、幅が広がった社員に対して、能力が
広がった分の待遇を行えば問題はありません。
 一般的には、売り上げが多くなれば、多くなっただけの胴板の数を
増やすことが必要になるのです。
 当然、胴板を束ねる箍の大きさも大きくなる必要があります。
 10億の売り上げの工場長と30億の売り上げの工場長の能力は異なる
のです。
 仕入れ先の工場でクレームが発生した場合は、品質と言う水が注が
れているか、箍がしまっているか、胴板の高さが十分か、胴板に穴が
空いていないかの監査が必要になります。
 「うどんを乗せるざるにカビが生えていた」というクレームが発生
したときに、ざるを確認せずに使用した従業員の責任にして片付ける
のでは無く、洗浄方法が適切か、ざるの洗浄場所が適切か、ざるの洗
浄後の保管場所が適切か、十分なざるの在庫があるか、ざるにカビが
生えない材質に出来ないかなどの経営者から店舗設計、担当者までの
再発防止策を考える必要があります。
 成長しない企業は、クレームをすべてたった一人の担当者の責任に
してしまう場合が多い物です。
 クレームが発生すると言うことは、品質の土台から水が漏れている
状態になります。
 胴板一枚一枚が優秀でも、胴板の重なった部分から水が漏れている
かもしれません。胴板同士が平らな状態で重なり合い、箍で締め付け
ても水は漏れてしまいます。
 胴板同士が隣の胴板と重なり合うことで水漏れがしにくくなるので
す。

通報システムがあるか

 大学院を出ている専門家を雇用しても、ISOの監査員の資格を取得
している社員を雇用しても、コンサルタントの指導を受けてもクレー
ムは無くならないのです。品質の水を溜めている胴板から水が漏れな
いように、従業員同士が重なり合うこと、自分の仕事だけでなく、お
互いの仕事に口を出し合うことが重要なのです。
 日本の仕事場は、大部屋で仕事する工場が多いと思います。
 クレームが発生したとき、発生しそうなときに、自分の担当で無く
ても気がついたら口を出すこと、工場の中が汚れていたら、自分の担
当で無い所でも口を出すことが大切です。
 おかしいと思った方、ルール違反を行って居ると思った方が、同僚
に伝え、上司に報告し、上司が動かない時には、その上司に伝え、そ
れでもルール違反が直らないときには、外部に設置されて居るコール
センターに連絡が出来る体制になっていることが重要なのです。
 原料等を仕入れる仕入れ先の従業員が、ルール違反を社内で解決出
来ないときに、通報するコールセンターを設置し、運用することが、
いい原料を仕入れるための仕入れ条件に必要な項目だと私は思ってい
ます。
 
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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