========================================食品工場長の仕事とは===

■■   図解入門ビジネス

          最新食品工場の衛生と危機管理がよ〜くわかる本

■■■                            2008年6月28日発行 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

おはようございます。河岸です。

 皆さんへのお知らせです。新しい本ができあがりました。まだアマゾンでは

予約できませんが、2,3日中には入ると思いますので、是非よろしく お願い

します。

........................................................................................................................................................

私が書いた本です。

アマゾンではまだ入荷しませんが、近いうち入ると思います。

「図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ〜くわかる本」

著者 河岸宏和    秀和システム   価格 1575円(税込)(本体1500円)

ISBN 978-4-7980-2007-5

25年の経験を本にしました。

 食品工場の衛生管理、品質管理のほか災害発生時の危機管理まで、安全

安心な食品を安定して供給できる食品工場の運営管理のノウハウを実践的に

解説しました。

 不二家事件、ミートホープ事件、毒餃子事件と食にまつわる事件が立て続け

に発生し、食品メーカーにとって食の安全と品質確保は緊急の課題となってい

る一方、災害や停電の発生、資材不足などで生産停止に追い込まれるメーカー

も少なくありません。

 本書は、食品工場で25年の経験を持つ私の経験をもとに、食の安全安定

確保の具体的な施策のほか、クレーム対応や社員教育まで、実務で使える

ノウハウが満載に詰まっています。

 

=============================================================

★☆ ====================

 はじめに

=========================

 「毒餃子は予想できましたか?」2008年に発生した中国毒餃子事件が発生し

たときに私は様々な報道関係者の方から質問を受けました。「食品の危害は

食中毒だけでなく化学薬品の混入事件は、事前に防ぐことを考えなければいけ

ないことです。」私は報道関係者の質問に答えました。

 食品の大きな事故、事件は毎年1月2月に発生が続いています。2007年には

不二家事件、ミートホープ事件と2007年を表す漢字が「偽」になってしまうほどの

様々な事件が発生しました。中国毒餃子事件も餃子に化学薬品である殺虫剤が

混入して、消費者が食べてしまうことなどは誰もが予想していなかったと思います。

 しかし、森永・グリコ事件の時には、毒を入れたお菓子がスーパーの棚に置か

れて、日本中が大騒ぎをしました。化学薬品の食品に対する混入事件は、その

後も缶コーヒーに毒混入され、飲んだ方が亡くなった事件もありました。

 食品の品質管理を担当される方は、異物混入、細菌による食中毒と同じように

常に化学薬品の製造工程での混入防止と、流通段階での混入防止を考えていな

ければならないのです。

 世界一の流通ウオルマートの食品安全を管理している部門はロスプリベンション

部門に属しています。ロスプリベンション(Loss Prevention )とは、損失を未然に

防止するということになります。

 企業にとって損失は、泥棒にあったり、経営者が襲われたり、食中毒事故が発生

したり、工場が火事になったり、労働者にセクハラで訴えられたり、動物愛護団体に

動物を虐待しているといわれたり、環境を破壊していると環境団体に訴えられたりし

ます。

 ウオルマートでは様々な起こりうる危害を起きる前に起きることを予想して防ぐこと

を常に考えています。日本でいう食品の品質管理についてもロスプリベンション部門

で常に食中毒が起きないように事前に考えています。

 食品事故は起きてしまってからの対応も大切です。中国毒餃子事件も初めの被害

者が出た時点で、消費者に対して「原因は不明ですが食中毒が発生しているので当

社の餃子を食べないで下さい。」とマスコミを通じて、JTが発表すれば複数の被害者を

出すことは避けられたと思います。

 餃子を販売を販売していたのが、食品安全常に消費者訴えていた「生協」であった

からこそ製品を配達したところに呼びかけて製品を回収していれば、複数の被害を出

すことは無かったと思います。

 私は、畜産大学を卒業してから、農場から販売・流通までの品質管理を25年実践し

ている最中です。まさしく「農場から食卓までの品質管理」を自分自身の身をもって実

践しています。

 食品工場の先には、毎日毎日食品工場で作られた製品を楽しみに待っている方が

居ます。毎日毎朝、同じ食品を食べ続けることで体調を管理されている方も多いと思い

ます。ある日突然、大好きな商品を製造している工場が燃えてしまっては、楽しみに

待っている方を裏切ることになります。

 食品工場からの排水が川を汚染して工場の操業が出来なくなっても商品を待ってい

る方を裏切る事になります。

 この本を読まれる方は、食品工場で働く方、食品品質管理を行われている方が多

いと思います。

 食品工場は、工場が長く存続してこそ、商品を待っている方との信頼関係が生ま

れると思います。

 防火管理一つでも、毎日毎日工場の周りを点検して、放火されるものが無いか

どうか見ることは簡単ですが、実際に行っている工場は少ないと思います。

 毎日、毎日の非常簡単な点検が工場の存続につながる事を考えてもらえる一冊

になれば幸せです。

 

........................................................................................................................................................

目次

第一章 食の安全

第二章 食品工場の危機管理

第三章 クレーム処理について

第四章 食品工場とは

第五章 食品工場の品質管理

第六章 商品開発時の品質管理

第七章 安全な食品を作るために

第八章 食品工場で必要なルールについて

第九章 清掃・洗浄・殺菌について

第十章 食品工場で必要な教育

第十一章 危機管理上準備しておくこと

........................................................................................................................................................

目次

第一章 食の安全

1-1 安全と安心の違い

1-2 安全はすべてをささえる

1-3 安心は安全が集まって作られる

1-4 食品偽装事件はなぜ終わらないのか

1-5 消費者が知らなかった食品業界の常識

1-6 期限表示の秘密

1-7 加工食品の裏技

1-8 食品添加物の必要性

1-9 食品添加物の種類

1-10 食品添加物の安全性

コラム1 他山の石として学ぶこと

 

第二章 食品工場の危機管理

2-1 危機管理とは常に備えること

2-2 期限表示ミスはなぜ起こる

2-3 ミスしてはならないアレルゲン表示

2-4 食品危害を防止するために

2-5 従業員からの危害を防止するために

2-6 原材料からの危害を防止するために

2-7 環境からの危害を防止するために

2-8 防火管理について

コラム2 雪印牛肉偽装事件

 

第三章 クレーム処理について

3-1 クレーム発生から受付まで

3-2 クレームの種類

3-3 商品回収をまず最初に考える

3-4 クレームの原因分析について

3-5 クレーム情報の共有化と再発防止策

3-6 記者会見・お詫び会見の重要性

3-7 PL保険加入が工場を守る

コラム3 雪印食中毒事件

 

第四章 食品工場とは

4-1 研究開発が考えることは

4-2 よそにはない原料を手配する

4-3 原料の受入検品は工場の責任

4-4 原料の下処理は重要工程

4-5 配合工程が仕上がり品質を決める

4-6 加熱工程は保存性を左右

4-7 冷却工程の測定にも気をつける

4-8 包装工程は衛生との戦い

4-9 箱詰め工程は単純作業に非ず

4-10 出荷判定でミスをなくす

4-11 保管管理は商品を守る仕事

4-12 配送管理は工場の顔と思え

コラム4 不二家賞味期限の過ぎたものを使用した事件

 

第五章 食品工場の品質管理

5-1 品質管理の位置づけ

5-2 検査室と品質管理の違い

5-3 毎日の工場点検

5-4 従業員の管理

5-5 保管する物の温度管理

5-6 製造設備の管理について

5-7 製品検査が製品の安全を保つ

5-8 洗浄を確認する工程内検査

5-9 排水管理で水に責任を持つ

コラム5 「赤福」事件

 

第六章 商品開発時の品質管理

6-1 原材料の品質を確認する

6-2 製造工程の管理に必要なこと

6-3 添加物の管理の注意点

6-4 賞味期限設定方法は?

6-5 テーブルテストとロットテストについて

6-6 開発時の検査について

コラム6 「白い恋人」事件

 

第七章 安全な食品を作るために

7-1 食品危害とは

7-2 物理的危害を防ぐために

7-3 金属検出器の取り扱い方

7-4 工場内保守点検表

7-5 化学的危害を防ぐために

7-6 添加物調合室の考え方

7-7 生物的危害を防ぐために

7-8 ペスト危害を防ぐために

7-9 アレルゲンの危害を防ぐために

7-10 表示ミスを防ぐために

7-11 安全な原料を使用するために

7-12 タンパーエビデンスについて

コラム7 内部告発の受け皿の必要性

 

第八章 食品工場で必要なルールについて

8-1 通勤時の注意

8-2 服装規定は従業員だけでなく

8-3 手洗いのルール

8-4 工場内に入るときのルール

8-5 工場内での注意点

8-6 物理的危害を防ぐためのルール

8-7 化学的危害を防ぐためのルール

8-8 洗剤使用時のルール

8-9 作業着の洗濯時のルール

8-10 表示のチェック方法

8-11 出荷判定のルール

8-12 ペストに関するルール

コラム8 ノロウイルスを防ぐために

 

第九章 清掃・洗浄・殺菌について

9-1 清掃に必要な道具の管理について

9-2 洗浄に必要な道具の管理について

9-3 殺菌に必要な道具について

9-4 床の清掃について

9-5 シンクの使い方

9-6 洗浄ホースの使い方

9-7 生産設備の洗浄の考え方

9-8 気づきにくい工場の外周の清掃

9-9 トイレの清掃の考え方

9-10 手洗い場、入場口の清掃について

9-11 ロッカー更衣室の清掃について

コラム9 廃棄物管理について

 

第十章 食品工場で必要な教育

10-1 教育スケジュールの作成

10-2 新入社員教育

10-3 クレーム発生時の教育

10-4 従業員教育

10-5 幹部社員教育

10-6 関連会社教育

コラム10 中国毒餃子事件

 

第十一章 危機管理上準備しておくこと

11-1 従業員の居場所をつかんでおくこと

11-2 労災をふせぐためには

11-3 火災に強い工場にするには

11-4 地震発生時に対応すること

11-5 通信事故が起きたときに

11-6 停電に備えて何を準備したらいいか

11-7 資材が切れたときどうしたらいいか

コラム11 危機管理の上で車に用意したほうがいいもの

-----------------------------------------------------------

●月刊HACCP 8月号で紹介されました。

 

●食品工業 9月15日号で紹介されました。

  

 

 

 

  札幌紀伊国屋です

2008年7月4日

 

 

八重洲ブックセンター

2008年9月27日

   
   
   
   

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

ご意見はこちらから

工場長の仕事TOPへ