========================================食品工場長の仕事とは===

■■   有害米1800トン、全量転売目的か 三笠フーズ

■■■                            2008年9月7日発行 

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おはようございます。河岸です。

 やっと秋めいてきました。新米のおいしい季節になって来ましたが、信じられ

ないニュースが飛び込んで来ています。加工用の米を食用に転用していたとの

事です。

今週のお勧めの本です。

 

陸海軍戦史に学ぶ負ける組織と日本人          著 藤井 非三四 (著)

大きな視野を持つことが必要です。

 戦地で弾薬を補給するときに、陸軍、海軍と同じ大きさの鉄砲を使って

いても弾薬の使い回しが出来ないのが日本の考え方です。

 戦争映画を見ていると、第二次世界大戦の時からアメリカ、イギリスの連合

軍は同じ弾薬が使用できるようにはじめから設計されています。

 弾薬だけに限らず、製造技術にしても、海軍は海軍、陸軍は陸軍で設計を

行って、それぞれで新しい技術を開発していたという矛盾だらけの事を日本

軍は行っていました。

 軍隊の考え方から、会社の組織に、日本の役所の組織に置き換えてみると

「何も変わっていないな」と改めて考えさせられる一冊です。

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競馬で妻子を養う男の走馬眼 (ベスト新書 186) (新書)    著 木下 健 (著)

こんな生活もあるんですね

 競馬で生計を立てている著者が、馬券の買い方を書いています。

 前半は馬券を買うときの考え方が書いて有り、後半は、実際に育てたい

馬の特徴が書いてあります。

 レースを見るときは、結果を知らない様に生で見ることが大切と非常に参考

になることを書いてあります。

 競馬は、着順とタイム結果だけを見て馬券を見るのではなくレースの流れを

見て馬の力を判断することが大切だと思います。

 前半の考え方は馬を見るときは参考になる一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4584121869/250-9410607-9921013

 

 

凶悪 ある死刑囚の告発 (単行本)           著 「新潮45」編集部 (著)

実際にあった事実なのですね

 死刑囚が新たな殺人を告白しているドキュメンタリーです。新潮45に一部が

報道されてから、一年たった今を書いています。

 書かれていることが事実であるのであれば、殺人犯人が、世間に離された

まま生活をしていることになります。

 世の中に解らなければ人を殺しても、人の土地を勝手に転売して、大きな

お金を手にしても何の処罰も受けない人がいるのが事実なら、事実を公に

出して、決して闇に葬る事の無いようにしてもらいたい物です。

 もし、一人暮らしの人が突然いなくなってしまっても、世間とつながりの無い

人であれば、そのままになってしまい、赤の他人が家と土地を売ってしまうこ

とが本当に有りそうな気になって来る本です。

 読んでいて殺伐としてくる本ですが、犯罪は許せないと思う本です。

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 有害米1800トン、全量転売目的か

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製品から原料までトレース出来ますか

 「何故、日付の偽装、産地の偽装をしてはいけないのか」理由を考えて見てく

ださい。あなたの工場で製造している製品が在庫が増えてきたと言って何度も

賞味期限、製造日を偽装してしまうと、何時製造した物か解らなくなってしまい

ます。

 工場で製造している商品で使用している原料に問題が有ったときに市場回収

をしなくてはならなくなります。市場回収するときに、何時製造した物か明確で無

ければ、市場にあるすべての商品を回収しなくてはならなくなります。

 もし、今回の「事故米」を焼酎に使用していたとして、発酵タンク毎にロット管理

をしていないと、すべての市場に出ている銘柄の商品を回収しなくてはならなくな

り、大打撃を受けることになります。

 必ず、使用した原料と、市場で出回っている商品をトレース出来ることが大切な

のです。

 縁日の「紐くじ」を思い出してください。お金をはらって、紐を引っ張ると、プラモ

デルとかお菓子が箱の中で紐に引っ張られて浮かんでくるくじです。

 市場に出回っている、商品を引っ張ると使用した原料、帳票などが紐に付いて

浮かんでこなければならないのです。

 

購買先と契約は出来ていますか

 原材料を購買している仕入れ先と契約は結んでいますか。もし、事故米を購買

していたとして、市場回収の費用、得られるはずの利益、落ちた信用回復の回

復に関わる費用などは保障してもらえる契約になっていますか。

 

PL保険に入っていますか

 製造物責任者保険に加入はしていますか。原材料に事故が有った場合の保障

はされますか

 

 もし、このメールを見て事故米を使用している可能性のある原材料を使用してい

る場合は、すぐに対応をしてみてください。

 お米を使用していない場合でも、他の原料に事故が有った場合と考えて「他山

の石」として是非対応をしてみてください。

 

 

 有害米1800トン、全量転売目的か 三笠フーズ  2008年9月7日3時6分

朝日新聞より

 三笠フーズ(大阪市北区)が政府から工業用に限定された有害米を食用に

転用していた問題で、同社が仕入れた事故米は過去5年に政府が売却した

事故米全体の4分の1に上ることが分かった。農林水産省は、帳簿や関係者

の証言から、その全量を食用と偽って売ろうとしていた可能性が高いとみてい

る。

 農水省によると、事故米の購入は、工業用のりの製造業務を商業登記の目

的欄に記載した業者に限られ、これまでに購入したのは17社。03年度〜今

年8月に政府が売却した事故米は計約7400トンで、うち三笠フーズが24%

の1779トンを占め、17社中最多だった。

 政府保有の輸入米などにカビや水漏れなどで事故米が発生すると、農水省

のホームページに掲載。その後、47都道府県にある出先機関の農政事務所

が近隣の業者らに通知して指名競争入札を実施して売却業者を決める。

 大阪市に本社を置き、福岡県筑前町に工場をもつ三笠フーズは04年2月以

降、北海道や東北、関東など東日本の農政事務所が発注する事故米取引にも

積極的に参入。53回の取引のうち49回は少額の随意契約で、北海道の倉庫

にあるカビの生えたタイ産米60キロを300円で買い取るなど安値の購入を繰り

返していた。

 同省のある職員は「三笠フーズから『入札はいつか』と問い合わせがよくあっ

た。100キロ以下の少量だと、輸送費の方が高く買い手がつきにくいが、三笠

フーズは少量でもよく購入していた」と証言する。

 冬木三男社長は6日の記者会見で事故米の食用への転用を始めた時期を

「5、6年前から」と話している。また、改ざんされていない本物の帳簿類から

工業用として出荷された記録は確認されておらず、農水省は、同社はもっぱら

食用と偽って販売した可能性が高いと判断。少なくとも298トンを食用と偽って

売っていたことが確認されているが、それ以外の流通先についても特定を進め

る。(歌野清一郎)

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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