========================================食品工場長の仕事とは===

  工場見学のポイント


工場見学が決まってからがプレゼンのスタートです。

 食品工場は色々な方が見学に来ます。初めから見学コースを設置している工場も増えてきました。工場で毎年収穫祭を行うところもあります。特に新しい納品先の方が工場見学に来られるときは、最終の判断に来られることが多いので充分に注意が必要です。クレームの確認で来られる方がいます。近隣の方、取引先の方がクレームの状況を現地で確認に来られます。来られた方が思う感想が二通り考えられます。「やっぱりこの現場ならクレームが起きてもしょうがない。」か「良く管理されている工場ですね。今回の問題はたまたま起きた事でしょう。」と言わせる事が、できるかのどちらかです。小学校、中学校の社会見学、最近は中学生が職場体験と言うことで二三日職場体験される事もあります。大学生の見学、特に栄養士を目指す方は食品工場を見学されて単位になる場合があります。いずれの場合も将来の大事なお客さまになります。夏休みなどに、親子で参加できる組み立て教室を開催して、その後バーベキューなどを開催する工場もあります。毎年続ける事で工場のファンが広がることは確実だと思います。

 

工場の印象はたった一言に集約されます。

 工場見学に来られた方が、家に帰って今日見てきた工場の事を家族に話す場面を考えてください。見学された方が家に帰って来ました。一言家族に話します。「今日、地方の食品工場に行って来たんだけど、素晴らしかったよ。」「どんな風に素晴らしかったの」この会話の次になんと言わせるかです。工場の印象を一言でなんと伝えたいかで、相手の印象は変わります。工場見学全体がプレゼンの舞台です。工場に来られると決まってからが、プレゼンのスタートです。工場の会議室に座られて、パワーポイントを始めたときがプレゼンの開始ではありません。工場で何かを見学された方に伝えたい。何か一つの事を日本一と伝えたい。例えば、日本一従業員の元気がいい工場という印象を伝えたい。日本一清潔、日本一規模が大きい、日本一省人化が進んでいる、5Sが定着している、環境に対して気を遣っている、従業員の定着率がいい、考えてみるとどんな工場でも、日本一になれる事はあると思います。日本一の項目をどのように見学される方に伝えるかが工場見学を成功させるポイントになります。たった一言で工場の印象が語られることを再度認識することが必要です。

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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