==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■    温度計などの校正について

■■■                           2009年11月23日発行 

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おはようございます。河岸です。

 関東も急に寒くなってきました。10℃を切るとさすがに寒いですね。

 日経BPネットの連載です。是非コメントも残してください。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090430/150091/

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今週のお勧めの本です。

ショアー (単行本)

クロード ランズマン (著),

映画も文章でも

ユダヤ人虐殺の詳細を伝えてくれます

 家畜用の貨車に乗れるだけ乗せられて、何日間も輸送され、裸になれ

ば水を飲ませると騙され。

 つらい中でそのままガス室に送られる。毎日毎日その作業を見ていた

人たち。

 作業に荷担していた人たち。

 作業から逃げ出した人たち。

 文章の言葉はすくないけど、読み進める内に心が重たくなってきます。

 女性の髪の毛を切って、本国に送ってなんになったのでしょうか。

 事実を語り繋いで、二度と犯さないように。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4878932236

★5個です。

 

・食品工場の参考になる本  

   http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102

・中食・外食で参考になる本 

   http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22 

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 温度計などの校正について

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 読者の方から質問をいただきました。

 質問の有る方はメルマガのアドレスにそのまま返信して頂ければ、長文

でも添付ファイルでも送れますので是非、メールしてみてください。

 お待ちしています。

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ご意見、ご質問:

 先般乳業工場に行ったのですが、温度計の校正の結果−1℃標準器

より差異が確認されたが合否差異基準±1℃なので合格として利用して

いる。

 しかし記録を見ると温度計の表示から1℃+して記録していました。

 小生は±1℃は不確かさの範囲として許容できるのであれば温度計の

表示をそのまま記録すべきでないかと思うのですが如何ですか。

 両方の考え方があると思うのですが如何ですか。仮に±0.1℃誤差が

あった場合はそのように±して記録つけないと思うのですが如何でしょ

うか?

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毎月校正されていることが重要です。

 例えば、ゆで卵を茹でるときに卵の中心温度を測定します。中心温度

が1℃異なるとゆで卵の黄身の色が大きく変わってしまいます。

 綺麗なオレンジ色の色に仕上がるとおいしそうに見えるのですが、温

度が余計にかかってしまい黄身の色が真っ白になってしまい、更に黄

身の周りが黒くなってしまうと、食べる気にもならなくなってしまいます。

 おいしい卵を茹でるためにも温度の管理は非常に大切になります。ボ

イル釜を制御している温度計は特に毎日でも校正をする必要があります。

 温度計の校正方法は、標準温度計を用意して測定する温度に近い温

度の水を用意します。

 冷却温度を測定する場合は10℃の水、加熱温度を測定する場合は

お湯を準備して、標準温度計と校正する温度計を同じ水にいれます。

 二台の温度の差を見て、差がある場合は、校正される温度計に「表示

より−1℃」とか「表示±0℃」と校正日を表示します。

 質問者の方の場合は、私は1度の誤差は重要と考えます。

 1度であっても校正される温度計に「表示より−1℃」と表示が重要と

思います。

 もちろん、記録簿には温度計の表示より−1℃で表示します。

 冷蔵庫などの設備に付いている温度計も同じように校正が必要です。

 工場の温度計がすべて校正されて誤差が表示されているか、点検を

実施します。

 温度計は最低一月に一回は校正が必要になります。

 

PH計、秤も校正が必要です。

 工場で使用している測定器はすべて使用前に校正が必要です。

 工場で使用している測定器、ph計、ブリックス計、秤、金属探知機、色

差計などはすべて校正が必要です。

 点検する内容は、毎日使用前に校正をしているか、校正方法、校正す

る標準器の保管は適切か、標準器の精度は保障されているかどうかを

点検します。

 標準分銅などの標準器は年に一回以上の校正がメーカーとされている

かどうかをメーカーの校正記録で確実に点検を実施します。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

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