========================================食品工場長の仕事とは===

■■   監査は本当に大切です。

■■■                            2008年1月20日発行 

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おはようございます。河岸です。

みなさんに素敵なお知らせがあります。無料の講演を行いますので時間の

ある方は是非きてください。東京都中央区の主催です。

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食の安全・安心講習会の開催

「食の安全・安心を守るために」をテーマに二部構成の講習会を開催します。

第一部は講演会、第二部は意見交換です。

日時 2月8日(金曜日)   午後2時から4時

会場   銀座ブロッサム(中央会館)2階ホール

対象   区内在住・在勤者および食品関係事業者等

内容・講師

・食品の安全性をめぐる相談や苦情とその対応

                  株式会社エンゴシステム 援川 聡

・食品業界が食の安全・安心を守るためにすべきこと

        「食品工場の品質管理」著者      河岸 宏和

定員  900名(先着順)

費用  無料

◎当日、直接会場にお越しください。

【問合せ先】

生活衛生課食品衛生第二係  電話 03-3546-5399

http://www.city.chuo.lg.jp/koho/200115/11_09/index.html

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今週のお薦めの本です。

安心して住める ネズミのいない家 (講談社+α新書) (新書) 谷川 力 (著)

ネズミのすべてが理解できます。

 ネズミ年でも、ミッキーマウスと呼ばれても家庭で夕食をとっているとき、喫

茶店でお茶を飲んでいる時、スーパーで買い物をしている時にネズミが目の前

を走っていると大声をあげてしまいます。

 ネズミ自体は目が思ったよりかわいくて、レミーのレストランのようにかわいい

ものなのですが、自分たちの生活環境の中にいると迷惑な生き物です。

 ペストコントロール業者に働いている著者がネズミの生態、歴史、駆除方法

まで教えてくれる一冊です。駆除の基本は、巣を造らせない、餌を与えない、

通路を遮断するしかありません。ネズミで困っている方は、業者任せにするだ

けではなく、この本で勉強して自分で防御を実践することをお勧めします。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4062724065/250-4889569-1797033

 

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ハンバーガーの教訓―消費者の欲求を考える意味 (角川oneテーマ21 C 142)

原田 泳幸 (著)

人生論が学べます

 マックからマックの社長に転身した著者がマックとマックを通じて人生を説い

てくれます。

 一人でハンバーガーを20個注文したお客さまに「お召し上がりですか?」と

聞いた(笑)話を始め何事をするにも、基礎が大切としています。人間は当たり

前のことが一番できず当たり前の事を一番やりたがらないと言われています。

この言葉は、私もその通りだとおもいます。売上を大きくするには、基礎をしっ

かりして当たり前のことをより当たり前にすることで、お客さまがいいお店だっ

たと思いまた通ってくれるのです。

 思い着いていろいろ新しいことをチャレンジしているマックですが、リーチ一

発裏どらを狙いながらも基礎をしっかりすることがより重要な事を教えてくれ

ます。

http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22/detail/404710129X/250-4889569-1797033

 

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江戸前「握り」 (光文社新書) (新書) 荒木 水都弘 (著), 浅妻 千映子 (著)

美味しい寿司を食べている錯覚を覚えます

 あら輝に寿司をおまかせで食べに行って、お腹がいっぱいになるまでを描い

た本です。江戸前の寿司をカウンターでたべて、浅妻さんが書かれたように、

寿司屋の大将と話しながら食べる事ができれば、本当に至福の時間が過ご

せると思います。

 寿司を食べて、「至福の時間を過ごした後、お代はおまかせです。」

と大将に言われたら私はいくら払うことが出来るか悩んでしまいました。

 美味しいお寿司が好きなあなたにお勧めの一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22/detail/4334032311/250-4889569-1797033

 

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 監査は本当に大切です。

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監査は本当に大切です。

 あなたがスーパーなどのレジを担当していたとします。お客様から500円玉を

渡されたときの落としてしまいました。落とした500円玉は見つける事が出来ず、

その日のレジの不足分は何も注意されること無く一日が終わってしまいました。

勤めていたスーパーは、レジ一台に対して、1000円以上の過不足金が無ければ

報告の必要が無かったので500円の不足金では問題にならなかったのです。

 翌日、レジにつくとき床を見ると昨日見つからなかった500円玉がキラリと光って

いました。落ちていた500円を見つけたあなたは、500円を拾いポケットに入れた

のです。一日無事終わり、家に帰ってお風呂に入ろうとすると、500円がポケット

に入っていました。「500円は、注意されないし、拾ったのだからいいや」と思い、

そのまま自分のものにしてしまいました。

 数日経った後、レジで仕事をしているときに、財布を忘れてきたことに気がつい

たのです、レジが終わったときに、コーヒーを飲むことが楽しみでしたので、思わ

ず、レジの中の500円玉を一枚ポケットに入れてしまったのです。もちろんレジの

過不足金が1000円を越えていないので、注意されることはありませんでした。

 たった一回拾った500円玉をポケットに入れて注意されなかったために、レジか

らお金をポケットに入れてしまう犯罪の道に入り込んでしまったのです。

 時給800円で6時間勤務ですから一日の収入が4,800円です。毎日4,800円に

500円が加わるとあなたは毎日500円をレジから抜くことが癖になってしまいました。

 レジ一台の過不足金が1,000円以下であれば注意されませんので隣のレジか

らも500円を抜き取ることを何時の間にか初めてしまいました。そして3台目のレジ

から、6台のレジがあるスーパーでしたから毎日3,000円が合わなくなってきます。

 しかし、スーパーの規定では、レジ一台の過不足が1,000円を超えないと報告書

は要りませんので、そのまま数ヶ月過ぎてしまいました。

 人の目は誤魔化せないものです。あなたが買い物をするときにいつも500円玉を

使用しているのを同僚のレジの方が不振に思ったのです。

 この同僚の告発で監査が入りました。監査チームは全てのレジの過不足が起き

た日時と出勤者のリストを照らし合わせたのです。レジの上に設置してある、防犯

カメラの録画してあるビデオテープも確かめました。なんと録画されたビデオの中

には、毎日500円玉を一枚抜き取るあなたの姿が映っていたのです。

 もうここまで手を染めてしまうと、犯罪になってしまいます。あなたは窃盗で警察に

通報されてしまいました。

 

スーパーもあなたも取り返しがつかなくなります。

 歴史で「もし」は使えませんが、もし、あなたが勤めていたスーパーが「1円でも

過不足金があれば、報告するように」と決めていればあなたは犯罪者になることは

無かったのです。

 スーパーのレジの総額が1000円以上過不足があれば、監査が入ります。定めて

いても犯罪に走ることは無かったと思います。

 中国の外資系のスーパーでは、大きな荷物を持った買い物客の荷物は入り口

で預かっています。アメリカのスーパーでもスーパーの担当者が出口でレシートと

荷物を合わせてから初めてスーパーの外に出られるようなスーパーもありました。

 驚くことに、あるスーパーでは、万引きなどの外部流出する金額よりも、従業員

が持ち出す内部流出の金額の方が多いスーパーもあるそうです。

 従業員がスーパーの外に出るときに、持ち物を検査すれば防げることになります。

この考え方が監査です。

 人間は、悪いことでも一度うまく行くとどんどん、悪さを増幅して行ってしまいます。

たとえ初めの一回はうまく行っても二回目はうまく行かないような監査の考え方が

必要なのです。

 

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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「食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本 」

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『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 

『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』 

『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』