========================================食品工場長の仕事とは===
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加工食品の一括表示について■■■ 2007年4月1日発行
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おはようございます。
河岸です。今日はエピリールフールですけど私のメルマガの内容は決して
ウソではありません。今日の新聞もどこかにウソが有るかもしれないのでそう
いう目で読むと新聞も面白いですね。関東の桜は満開のところが増えて来ま
した。桜の花びらがチラチラ落ちる土手を歩くと日本人に生まれて良かったと
思いませんか?
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加工食品の一括表示について
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読者の方から質問を受けました。私のメルマガの原動力ですのでどのような
質問でもお受けします。よろしくお願いします。
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加工食品の一括表示は、日々厳しくなっています。
原材料規格書を基に一括表示を作成しますが、非常にいつも
苦労をしています。原料に含まれる添加物の表示、加工助剤、キャリーオーバー
などいつも苦労しています。
また法令変更にも追いついていけていなくて、まさに綱渡りです。
河岸様は、表示作成でどのように工夫をされているのでしょうか?
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アレルゲン表示はキャリーオーバーは出来ません。
昨日お話ししました。「食品アレルゲン(Food Allergy)表示ミスについて」の中
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/arerugi-5.htm でもお話ししましたが、
特定原料のアレルギー表示「卵、乳、小麦、そば、落花生」は加工助剤でも
必ず表示を行わなくてはいけません。このアレルギー表示は症状の出る方に
とっては生死に関わることですので必ず原料、加工助剤についても定性テスト
等を行って、表示が合っているかを添加物、原料などの導入時に確認をする
必要があります。原材料メーカーからの書類だけを確認して、表示を作成する
場合がありますが、新規に原料、添加物を使用するときは、必ず現物の表示、
段ボールなどの表示を確認する必要があります。そしてメーカーにアレルゲンの
定性試験を行ってもらい表示に間違いがないかどうかを確認します。そして
定期的に段ボール表示と規格書が合っているかどうか工場の受け入れ検査で
実施します。原料メーカーで規格を相談無く変更する場合がありますので、
受け入れ検査で、当初メーカーと約束した配合と合っているかを必ず確認
する必要があります。
五感に関するものはキャリーオーバーできません。
表示で難しいのは、使用した添加物を全て表示すればいいのですが、そう
すると製造過程で使用した、塩素、アルコール、消泡剤なども表示しなくては
ならなくなり添加物表示がいまの書いてある表示の倍になってしまう工場も多
いと思います。この時に省略出来る表示は最終商品の品質に影響の無い場
合はキャリーオーバーで表示を行わなくてもいいのですが、この時どんな微量
な使用量でも人間の5感に関する物は省略することは出来ないのです。特に
香料、着色料は原料に使用している物で使用量が本当に微量でも最終商品で
人間の五感で感じる事ができるので表示を省略することはできません。
表示の変更は関係省庁のHPで確認します。
法律は施行前に事前に指針、ガイドラインでも公表されていますので、その
段階で工場として何時までに遵守するか決めて行かなくてはいけません。最新
の情報の入手方法としてはインターネットで関係省庁のホームページで確認が
できます。品質管理としては毎月第一週に関係省庁のホームページを確認して
情報を関係者に出せるといいと思います。毎月月初めに関連官庁のホームペー
ジを確認することをお勧めします。
表示のミスは許されません。
特にアレルギーは省略できないのです。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。