==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■    食品工場の健康診断

■■■                            2011年7月3日発行 

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おはようございます。河岸です。

先日まで九州、鹿児島、福岡に行って来ました。

関東より涼しく感じるのはなぜでしょうか。不思議な物です。

ツイッターをしています。

食について是非合智しませんか。

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今週のお勧めの本です。

「津波と原発」 By 佐野 眞一

教育と発想の転換が大切

 「東電OL殺人事件」を書いた佐野真一さんの311ルポです。

 311に何が起こっていたのか、地震、津波、そして原発事故それぞれを

体験された方の声が伝わって来ます。

 何故、原発が安全だと地元の人、日本人が思ってしまったのか、原発が

安全だという神話を広めるためにマスコミがどう関わったかを伝えてくれて

います。

 新聞、テレビなどのマスコミがいかに信じられないか自分自身の考えを

持つ事の大切さを思い知らせてもらえました。

 これからどう生きればいいかを考えさせてくれる一冊です。

 http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4062170388

 

・食品工場の参考になる本  

   http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102

・中食・外食で参考になる本 

   http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22

  

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 食品工場の健康診断

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健康な数値を明確にする

 私たちは年に一回以上健康診断を受けています。

 工場で働いている方は工場で健康診断を行う義務があります。夜勤を行

っている所は年に2回実施する必要があります。

 健康であっても、本人は全く病気という自覚症状が無くても必ず健康診断

を受けています。

 事業者には、従業員に対して健康診断を受けさせる義務があるのです。

 健康診断を受けて、健康と言われる数値から離れている方には後日医者

にかかるように連絡がくるものです。

 ここで大切な事は、自覚症状が無くても定期的に健康診断を受けるという

ことが大切なのです。

 自覚症状が無くても、お酒を毎日飲んでいる、体重が重く太っている、高血

圧などと言った症状は、お医者さんに改めて言われなければ、自らは改善し

ようとは思わないものです。

 私の周りにも、定期健康診断で胃がんが見つかり初期症状の内に完治す

る事が出来た方もいらっしゃいます。

 食品工場の健康状態を考えた場合、定期的に第三者の方に工場を見ても

らうという事は非常に少ないと思います。

 工場に定期的に監査、点検にこられる方は、電気保安協会の方、ペストコ

ントロール業者の方くらいだと思います。

 労働安全のために労使で工場内の不安全箇所を定期的に点検している

工場もあります。

 しかし、何時も工場にいる方が点検していたのでは、問題点を的確につか

むことが出来ないものです。

 第三者が点検する場合でも事前に数値による問題点を把握しておくことで、

問題点を明確にする事ができるのです。

 

傘に穴があいていないか

 食品工場で生産される商品は、様々な危害にさらされています。

 食品がさらされている危害は大きく六種類に分類されます。

・物理的危害

・化学的危害

・生物的危害

・ペスト危害

・表示ミス

・アレルギー問題 の六種類になります。

 私も食品工場の工場内を点検していると上記の六種類の危害の他にも、

次のような問題を見ることがあります。

・従業員の車の公道の不法駐車

・非常ドア、防火シャッターの閉鎖

・消火栓の前に棚を設置

・残業を付けていない

・セクハラ、パワハラ

・違法建築での製造 などなど

 しかし、明らかに製造ライン上にサビ、塗料片が浮き出て異物混入の

可能性があっても、声に出して注意してくれる方は少ないものです。

 ラインの上にサビが発生していれば、必ず製品に入る可能性があるの

で、修繕しなければならないのです。

 まさしく、天井から危害が降ってくるので傘で守らなければならないの

です。

 守るべき傘が開いていない、開いていても穴のあいている傘であれば、

意味が無いのです。

 製品が危害から守られているかどうか、傘がきちんと開いているかを

常に監査する事が大切なのです。

 傘を毎日差していることを記録しているのが帳票になります。

 帳票がきちんと記入されているか、実際に傘がさしてるかを定期的に

第三者が確認することが大切なのです。

 工場内の方が監査する場合は、第三者になったつもりで監査すること

が大切なのです。

 監査する方が常に考えていなければならないことは、発生する危害を

常に予想し、考えられる危害から守る事ができる十分な傘の準備がある

かを考えておかなければならないのです。

是非、月曜日の朝は第三者になって工場を監査してみませんか。

具体的な監査を一緒にしてみませんか。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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「食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本 」

「食品工場の衛生と危機管理がよ〜くわかる本」

『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 

『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

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『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』

 

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