==================================食品工場の工場長の仕事とは==
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■■ 金属検出器で排除された製品の取り扱い
■■■ 2013年6月16日発行
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おはようございます。河岸です。
金属検出機の操作する方は決めていますか。金属検出機で排除さ
れた商品の取り扱いは決められていますか。
ルールを決めて教育し、教育の通り行っているかの確認を行う事
が大切です。
金属検出機ではじいた物の取扱方のルールは明確ですか。
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排除された製品の取り扱い
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排除された物をどう取り扱うか
金属検出器で排除された製品が間違えて良品に混ざってしまわな
いようにすべきです。
理想は排除装置の先に、ポスト状の箱があり排除された商品はそ
のままポストの中に入るようにすべきなのです。箱は鍵がかかって
鍵は現場の作業者では、開けることが出来ないようにします。
排除ポストが無い場合は、製品そのものに良品と区分出来るよう
な印をつけます。
シールを貼る、マジックインクで印をつける、包装を破く、製品
をつぶすなど、良品と一目で違うようにする事が大切なのです。
排除された製品は、金属が入っていないか、入っていたとしたら、
混入した金属は他の商品にも混入している可能性は無いかの確認が
必要です。
排除された商品を再び金属検出器に流します。理想は排除品の検
査専用の金属検出器で流すことです。製品と同じ金属検出器の場合
は、確認時間を良品製造時間と区分し、間違えて良品に混じらない
工夫が必要です。
金属検出器で流し、異物が見つかった場合は、単体の異物か、拡
散性のある異物かを見極めます。
混入していた金属が、ボルト、ナットのように単独の物であれば、
他の商品は出荷出来ますが、ワイヤー状のもので両端が擦れている
ような状態で合った場合は、製造ロットの出荷を停止すべきです。
工場には、混入した金属を確認し、写真が撮れる設備が必要にな
ります。
発生源をなくすこと
異物混入の中でもガラス、金属、硬質プラスティックなどの危険
異物の混入は有ってならないクレームになります。
異物混入を無くする基本は、異物の発生源を無くする事が第一歩
になります。
工場内には、窓ガラスを含めてガラス製品を使用しないことが必
要です。
蛍光灯などのガラス製品を使用しなければならない場合は、もし
割れても破片が飛び散らない対策がとられた物を使用する必要があ
ります。
金属混入を防ぐためには、破損した備品類は使用しない、ビス、
ボルト抜けが無いか始業前終業時の点検を徹底して行い記録するこ
とが大切です。
金属検出機の検出精度が非鉄3.0mmΦの金属球の場合は、3mm以
下の太さの備品は使用しないくらいの注意が必要になります。
現場の破損箇所が無いかの点検は、設備を使用する現場の作業者
が行います。
設備、備品はどなたが管理するべきかの担当者を決めて、毎日点
検記録をつけさせます。
担当者の上司は、記録が適切に付けられているかどうかの点検を
行い、週に一度以上は実際に点検を行う事が必要です。
金属混入を防ぐためには、常に二人上で設備の点検を行う事が大
切なのです。
現場の管理者が管理していても、自動車の両輪のように、現場に
任せっきりでは無く、品質管理等の品質の担当者が、新鮮な目で現
場を見る事が必要です。
現場の担当者が点検し、上司が点検し、第三者の目で品質管理な
どが再度点検することが必要なのです。
労災を防ぐための安全衛生委員会が労使で現場の安全を点検する
ように、第三者の目で現場の担当者が点検を行うと、点検を行う
「目」が育って行きます。
異物混入の可能性がある現場は、写真を撮り、とりあえずの対策を
どうするか、短期の対策をどうするか、恒久対策をどうするかを決め
実施計画を立て、実施する事が大切です。
特に注意が必要な場所は、配電盤の中の確認が必要になります。
配電盤には鍵をかけることが大切です。鍵をかける事が出来ない場
合は、配電盤の中に異物になる可能性の有る物が無いか確認を行いま
す。
食品工場で木製の備品の使用は禁止です。木製の備品は、破損した
場合検出する事が出来ないためです。木製の備品に変わる物が多数あ
りますので、変更を勧めてください。
包丁、刃物類は製造ロットが変わるたびに破損していないかの確認
を行い、記録が必要になります。「記録さえつければ破損したまま使
用していいか」と言われる事がありますが、破損した状態のままで製
品、原料に直接触れる物を使用すべきでは無いと思います。
たれなどのタンクには、混ぜるスクリュー状の物がついています。
回転するモーター部分からは、必ず小さな破片が落ちてくるものです。
タンクの上にはモーターが付かないようにし、異物がタンクの中に落
ちないようにすべきです。
軸を伝って落ちる可能性があるので、軸には、落ちないようにカバ
ーを取り付ける必要があります。
溶接部分は平坦に
溶接した部分の溶接スポットが落ちて混入する可能性があります。
溶接部分は、バフをかけて平坦にする事が大切です。溶接スポット、
溶接で開いてしまった穴などはあってはならないのです。
結束バンドの取り扱い
結束バンドを使用する場合は、色、太さなど統一して使用します。
結束バンドが混入したときに工場で混入したかどうかの識別を行う
ためです。
結束バンドを使用するときに結束したあとの残り部分の切断方法
も明確にします。
私は結束部分ぎりぎりで切断する事をお勧めします。
結束バンド、パッキンなどは、金属検出器で検出出来る材質の物
が市販されて居ます。
混入した場合に金属検出器で検出出来るのでお勧めです。
工場点検時の表示
工場点検時にビス抜け、破損箇所を発券した場合は、点検簿に記入
し、破損箇所の現場にも表示が必要です。
仮修理を行った時には、何時仮修理を行い、何時本修理を行うかの
表示を行います。
工事関係者の確認
金属異物で目に付くのは、金属検出器で検出出来ない、細い線状の
ものです。特に銅製の細い線は、金属検出器、エックス線とも検出し
づらいものです。細い銅線は、配線工事の時に切った銅線がほどけて
しまって混入する場合があります。
設備工事、電気工事などを行うときには、生産設備に配線などが混
入しないように充分養生を行ってから工事を行うことが必要です。
特に外部の工事関係者が工場に入る場合には、工事に関しての注意
事項を書いた書類に書名させ入場させます。
注意事項には、持ち込んだ部品、外した部品は必ず、工場の外に持
ち出すこと。
切った配線は、確実に拾う事などの簡単な内容を記載します。
工事する上でもっとも大切な事は、工事に立ち会う事です。工場の
関係者が立ち会っている場合と、立ち会っていない場合では、工事す
る方の意識が大きく異なります。
異物混入のクレームを出さないためにも、工事には立ち会いを行う
ことがお勧めです。
部品庫、工具箱の管理
悪意を持った方が工場だけで使用して居る、ボルトなどを製品に混
入させようとしたときに、ボルトなどを持ち出せないような管理が出
来ていますか。画鋲など一般的に売られている物を工場で使用しない
事は最低の管理になります。
製品に混入したときに、間違い無く工場の物と識別される物は、個
数まで管理し、持ち出せ無い工夫が必要になります。
工具箱の中に入っている物は、定数管理を行い、ボルト、ナットな
どの部品は入れないようにします。
ボルト、ナットなどが保管されて居る場所は、施錠し、施錠記録が
必要になります。
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