==================================食品安全教育研究所発行=
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■■ ナレッジマネジメントについて
■■■ 2014年2月23日発行
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おはようございます。河岸です。
3月、4月は人事異動の季節になります。みなさんの工場は
移動があっても問題無いように準備が出来ていますか。
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●通信教育の案内です
「食品期限設定試験における科学的根拠構築/実証手法」
食品期限、消費期限、賞味期限の設定方法、管理方法につ
いて詳しく解説します。
みなさん お待ちしています。
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http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22
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ナレッジマネジメントについて
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工場管理の基本
工場管理の基本は、ナレッジマネジメントを進めること
かもしれません。
ナレッジマネジメント【knowledge management】とはな
んでしょう。
ナレッジマネジメントとは、個人の持つ知識や情報を組
織全体で共有し、有効に活用することで業績を上げようと
いう経営手法になります。
日本語では「知識管理」などと訳され、「KM」と略され
ることもあります。
「あの人は引き出しが多い」と言った時の引き出しの中
の知識をさすのかもしれません。
この場合の知識・情報とは単なるデータである「形式知」
だけではなく、経験則や仕事のノウハウといった、普段は
あまり言語化されない「暗黙知」までを含んだ幅広いもの
を指します。
暗黙知の反対の言葉は顕在知で、すでに見える状態にな
っている経験則、知識の事を指します。
これからの企業経営の重要な要素となると言われており、
米国を中心に、対応を急ぐ企業も増えて来ています。
ナレッジマネジメントの考え方を浸透させることにより、
個人の能力の育成や、組織全体の生産性の向上、意思決定
スピードの向上、業務の改善や革新の場の提供が実現でき
ると言われています。
ナレッジマネジメントとは単なるコンピュータシステム
の名称ではなく、システムを利用して業務プロセス全体を
改善すること指します。
個人個人で持っている知識情報を、コンピューターシス
テムを利用することで、組織としていかに活用することが
出来るかが、このシステムの最終の目標になります。
単純にパソコンを従業員に与えて、外部のインターネッ
トと繋ぎ、報告書などをメールで報告するようにしても、
ナレッジマネジメントが進んだ事にはならないのです。
ナレッジマネジメントが進んでいる企業でも毎日の日報
などの報告書を蓄積して、検索できるようにしたシステム
をナレッジマネジメントシステムと単純に呼んでいる方が
多く見られます。
具体的にどうしたらいいのか
あなたの工場には製造現場には外せないキーマンがいる
と思います。仕入れの責任者、品質管理担当者、開発の担
当者、そして工場長のあなたです。
ナレッジマネジメントを簡単に考えるとそのキーマンが
会社を辞めたときの事を考えて見ることです。
工場のキーマンが工場を辞めたら、工場、会社は何が困
りますか?この困ることを困らないように共有化すること
がナレッジマネジメントの基本になります。
「あの人が工場を辞めたら何も判らなくなった。」って
事が無くなるようにすることになります。
単純に仕事を一人に集中することなく分業してもこのこ
とは無くならないのです。
情報をいかに共有化するか。これがキーワードになりま
す。工場での情報の共有化は非常に難しい問題になります。
長年一緒に住んでいる夫婦でもお互い何を考えているか
わからないものです。
もちろん頭の中をスキャンして見ることが出来ません。
パソコンの様にキーマンの頭の中をバックアップして検索
できれば簡単な事かもしれません。
こういう話しをすると何でもかんでも情報をワープロア
ップしてパソコンに入れればいいような気がします。しか
し、パソコンがすべてをまかなってくれないことは皆さん
すでにご存じだと思います。
では、一体どうしたらいいのでしょうか。
具体的にお話しすると、新入社員が入社した時、従業員
が昇格した時、部門が変わった時等にあなたの工場ではど
うやって新人を教育していますか。
「自分で本を読んで勉強してこい」「仕事は自分で覚え
る物だ」そう発言していませんか。
新人がいつでも自分から学べる会社の図書館があります
か。
会社の図書館がまさしくナレッジマネジメントだと私は
思います。
もちろん、単純に市販の本を買って置いておくだけでは
無い事はみなさん理解が出来ると思います。
ナレッジマネジメントの無い会社はせっかく歳属された、
新人が嫌気を感じてしまって外部に出て行ってしまいます。
工場長の「仕事は自分で覚える物だ」「俺の時代は先輩
から仕事を盗んだものだ」という発言が優秀な新人を外部
に出してしまうのです。
どのように新人を教育するのが理想か
部署が替わった、新人が入ってきた、昇格したときに、
どのように新人が仕事を覚えて行くか考えてみてくださ
い。
とかく世の中では、自分の仕事を取られないようにす
るために、新人に仕事を教えない方をよく見かけます。
私もいろいろな会社を経験しましたが、仕事を教えて
部下を育てている方は非常に少ないものです。
仕事を、作業をしながら先輩の仕事をいち早く覚える
ためにはどうしたらいいか、先輩の従業員の方が持って
いる目に見える仕事だけでなく、先輩の目に見えない暗
黙知の仕事までもどうやった学ぶかが大切なのです。
暗黙知の知識をどのように会社の引き出しに入れてい
くかが、ナレッジマネジメントだと思います。
「あの人に付けば一流の工場長になれるよ」と言った
トレーニングスクールを考えてもらえれば、理解できる
かもしれません。
図書館では無く、学校の様な物なのです。
学校の先生をどのように作り上げるかの考え方があれ
ばあなたの工場はナレッジマネジメントが工場に備わっ
ていることになります。
新人に対してやる気を持たせた研修ができますか。
部署の替わった方に仕事をトレーニングできますか。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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