========================================食品工場長の仕事とは===

■■   鹿児島県産豚肉と偽装表示 伊藤ハム子会社

■■■                            2007年9月30日発行 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

おはようございます。河岸です。関東の週末は雨のスタートでした。雨が降る

たびに涼しくなっていくので、雨は歓迎ですが、できれば週末は晴れてほしい

ものです。

今日のお薦めの本はお寿司の本です。美味しい物を食べると幸せになれま

すよ。

「寿司、プリーズ!―アメリカ人寿司を喰う 」 加藤 裕子 (著)

 日本食の代表である寿司をアメリカ人がどのように食べてどのように感じて

いるかが理解できる本です。寿司職人を目指すアメリカ人には、何故、皿洗い、

掃除までしなくてはいけないかを理屈を含めて良く説明しないといけないのです。

 日本人の様に決まりだから、昔からやっていることだから、黙ってやればいい

んだなどと言った頭ごなしの指導はいけないと説いています。

 日本人も食事をけちってブランド物を身につけるよりおいしいものを食べて幸

せな時間を過ごすことが大切だと思える本です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4087201376/250-5979749-7419419

 

「至福のすし―「すきやばし次郎」の職人芸術 」 山本 益博 (著)

 銀座で美味しい寿司が食べたくなる本です。ブランド物のかばんを彼女にプレ

ゼントするのもいいですが、真剣に美味しい寿司をお金をためて食べに行くのも

本当に楽しいものです。ステーキ、フランス料理のコースを食べに行くより、美

味しい寿司を食べると人生観が変わるようなものです。私は、寿司と目の前で

揚げてくれるてんぷらやさんに行って、水よりも美味しい日本酒を一杯飲めれば

どんなブランドものの洋服を着るより満足します。

 美味しいお寿司を食べに行きたくなる一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4106100460/250-5979749-7419419

 

=============================================================

★☆ =================================

鹿児島県産豚肉と偽装表示 伊藤ハム子会社

======================================

「まだこんな事やっているのですか?」

 伊藤ハムの報道を聞いたとき私は思わず声を出してしまいました。ラベル表

示に伊藤ハムの営業所でゴム印で「鹿児島県産」の表示を追加していたという、

非常に原始的な偽装表示です。豚肉の産地表示はJAS法の規定では国内産

の表示でいいのですが、スーパーなどの小売では国内産の表示より鹿児島産、

宮城県産と表示した方が信頼性が増しますから、小売は県名表示を求めてい

ます。

 伊藤ハムのHPの中で再発防止策として次の点が発表されています。

・流通過程において、従来よりラベル表示への加筆・修正を禁止しておりました

 が、再度徹底いたします。

・伊藤ハムグループの食肉事業部門の生産拠点で生産する食肉商品の品名

 ラベルに、「加筆・修正は一切無効です」との注意書きを、準備が整い次第

 順次表示してまいります。

・伊藤ハムグループの食肉事業部門の生産拠点で生産する国産豚肉につい

 ては、今後「国産」表示は取り止め、原則「県産」表示をすることに変更いた

 します。

 豚肉などの産地表示を確認するときに、皆さんの工場でも是非、原料が入

っているラベルに加筆、修正のゴム印がないか確認をされた方がいいと思い

ます。

−−東京新聞より引用−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

鹿児島県産豚肉と偽装表示 伊藤ハム子会社、13トン販売

2007年9月28日 14時01分

 「伊藤ハムミート販売西」が鹿児島県産と偽装表示したラベル

 

 伊藤ハムの食肉販売子会社「伊藤ハムミート販売西」(兵庫県西宮市)の奈良

営業所が、鹿児島県産でない豚肩ロース肉を鹿児島県産と偽装表示して近畿の

大手スーパーに計約13トン販売していたことが28日、分かった。農林水産省は

同日、表示の是正と原因究明、再発防止策の提出を指示した。

 人気産地の「鹿児島」のゴム印を押す手口で、所長も黙認していたとみられ、

同社に批判が集まりそうだ。

 伊藤ハムは「お客さまや取引先、株主ら関係者にご迷惑をお掛けし、おわびす

る。法令順守を全社員に徹底し、再発防止に努めたい」と話している。

 伊藤ハムによると、大手スーパーには鹿児島県産か、不足の場合は産地を明

示した他県産の豚肉を納入することが条件だったが、2005年12月から今年6

月までの約1年7カ月間にわたり、他県産の国産肉であっても商品ラベルに「鹿

児島」とゴム印で押して偽装表示していた。

写真

−国産豚肉における不適正表示に関するお詫び−−−−−−−−−−−−

伊藤ハムのHPです。

http://www.itoham.co.jp/corporate/news/070928.html

平成19年9月28日
各位
国産豚肉における不適正表示に関するお詫び
 
 本日、弊社グループ会社である伊藤ハムミート販売西株式会社(本社:兵庫県西宮市、社長:中田 豊 以下伊藤ハムミート販売西(株))・奈良営業所(奈良県橿原市)が販売する国産豚肉の一部について、不適正な表示を行って販売していたことが判明し、農林水産省より伊藤ハムミート販売西(株)に対し、指示・公表が行われました。
 お客様、お取引先様、株主様をはじめ関係各位に、ご迷惑、ご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
 概要および再発防止策につきましては下記のとおりでございますが、伊藤ハムグループといたしましては、今回の件を厳粛に受け止め、管理不行き届きの点があったことを真摯に反省しております。今後は、再度コンプライアンスを全従業員に徹底し、再発防止に努めてまいりますので、何卒ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 

 
1. 概要
   伊藤ハムミート販売西(株)・奈良営業所において、国産豚肉を納品する際、鹿児島産(不足時は他県産でも納品可能となっております)での納品が条件であるお得意先様に対して、鹿児島産および他県産を表示した豚肩ロース肉が不足しました。その時点で、在庫にあった国産豚肉(JAS法では国産豚肉という表示で流通・販売が可能となっております)の品名ラベルに、産地を判別する作業を怠り、「鹿児島」というゴム印を押すという不適正な表示を行い、鹿児島産豚肩ロース肉として納品しておりました。
 不適正表示を行った期間は、社内調査の結果、平成17年12月から平成19年6月納品分までの19ヶ月間であり、不適正表示をして納品した量は、約13tでございました。なお、期間中の当該お得意先様への国産豚肉の納品総量は約1,705t、うち豚肩ロース肉は約354tでございました。
 
2. 検証および再発防止策
  【伊藤ハムミート販売西(株)】
(1) 伊藤ハムミート販売西(株)における52ヶ所の営業拠点に対して、国産豚肉を含む全品目を対象に、原産地表示の適正な運用に関する緊急自主点検を実施いたしました。その結果、今回のような不適正表示はございませんでした。
(2) 伊藤ハムミート販売西(株)の全営業拠点に対して、伊藤ハムグループの管理部門による緊急実地監査を行っており、今月末までに終了いたします。
(3) 所長会議において、表示の適正な運用とコンプライアンスの徹底を行いました。

【伊藤ハムグループ】
(1) 食肉事業部門の伊藤ハムミート販売西(株)以外の36拠点を対象に、伊藤ハムミート販売西(株)と同様の緊急自主点検を実施いたしました。
その結果、今回のような不適正表示はございませんでした。
(2) 伊藤ハムグループの食肉事業部門の全営業拠点に対して、伊藤ハムミート販売西(株)と同様に、伊藤ハムグループの管理部門による緊急実地監査を行っており、今月末までに終了いたします。
(3) 流通過程において、従来よりラベル表示への加筆・修正を禁止しておりましたが、再度徹底いたします。
(4) 伊藤ハムグループの食肉事業部門の生産拠点で生産する食肉商品の品名ラベルに、「加筆・修正は一切無効です」との注意書きを、準備が整い次第順次表示してまいります。
(5) 伊藤ハムグループの食肉事業部門の生産拠点で生産する国産豚肉については、今後「国産」表示は取り止め、原則「県産」表示をすることに変更いたします。
 
 伊藤ハムグループといたしましては、再度コンプライアンスの徹底を図り、上記の再発防止策の取り組みを風化させることのないよう、日頃から監査体制を強化し、取り組みが成果を挙げているかを常に検証するなど、全力を尽くしてまいります。そして、今後二度とこのようなことが起こらないよう努めてまいりますので、何卒ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 
伊藤ハムミート販売西株式会社
   取締役社長 中田 豊
  
伊藤ハム株式会社
  取締役兼常務執行役員
食肉事業本部長 平山 悟

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

ご意見はこちらから

工場長の仕事TOPへ

JA8MRXのHP TOPへ

表紙イメージ 河岸宏和への質問



ご質問はこちらに

「食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本 」

「図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ〜くわかる本」

『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 

『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』 

『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』