========================================食品工場長の仕事とは===
■
■■ 伊藤ハムのトルエン混入事故から何を学ぶか
■■■ 2008年11月2日発行
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おはようございます。河岸です。早い物ですね。今年ももう11月です。年賀状
も発売されたし、箱根の出場大学も決まったしもう「いくつ寝ると」という気分に
なってきました。
やり残したことを仕上げる期間ですね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今週のお勧めの本です。
環境問題はなぜウソがまかり通るのか3 武田邦彦 (著)
本当はゴミは燃してしまうといいのかも
私の住んでいる埼玉の町では、どんなものも燃えるゴミで出すことが出来
ます。
靴、ランドセル、ビデオテープ、ペットボトルすべて燃えるゴミです。はじめ
はびっくりしますが、この本を読むとかえって環境のためにいいことをしてい
るような気がしてきます。
スーパーのスーパーバックをもらわないことが本当に環境に対していいこと
なのか、ペットボトルのリサイクルが本当にいいことなのか、自分たちは子孫
のために何をしたらいいのか考えさせられます。
環境を考えているあなたにお勧めの一冊です。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4862483321
お金を知る技術 殖やす技術 「貯蓄から投資」にだまされるな 小宮 一慶 (著)
家は建てた方がいいのです。
投資の本、お金の使い方の本はたくさん出ていますが、是非この本は、若
い方に読んでいただきたいと思います。
若い内に、持ち家を持って家を資産にすることで、安定した生活を送ることが
できると思います。
守るお金と攻めるお金をしっかり区分して、攻めるお金では積極的に投資を
することで、資産を増やすことが出来ると思います。
一日でも早く、是非若い方に、金融のイロハを学ぶためにもお勧めの一冊です。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4022732261/250-9410607-9921013
=============================================================
★☆ ====================
伊藤ハムのトルエン混入事故から何を学ぶか
=========================
包装材料は養生期間が必要です。
包装材料は数種類の原反(ナイロンとかポリエチレンとかのフイルム)を張り合
わせて印刷し製造されます。今回の事故のように原反を張り合わせるために接
着剤を使用しています。
フイルムを印刷するためにも、色々な溶媒が使われます。
包装材料は印刷して直ぐに製品を包装すると、今回のような事故が起きてしま
います。
印刷を行ってから直ぐに使用するのではなく、一定期間の養生期間が必要です。
直ぐにつかいたいときはどうしたらいいか
伊藤ハムの事故は、PBブランドで発生しています。私も経験が有りますが、PB
ブランドの製品はPB先の販売計画を充分に把握していないと、フイルムの在庫切
れを起こしてしまいます。
肉などの原材料は、汎用性があっても、PBブランドの包装材料は他のものは使
用できないので、専用の在庫になってしまいます。急な注文の増加には対応でき
ないのです。
五感を駆使します
PBのブランド品、また生協などの注文に対しては、欠品ができません。欠品
できないので、本来必要なフイルムの養生期間を取らずに使用してしまいます。
フイルムを使用する前に五感を駆使して確認していれば異臭に気が付いたと
思います。
製品の検査を行うときも注意が必要です。
細菌検査を行うとき、官能検査を行うときに、「ちょっといつもとにおいがちが
うな」と気がつく事が出来ればお客様に迷惑をかける事は無かったと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ウインナーのトルエン、包装フィルム原因 伊藤ハム発表
2008年10月31日20時17分 朝日新聞より
伊藤ハム東京工場(千葉県柏市)で製造されたウインナー「CO・OP あらび
きポークウインナー 109グラム」の一部から劇物のトルエンが検出された問
題で、伊藤ハムは31日、大日本印刷(東京都新宿区)から納品された包装材
(フィルム)の製造不備で、トルエンを含む多量の接着剤が包装材内側に付着し
たことが原因だった、と発表した。
大日本印刷が、伊藤ハムに納入した未使用の包装材を調べたところ、一部か
ら高濃度のトルエンを含む接着剤が検出されたという。
両社の説明によると、この包装材は10月14日に大日本印刷傘下のDNPテ
クノパック狭山工場(埼玉県狭山市)で製造された。複数のフィルムを張り合わせ
るために接着剤をつける工程で、トラブルの影響で包装材の端に接着剤が過剰
に付着してしまった。このため、乾燥が不十分になり、トルエン成分が残ったまま
出荷されたとみられる。
出荷前の製品検査では、包装材中央で接着剤の残留量を測っているため、す
り抜けてしまった。この包装材は問題の商品以外には使われていないという。
大日本印刷広報室は「多くの方にご迷惑をかけたことを深くおわびする。再発
防止策を検討する」としている。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。