========================================食品工場長の仕事とは===

   クレーム処理について


親身になって、一つ一つ大切に対応することが大切です。

 

ハインリッヒの法則では、大きなクレーム一つに対して、小さなクレームが29件、

同じようなミスが工場内では、300件発生していることになります。この小さな

社内クレームの内に防ぐことに依って、クレームの氷山は小さくなります。

クレームで一番怖いのは、声に出してくれないお客さまです。声を出してくれる

お客さまは、クレームを付けた工場、会社に対して直して欲しいと思っています。

クレームはお客さまと直接お話しが出来るチャンスです。商品開発でお客さまの

声を聞き取り調査したいと思うと非常に難しい手続きを踏む必要があります。

クレームはお客さまから声をかけて頂けるので直接お客さまの声を聞くことの

出来るチャンスになります。声をかけて頂けるのは、不良品を手にしたお客さまの

3000人に一人くらいになります。この数字は、私が不良品と後から思って出荷

してしまった場合、このくらいの数字で声として帰って来た経験からになります。

あとの殆どのお客さまは他社の商品を購入されて、その商品を使用し続けることに

なっていくのです。

 

クレームはクリスマスプレゼントです

お客さまからのクレームは、クリスマスプレゼントと思わなければなりません。

クレームを付ける方も体力、気力がいります。最近はクレーマーと言われるように

クレームが仕事の様な人もいますが、クレームを付けるためには、工場の製品を

購入しなければなりませんから、初めから工場にクレームを付けようと考えて商品を

購入される方は“まれ”だと思います。誰かにクリスマスプレゼントを頂くと初めに

出る言葉は、「ありがとう」です。お客さまからクレームを頂けることは、本当に

ありがたいことだと思わなければなりません。クレームを出さずに、不良品を

つかんだお客さまは、黙って他の会社の製品に移ってしまいます。そしてその

移った会社の商品が、クレームが無いだけで、あなたの工場より商品がよく見えて

しまいます。

 

クレームは工場に対するプレゼントです。

夜中にパソコンの音がうるさいとクレームを付けてくれた人のおかげで、従来のファンを

用いた空冷式のパソコンから、水冷式のパソコンへの開発が進んだと聞いています。

クレームは商品開発の重要な宝箱なのです。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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