==================================食品工場の工場長の仕事とは==
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■■ 人件費の削減について
■■■ 2010年7月17日発行
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おはようございます。河岸です。ツイッターをしています。
食について是非合智しませんか。
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私のセミナー、講演会の案内です。
食品期限(賞味・消費)設定における
科学的根拠構築のための項目設定と各種試験法
日時 平成22年8月23日(月)24日(火)
会場 [東京・北区 王子]北とぴあ 9階 901会議室
★指標がない食品の検査項目、規格の決め方とは?
★新商品の食品期限設定はどうするか?
⇒各種製品例から《納得性の高い》《信頼感のある》項目設定を解説。
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”うそのつけない” 社内組織・土壌作りのための
「嘘・過大・過小報告の見極め方」
日時 平成22年8月27日(金)10:00〜17:00
会場 [東京・大井町] きゅりあん 5F 第2講習室
■社内組織でのウソ・粉飾の事例を公開
◎嘘が起こりやすい環境・シチュエーションは? ⇒嘘が起こらない。
未然に防ぐ体制を作る
◎重大な品質リスクを回避する!
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今週のお勧めの本です。
死体の犯罪心理学 (アスキー新書) (新書)
上野 正彦 (著)
やっぱり死体を語らせたら
元監察医の上野さんが書いた本です。
死体は饒舌に語ると言われていますがまさしく死体が犯人を饒舌に
語っています。
何度も何度もナイフで刺しているから、死体をばらばらにしているから
残虐な犯人だと思う一般感情と実際は大きく異なるようです。
三角関係がもつれた場合はなぜ女性が女性を殺すか等現場を経験し
ている方の心理が語られています。
現場現実を見るためには先入観を無くして現物を見ることが大切だと
教えてくれます。
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★5個です。
・食品工場の参考になる本
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・中食・外食で参考になる本
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人件費の削減について
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食品工場は毎年毎年利益を出し続ける必要があります。
利益を出し続けるためには、毎年毎年売り上げを伸ばすこと、すなわち
製造量を伸ばす必要があります。同じ利益を出し続けるためには、同じ売
り上げでいいような気がしますが、働いている方の給料を上げても利益を
出し続けるには、売り上げを増やし続ける必要が有るのです。
「工場の目的は利益です」とお話しすると、利益だけを上げればいいと思
ってしまい、手を付けてはいけないところまで手を付けてしまいます。
手を付けてはいけないところに手を付けてしまう。このことが偽装の温床
になってしまいます。
工場の人件費に手を付けてしまうこと
工場で長く働いていると給料が上がって来ます。パートに方も時給は上
がらなくても、有給休暇が増えてきます。有給休暇が年間20日の方と10日
の方では工場で負担する人件費が変わってきます。
外食チェーンで店舗を改装するたびに、従業員の方を一斉解雇するところ
がありました。
一時閉店するわけですから、労働基準法上も解雇の正当な理由になり解
雇出来ます。
解雇することによって、有給休暇は10日から始まり、賃金も規定の最低の
賃金からスタートすることが出来ます。
社員にしても、何十年も働いているかたの技術を、今年高校を卒業して入
社した方に引き継げば、中高年の男性の賃金を20万円以下の高卒の賃金
に下げることが出来ます。
私が経験した工場でも、なんだかんだ理由を付けて、毎年毎年社員の首を
切る会社がありました。
納品先に商談に行くと、得意先の担当の方が同じ色の台紙の名刺を机の
上に並べて、「お宅の会社は、毎年毎年担当が変わるけどどうして」と質問を
されたことがあります。
無意識のうちに長く働いている方を首にして、結果として給料を安くしていま
した。
確かに食品製造業では、一人一人の技術が必要では無い工程もあります。
新しい製造機械を入れることで解決する技術もあります。
しかし、高校を卒業して、20年以上働いてきた方を、新しい製造機械を入れ
たからと言って辞めていただくのは、考え方が違うとおもいませんか。
どうすればよかったのか
工場経費の内の人件費は、原材料の次に大きなものです。人件費を下げる
ことが出来れば製造原価は下がり、利益を出すことが出来ます。
アイスクリームは夏に売れます。アイスクリーム工場を運営すると夏の繁忙
期にたくさんの従業員が必要になり、冬には必要がなくなります。
夏の繁忙期を見込んで冬の内に製造しておけばいいと思う方もいると思い
ます。
しかし、極暑になるか、さらっとした夏になるかわかりません。極暑になれば、
かき氷の様な氷菓がよく売れますが、さらっとした夏になれば、乳脂肪の多い
アイスクリームがよく売れます。
夏を迎えて見なければどんなアイスクリームをどのくらい作ればいいのか解ら
ないのです。
「本当に設備を動かすだけの最低の社員を雇って、残りは派遣で集めよう」。
最近の食品工場は、忙しいときに派遣を使って乗り切ってしまいます。
しかし、冬になると、派遣は必要が無くなるのです。
会社を運営するときは、雇用した方の生活を考え無ければなりません。
従業員の意識、モラルが高くないといい商品は出来ないとおもいます。
会社の経営を考える方は、新しい設備を導入するときに、今まで一緒に働い
て来た方の将来を考えなければならないと思いませんか。
養鶏場で長年働いて来た方を、「新しい鶏舎を建てて、全自動でたまごを集
めることが出来るようになったので、もう働くところはありません」と解雇してき
た企業があります。
確かに、鶏が産んだ卵を人で集めるより、ベルトコンベアーで集めた方が、効
率が上がります。人件費の削減にもなり、設備投資分を差し引いても経費が
下がり利益が上がります。
「新しい設備を入れたので働く場所はありません」
「新しい設備は技術者がいらないので派遣だけで稼働します」
経営者は、新しい設備を導入するときに、従業員の生活を考えてから、新
しい設備を導入すべきだったとおもいませんか。
あなたの工場は従業員をティッシュペーパーのように使い捨てていませ
んか。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。