========================================食品工場長の仕事とは===

■■事故米、給食用に流通 関西の病院・福祉施設119カ所

■■■                            2008年9月13日発行 

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おはようございます。河岸です。

 事故米を使用してしまった酒類が回収されています。検査した結果で、問題

が無ければ、本当に回収しなくてはならないかどうかは。そろそろ考えた方が

いいような気がしませんか。

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 アサヒビール(東京)は11日、芋焼酎の一部商品の原料に三笠フーズが不

正転売した事故米が含まれていたとして、芋焼酎の「かのか」など9商品の約

65万本を自主回収すると発表した。回収費用と廃棄による損失は約15億円

に上るとしている。

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講演の案内です。

 『安全』と『環境』への挑戦 ― 市場・消費者視点から見た危機管理

 食品産業は『食の安全』で消費者の期待に応えるとともに、『食料自給率向

上』や『CO2削減と環境配慮』など、社会から要請される高いハードルを乗り越

えていかなければなりません。本会議では、これら山積する問題の解決に向け、

第一線で活躍されている講師をお招きし、現状把握のうえ具体的解決策をご

提示します。

会 場  東京ビッグサイト会議棟。

開催日時 2008年11月12日(水) 9:50〜16:50 一日で5000円です。

会 場  東京ビッグサイト会議棟

講師 河岸宏和 15:10〜16:20

「何故、食品偽装は繰り返されるのか?」

・市場からみた食品偽装の本質とは?何故、産地偽装、賞味期限の偽装が

 無ならないのか、どうすれば安心、安全な食品を手に入れることが出来るのか。

 

富士火災海上保険株式会社 リスクマネジメントサービス部 企画グループ 

                              (担当:齋藤・菅沼・茂木)

104-8122 東京都中央区銀座2-12-18 

                 TEL 03-5550-5174 FAX 03-5550-5284

パンフレットと申し込み用紙です。

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/h4152asa581.htm

 

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今週のお勧めの本です。

私をクレーマーと呼ばないで (アスキー新書 80) (新書)    多田 文明 (著)

身元をはっきりさせてクレームを付けます。

 日本人は少しくらいの不満なら我慢してしまいます。いやなことを口にするこ

とはいけない事と思っているのでなかなかクレームを付けることは無いと思い

ます。

 しかし、いやなことが本当に世の中多くなってきました。スーパーで買い物を

していると、レジで研修中のレジがあって待たされてしまうこと。

 特売の物を買ったのに値段が違っていたこと。等は皆さんも経験していると

思います。

 10円、20円値段が違ってもなかなかクレームを付けることは難しいのです

が、著者はこの小さなクレームを付けることが世の中を良くすることと訴えてい

ます。私もどんどん解らないこと、疑問に思った事は質問をした方がいいと思

っています。

 皆さんも是非、身元をはっきりさせて、クレームを付けてみてください。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4048673580/250-9410607-9921013

 

 

子規365日 (朝日新書 127) (新書)           夏井 いつき (著)

通勤用の鞄に入れて置くといいですね

 正岡子規を知らない方はいないと思います。朝日新聞に連載されていた

時から朝は子規を読んでいましたが、一日一ずつ俳句を読むのはすばら

しい事だと思います。

 福引きのわれ大いなる物を得たり

 

 正月に福引きを引きながら読むと本当にすばらしいですね。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/402273227X/250-9410607-9921013

 

 

 

ビジュアル図解食品工場の点検と監査 (DO BOOKS) (単行本)

 河岸 宏和 (著)

 食品業界は、とかく海外の権威に頼りがちです。不二家では賞味期限切れ

の原料使用問題などが報道されると直ぐ、AIBの衛生管理手法を導入してい

ます。

 しかし、不二家は不祥事が有ったときでもISOを取得していました。雪印の

食中毒事件はHACCP認可工場で発生しています。監査員は何故大きな偽

装を見抜くことは出来なかったのでしょうか。HACCP、ISO、AIBどの手法を

使用して原料の仕入れ先を監査しても、実際は監査するのも、監査されるの

も人間になります。

 過去にISOの審査員に昼食にステーキを出して審査の成績を良くしてもらお

うと疑われた事件がありました。人間が人間を監査・点検をするという難しさが

ここで理解できます。

 「いい食材からいい製品ができる。悪い食材を使用していい商品を作ること

はできない。」私がよく使う言葉です。「悪い食材でいい商品を作るのが腕だ。」

とうそぶく人もいます。

 いい食材からいい製品ができる、いい食材を仕入れるためには自分たちの

目で食材を吟味できなければいけません。高級料亭の主人が毎日築地行って

自分の目で見て食材を毎日買い付けに行くようなものです。

 今回のお話は私が三十年近く畜産原料の屠場の管理から、さまざまな食

品工場で経験したことを基本にISO、HACCP、AIBの考え方も入れて仕入れる

食材を監査・点検するポイントを説明します。

 事故米をつかまないためにも是非読んでみてください。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4495579916/250-9410607-9921013

 

 

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 農産物の調査方法について

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過去5年間の記録が必要です。

 農産物は土の上で育っています。最近は水耕栽培のように、工場の中で育っ

たレタスなどが売られていますが、通常は土の上で農産物は生育されます。土

の中に含まれている、栄養分、農薬などを水と一緒に農産物の中に取り込んで

成長します。

 農産物の点検時は必ず過去5年間、収穫されている耕地でどのような農産物

が育てられてきたか、どのような、農薬が使用されてきたかを確認します。使用

されている農薬は法律で認められている農薬かどうか点検を確実に行います。

 種の入手先も確認します。日本で使用されている種は輸入物がほとんどです。

種の入手先が何処で、種に使用されている農薬などが国に認められているもの

かどうか確認を行います。

 

隣の畑も確認します。

 ドリフトと言って隣の畑で使用した農薬が風に乗って点検先の畑に飛んでくる

場合があります。「無農薬」、「特別な栽培をしています。」などと表示を行う場合

は、隣の畑からの影響をどのように防ぐかが大きな課題になります。

 

収穫方法を確認します。

 朝どれレタスがおいしいのは、太陽がレタスに当たってしまうと光合成が始ま

り、夜中の間にレタスの中にためられていた栄養分が光合成のために使われ

るために、太陽が出る直前に収穫されたレタスが一番おいしくなります。

 早朝に収穫されたレタスは、成長を止めるためにいかに早く冷やすかが次

に重要な点になります。

 収穫時のレタスの品温は外気温と同じ温度ですから成長が止まる温度に真

空冷却機などを使用して素早く低温にします。配送車も低温で配送することが

大切です。

レタス以外の農産物も何時、どのように収穫したほうがおいしいか判った上で

収穫を行っているかどうかを点検します。

 加工野菜も収穫してから何時加工して、何時加熱し、何時凍結したものかを

理由を含め調査を行います。

 事故米をつかまないためにも、農場までの点検が必要だと思いませんか。

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事故米、給食用に流通 関西の病院・福祉施設119カ所

                       朝日新聞より2008年9月12日0時42分

 

 大阪市の米販売会社「三笠フーズ」が工業用に限定された事故米を「食用」に

転用していた問題で、基準値を超える有機リン系の農薬成分・メタミドホスが検

出されたため事故米とされた中国産のもち米が、赤飯やおこわなどの食用とし

て、近畿2府4県の病院や特別養護老人ホームなど計119カ所に流通していた

ことが11日、わかった。いずれも給食会社「日清医療食品」(東京)の近畿支店

(京都市)から各施設に納入された。多くが消費されたとみられるが、健康の被

害は報告されていないという。

 日清医療食品によれば、同社近畿支店は今年5月1日から9月8日にかけ、堺

市の仲介業者「大和商会」から、事故米とは知らずに約704キロを購入、各施設

に配給した。内訳は大阪府が48カ所、京都府が26カ所、兵庫県24カ所、滋賀県

10カ所、奈良県8カ所、和歌山県3カ所。いずれも施設内の食堂などで赤飯やお

こわ、もちなどに調理されて、職員や入所者らに提供されていた。704キロのうち

8キロは保育所向けだったという。

 日清医療食品の広報担当者は「もち米を仕入れた大和商会からは、米国産とい

う説明を受けていた。中国産との認識はなかった」と話している。調査した大阪府

などは「米は余分な注文をしないし、残っていないだろう」と説明しており、ほとん

どが施設内で消費されたとみられる。

 同社は大和商会に発注した伝票を集計し、汚染米を各施設にどれだけ納入した

かを調査している。

 大阪市によれば、配給された同市内9区の病院9カ所、老人保健施設4カ所の

計13施設のうち、少なくとも7施設の入院患者や職員ら計五百数十人の給食など

に使われた。在庫として保管されていた分を除いて赤飯やおこわなどとして消費

されたとみられるという。

また三笠フーズが販売したもち米は、大阪府内の別の仲介業者などを通じ、約15

00キロがよもぎ餅を製造している和歌山県内の農事組合法人に販売されていたこ

とも分かった。

 同社はこれまで、事故米を国から約1779トン、住友商事など3商社側から計約

815トンを購入していたことが分かっている。

 

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 

『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』 

『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』