==================================食品工場の工場長の仕事とは==
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■■ 人材に投資しているか
■■■ 2009年1月11日発行
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おはようございます。河岸です。
年末年始のテレビニュースは、派遣村のニュースで持ちきりでした。
特に経団連の賀詞交換会の会場に労組の団体が、御手洗会長に対する公
開質問状を持ち込んだときに経団連の職員が「アポがないから逢うことは出
来ない」とやりとりしていた場面は非常に印象的でした。
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今週のお勧めの本です。
不祥事でバッシングされる会社にはワケがある (新書y) 佐々木 政幸 (著)
倫理的なミスが致命傷になります。
広報マンの立場から書いている本です。
企業は人為的なミスは必ず起きます。起きてしまうミスを4種類に分類して
います。
1 人為的なミス
2 システム的なミス
3 機械的なミス
4 倫理的なミス
4つのミスの中で、企業の存続を左右するのは、4番目の倫理的なミスの場
合と著者は語っています。
4番目のミスが発覚したときに企業は「臭い物にはには蓋をしろ」と考えてし
まいがちです。
不二家事件の時にも内部告発が報道にあるまで、経営は事実をつかんで
いても、臭い物に蓋をしてしまったのです。
内部統制という言葉が一人歩きしている企業も多いのですが、内部統制の
担当者、品質管理の担当者が判断をする時に経営、会社側に立って判断を
してしまった結果だと言えます。
ミスを不祥事にしないために必読の一冊です。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4862483011
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人材に投資しているか
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必要な人材がそろっているか
私が大学を出て初めて就職したのは大手ハム会社でした。私はハム会社の
技術系として入社しました。ハム会社でも技術系の人材の採用は、毎年数名
ずつ採用されていたのですが、実際に工場に配属されてみると、工場で働いて
いる方は全て年上の人たちだったのです。
工場の管理者、作業者が全て私より10歳以上年上の方しか製造現場にはい
ませんでした。
私のような技術系で採用された人間は最終的に工場長になるのですが、私
が工場長になったときには、働く作業者がいなくなる年齢構成になっていたの
です。
私が工場長になった時には、この工場に人材はまったくいなくなってしまうと考
えて私は会社を変わりました。
私は企業の人材は、少なくても製造工場では10年先の人材を確保しておく必
要があると思います。
生産設備のスイッチを入れて、生産設備さえメンテナンスしていれば、いい工
場と違って、多くの食品工場はまだまだ、手作業に頼るところが多いものです。
手作業にたよる製造現場での作業は、多少なりとも固有技術があるので、高
齢者が退職してから人材を採用しても固有技術の継承はされていかないのです。
いまから10年後を考えたときに、固有技術の継承がされるような採用がされて
いますか。
また、ある会社では、品質管理の技術系の人間をまったく採用していませんで
した。何か問題が発生したときは、外部のコンサルタントに頼って、内部では問
題解決が出来ない状態になっていました。
数年に一回大きなクレームを発生していたので、クレームが発生する都度品質
管理担当者を採用するのですが、会社の風土が「技術系の人間はいらない」と
いう風土でしたので、結果として採用した品質管理系の人間は会社にいづらくな
り辞めていっていました。
品質管理部門があるか
品質管理部門が無い工場は、製造現場を牽制する部門が無いために、製造
現場が暴走してしまいがちになります。
品質管理部門が無い工場の体質も、会社の方針そのものが間違えていると
おもいませんか。
最近の従業員が不足している時は派遣労働者を雇えばいいという風潮には
私は賛成しかねます。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。