==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■   ヒューマンエラーについて

■■■                            2009年1月30日発行 

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おはようございます。河岸です。読者の方から質問を頂きました。

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河岸様 はじめまして。食品工場で働く稲垣と申します。

よく拝見させて頂いており、ありがとうございます。ご質問にお答え頂けたらと

思いメールさせて頂きました。 

 私は生産計画・シフトの担当で、売り上げが低い月は、人件費を抑える為、

過去にミスや休みのある従業員に、シフトで休みを入れ人員を減らしています。

休みが多いと離職に繋がるので、冷凍食品を加工し在庫したり、大掃除をし、

休みを減らしています。

 ご質問ですが 他社でも休みを入れる事はありますか?また、生産量

に対して人員過剰の時、どう対応しておりますか?よろしければ、お返事 

よろしくお願いいたします。

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 生産量が少ないときの要員体制、人員配置は難しい物です。他の工場でも

夏に生産量の多いコンビニエンスストアの麺の工場、アイスクリームの工場、

冬に生産量の多い、おでんの工場、中華まんじゅうの工場などが苦労している

ようです。

 休みは生産量に応じて取らさざる得ないのが現実です。ここで大切なのは

従業員の方との約束を明確にしておく必要があります。

 しかし、派遣切りと同じような結果を招いてしまいますので、質問者の方の

工場のように、冷凍食品の製造とあわせて、生産量が安定するように生産計

画をくむことがお勧めです。

 地域の方々、従業員の方々に対して易しい生産計画を立てることをお進め

します。

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今週のお勧めの本です。

ヒューマンエラー 第2版 (単行本)               小松原 明哲 (著)

人は必ずミスをする物です

 チョウは何故カラフルなのか。実はカラフルな花の中にチョウが身を隠すた

めにカラフルなんだそうです。

 皆さんの工場の掲示板を見てみてください。多くの安全ポスター、従業員へ

の連絡が掲示されていませんか。

 多くの情報の中に、すばらしい内容のポスターが貼ってあっても従業員は

カラフルなチョウが、花の中で見つける事が困難なように簡単には見つける

事ができないのです。

 ヒューマンエラーは花の中のチョウの様に人間本来の特性を理解しないと

解決できない物なのです。

 ヒューマンエラーを防ぐために是非一読をお勧めします。

★五個です。

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 ヒューマンエラーについて

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ヒューマンエラーは仕組みで防げます。

 あなたの工場では日付ミスが発生したときにどのような対策を打ちますか。

 いまだ新聞の回収社告の記事の中で簡単な日付ミスは無くなっていません。

 日付ミスでも包装機の活字を入れ間違えたようにとんでもない日付ミスを起こ

すことがあります。インクジェットプリンターを使用していれば、日付の設定ミスと

賞味期限の設定ミス以外はミスが考えられませんが、いまだに、経費の関係か

ら日付を活字を集めて2009.と一つずつ活字をいれていく日付の打ち方を使用し

ている工場も多いと思います。

 そうすると2月30日とか2の数字を上下逆に入れてしまったとかいろいろなミ

スが発生します。このミスがどのくらい起きる可能性があるかを考えてみたいと

思います。 

下図の様に一本のボルトに8個の印付きのナットが付いていたとします。

ボルトの頭−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

         A  B  C  D  E  F  G  H

 

 

 このボルトから8個のナットを外して再度同じようにAから順番に組み立て直

すこととします。

 そのボルトからナットを取り外し工程と、再度組み立て直す工程を考えたとき

にどちらが間違いやすいか考えてみてください。取り外し方は誰が行っても一

通りしかありません。

 しかし組み立て方の間違え方は、オミッションエラー(Omission Error:実行し

なかったエラー)を取り除いて考えてもナットがAからの順番通りに組み立てら

れる場合は40,320通り考えられます。この計算方法は8の階乗すなわち 

8!=8×7×6×5×4×3×2×1=40,320 通りになります。

 ここで考えていただきたいのは、分解するときは誰が行っても1通りしかない

のに、組み立て方によって単純に8個のナットをボルトに付けるのであればオ

ミッションエラーしかありませんが、8通りの順番を付けることでコミッションエラ

ー(Commission Error:実行したエラー)はなんと4万通りにも増えてしまいます。

 ここで取り外した時と同じように、一つのナットを組み立てることとすればミス

は起きなくなります。

 

発想を変えてみます。活字を組み立てることを止めるのです。

 2009.01.28のまとまった日付を一つの活字で造ってしまうのです。こうすると

間違いは無くなります。工場中の日付を固定式にしてしまうと間違いがなくな

ります。経費が非常にかかるように思いますが、日付間違いをだして、リコール

を行い4大新聞の社告を出したとしてみれば、活字の経費は非常に安い物と

なります。活字をセットして現場では変更できないようにして現場に渡し事も考

えられます。

 

監視が更に必要です。 

 活字をセットしたときに空印字をフイルムなどに印字を行いその印字が間違

いが無いか現場の作業者が点検します。

 日付点検作業を行っているかどうかを帳票上で監視します。このダブルでの

作業が大切なのです。

 すべてを現場の作業者に任せてしまうと、実際行うはずの点検を行っていなく

ても気がつかずにそう言いった時に限って日付ミスをしてしまいます。

 包装工程が終わり工場から出荷するときも出荷判定が必要になります。工場

から出荷するときに規格、数量の点検はしますが、日付の点検はしていないと

思います。理由の一つとしては、外装から中の日付が見えないことがあります

が、外装段ボールの一部を切り取って中の日付が見えるようにすることで、日

付の確認ができます。このときにデジカメで写真を撮っておけば問題が起きた

ときの証拠になります。何か無ければ確認する必要はありませんので、デジカ

メなどによる証拠としての記録の保管は必要かもしれません。

 

機械に頼る事も必要です。

 人間が不良品を検査で発見するためには集中力が必要です。しかし、検査

での集中力は長くは続かない物です。

 日付の自動判定装置はCCDカメラで簡単に造る事ができます。CCDカメラを利

用して必ず日付を読み取ることで日付ミスを防ぐ事が出来ます。

 CCDカメラで判断する日付のマスターは、印字装置のマスターと違うマスター

で管理しないとチェックにはなりませんので注意が必要です。

 

 

人間のミスを防ぐために何か工夫はしていますか。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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