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　官能検査室の監査
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官能検査室

　官能検査室は、会議室などを併用している工場が多いと思
います。官能検査室で大切な点は、いつも同じ環境で検査出
来る事です。温度、湿度、光などが夏、冬でも同じ環境で官
能検査を行える事が必要です。
　官能検査は人間が行う検査です。検査を行っているときに、
他の検査員、上司などの意見が聞こえてしまうと、検査結果
に影響が出てしまいます。
　会議室などで官能検査を行う場合は、官能検査員が他者の
発言の影響を受けないように一人ずつ検査を行う事が必要で
す。
　官能検査結果を確認する場合は検査員が適切であるかどう
かの確認を行います。
　特に味覚に関しては、味を判断できるかどうかのテストを
行っているかどうか、テストの内容は正しいかどうかの監査
が必要になります。
　官能検査を行うときには、色などの標準値との比較を行う
ことが大切です。
　色の比較を行うときには、合格の色の答えがわからないよ
うに検査すべきです。９〜11の値が適正値とすると、検査員
は合格値で有るようにしたいと言う気持ちが動いてしまうの
で、卵の黄身の色を判定する検査用具を使用するときには、
数字の書いていない色だけの状態に裏返しにして色を確定し
てから、値を確認する事が必要です。
　商品の色を検査する時には透過状態で色を確認するのか、
反射状態で色を確認するのかを商品特徴を踏まえて決めてお
くことが必要です。
　反射状態で色を確認する場合は、商品を置いておく、背景
の色の剪定が大切です。透過状態で確認する時には光源の色
が検査毎に変化しないようにすべきです。
　色差計で色の差を判定する場合は、製造して直ぐのLabの
値と検体のLabの値がどの程度の差（ΔE）があれば差のある
色かを事前に決めて置く必要があります。

検体保管スペース

　食品工場で製造した物が原因で食中毒が発生したときのた
めに、製造ロット毎に検体、検食の保管が必要です。保管期
間は、賞味期限、消費期限ぎりぎりでお客様が食べて、細菌
の潜伏期間後の発症した場合を考慮して期限が切れてから最
低10日以上の保管が必要です。毎日の製造ロットのすべてを
保管するだけのスペースがあるかの確認が必要です。
　消費期限、賞味期限を設定する場合は、期限＋安全率の期
間保管することが大切です。特に、スーパー、コンビニなど
で販売する商品は、光を当てて退色、変質テストを行うこと
が必要です。コンビニなどで使用されている蛍光灯等と同じ
光のもので行う事が大切になります。

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。