==================================食品工場の工場長の仕事とは==
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■■ 仕入れ先の工場監査の必要性
■■■ 2013年5月18日発行
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おはようございます。河岸です。
●河岸宏和の札幌無料セミナーの案内です。
「食品表示法」をきっかけにお客様からみた表示とは何かを考える
日程2013年6月12日(水)
時間14:45〜16:15
会場 サッポロファクトリーホール
札幌市中央区北2条東3丁目
申し込みは ↓↓↓↓
http://www.ussol.co.jp/event/fair2013/index.html
表示は誰の物か、大切な方のために食品を選んでいる方のために
食品表示はあるのです。
食品表示の原点に戻って表示の重要性を考えてみませんか。
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●セミナーの紹介です。
河岸宏和のセミナーの案内です。
「全盛時代のプライベート商品 そのメリット、デメリット」
安さと品ぞろえで人気は高いが、消費者にとってのメリットとデメリ
ットは何なのでしょうか。
「スーパーの裏側」などの著書で知られる河岸さんに詳しく分析してい
ただきます。
講師 河岸 宏和
(「食品工場の工場長の仕事とは」主宰)
◎日 時 平成25年5月31日(金)
午後1時30分〜午後3時(予定)
◎会 場 東京農業大学「食と農」の博物館 2階セミナールーム
東京都世田谷区上用賀2-4-28
◎参加費 会員500円 一般1000円
◎お申込み NPO法人良い食材を伝える会 事務局
電話 03−3423−6080
FAX 03−3423−6085
e-mail info@yoishoku.com
申し込み 詳細は下記からお願いします。
http://yoishoku.com/2013/04/post-124.html
・食品工場の参考になる本
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102
・中食・外食で参考になる本
http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22
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仕入れ先の工場監査の必要性
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監査は本当に大切な事
仕入れ先の工場監査に行き「帳票を見せてください」「仕入れ
伝票を確認させてください」と仕入れ伝票まで確認すると、「私
の事を信じていないのですか」と言われることがあります。
仕入れ先を信じるために、信頼し続けるために私は監査が必要
な事と思っています。
身近な例で考えて見ます。
あなたがスーパーのレジ担当をしていたとします。お客様から
500円玉を渡されたときの落としてしまいました。落とした500円
玉は見つける事が出来ず、その日のレジの不足分500円の事は何も
注意されること無く一日が終わってしまいました。
このスーパーは、レジ一台に対して、1000円以上の過不足金が
無ければ報告の必要が無かったので500円の不足金では問題になら
なかったのです。
翌日、レジの作業につくとき床を見ると昨日見つからなかった
500円玉がキラリと光っていました。落ちていた500円を見つけた
あなたは、500円を拾いポケットに入れたのです。一日無事終わり、
家に帰ってお風呂に入ろうとすると、500円がポケットに入ってい
ました。「500円は、注意されないし、拾ったのだからいいや」と
思い、そのまま自分のものにしてしまいました。
数日経った後、レジの作業をしているときに、財布を忘れてき
たことに気がついたのです、レジが終わったときに、コーヒーを
飲むことが楽しみでしたので、思わず、レジの中の500円玉を一枚
ポケットに入れてしまったのです。もちろんレジの過不足金が1000円
を越えていないので、注意されることはありませんでした。
たった一回拾った500円玉をポケットに入れて注意されなかった
ために、レジからお金をポケットに入れてしまう犯罪の道に入り
込んでしまったのです。
レジの作業は時給800円で6時間勤務ですから一日の収入が4,800円
です。毎日4,800円に500円が加わるとあなたは毎日500円をレジから
抜くことが癖になってしまいました。
レジ一台の過不足金が1,000円以下であれば注意されませんので隣
のレジからも500円を抜き取ることを何時の間にか初めてしまいまし
た。そしていつの間にか3台目のレジからも500円玉を抜き、ついに
6台のレジすべてから500円玉を抜き取るのが日課になってしまった
のです。
レジ一台500円、6台のレジであるスーパーでしたから毎日3,000円
が合わなくなってきます。
しかし、スーパーの規定では、レジ一台の過不足が1,000円を超え
ないと報告書は要りませんので、そのまま数ヶ月過ぎてしまいまし
た。
人の目は誤魔化せないものです。あなたがスーパーで買い物をする
ときにいつも500円玉を使用しているのを同僚のレジの方が不信に思
ったのです。
不信に思った同僚の告発でスーパーに監査が入りました。監査チ
ームは全てのレジの過不足が起きた日時と出勤者のリストを照らし
合わせたのです。レジの上に設置してある、防犯カメラの録画して
あるビデオテープも確かめました。
なんと録画されたビデオの中には、毎日500円玉を一枚抜き取るあ
なたの姿が映っていたのです。
スーパー等の防犯カメラは内部盗難を監視するためについている
物も多い物なのです。スーパーによっては、外部の方の盗難による
ロスよりも内部の方の盗難の方が多いところもあると聞いた事があ
ります。
毎日3000円をレジから抜いてしまうと、盗難と言う犯罪になって
しまいます。
レジから抜いていた従業員の方は窃盗で警察に通報されてしまい
ました。
会社も従業員も取り返しがつかなくなる
歴史で「もし」は使えませんが、もし勤めていたスーパーが「1
円でも過不足金があれば、報告するように」と決めていれば従業員
の方は犯罪者になることは無かったのです。
スーパーの規定で「レジの総額が1000円以上過不足があれば、監
査が入ります」と定めていれば従業員が犯罪に走ることは無かった
と思います。
私が経験した中国の外資系のスーパーでは、大きな荷物を持った
買い物客の荷物は入り口で預かっていました。アメリカのスーパー
でもスーパーの担当者が出口でレシートと荷物を合わせてから初め
てスーパーの外に出られるようなスーパーもありました。
日本のスーパーで大きな鞄を預かるスーパー、出口でカートの中
身とレシートを照合するスーパーに私は経験した事がありません。
スーパーの関係者に聞くところによると、驚くことに、あるスー
パーでは、万引きなどの外部流出する金額よりも、従業員が持ち出
す内部流出の金額の方が多いスーパーもあるそうです。
従業員がスーパーの外に出るときに、持ち物を検査すれば防げる
ことになります。この考え方が監査です。
人間は、悪いことでも一度うまく行くとどんどん、悪さを増幅し
て行ってしまいます。たとえ初めの一回はうまく行っても二回目は
うまく行かないような監査を行う事、悪い事を行うといつかは見つ
かるという管理の考え方が必要なのです。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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