=================================食品工場の工場長の仕事とは==■■■
「日本の農業は風評被害に負けない」
2011年6月5日発行 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
おはようございます。河岸です。いよいよ今週6月10日発売になります。
「日本の農業は風評被害に負けない」出版社:
アスキー・メディアワークス
著者:永峰英太郎;河岸宏和
ISBN-10: 4048707000ISBN-13: 978-4048707008
発売日: 2011/6/10第一章 ルポ・農家たちの決断と取り組み
第二章 広がる“風評被害”の波紋第三章 現場では何が問題だったのか
終章 消費者と生産者を危機から守るために
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「日本の農業は風評被害に負けない」
私のあとがきより 2011年3月11日 私は北海道の帯広の工場にいました。
大きな揺れを感じたため会議を中止し、現場の従業員の安全を確認する
ように話した後テレビのスイッチをいれました。
アナウンサーは大きな津波が来る可能性を何度も何度も繰り返し伝えて
いました。全国の中継が行われて居る中地震から30分後のテレビの画面では、
津波が家を車を押し流す映像を流していたのです。
まるで映画を見ているような現実感の無い映像でした。
そして翌日のニュースでは福島第一原子力発電所の水素爆発が発生し
頑丈なコンクリートの建物が飛び散った映像が映し出されました。
放射線物質の汚染はこの日から現実の物となったのです。
人間の五感で感じる事の出来ない危害は不安になってしまいます。
私たちは人間の,目で見ることの出来ない細菌、ウイルスを目で見える様
に工夫し戦ってきました。
目に見えない物でも目に見える様にすることで、対策が産まれ不安を取り
除く事が出来ると思うのです。
原子力発電所を建築し、電気を大量に消費する事をいいことと認めて来た
私たちが新しい時代を考える時が来たのかもしれません。
桜が綺麗に咲いている時に原稿を書いています。
在原業平は桜のことを次の様に謳っています。
「世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし」
しかし、日本の春に桜が無いと言うことは考えられません。
来年2012年の春は、安心して花見団子を食べる事が出来て、花見酒が
飲めることを祈っています。
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はじめに
第一章 ルポ・農家たちの決断と取り組み 永峰英太郎
3月19日、風評被害が起こり始めた/農家に広がった絶望や諦念/
イチゴの取引価格が1パック20円に円に急落/将来について、何もイメージできない/
絶望だけではなく前を向く農家の存在
「安全・安心」の根拠を得るために、あえて畑を一度潰す
茨城県那珂市の有機農家・和知健一さん
このトマトは安全と言えなくなった/出荷しない理由を取引先に説明し
理解を得る/ポリシーを貫くためアルバイトも視野に/農作業再開のルール
を自ら設定
収穫までの猶予期間に対策を練り、安定供給を目指す
福島県福島市の果樹農家・阿部剛さん
福島県は果樹栽培については継続を許可/半年の猶予期間を無駄に
はしない/多くの情報を集め、方向性を決めた/スーパーなどへの直取
引を増やす努力
若者を中心とした風評被害撲滅の動きがいわきを救った!
福島県いわき市のトマト農家・助川成光さん/ナメコ農家・加茂直雅さん
需要が伸びる時期に風評被害で価格急落/施設栽培のナメコも大打
撃を受ける/ツイッターなどから応援の声が上がる/市の風評被害撲滅
キャンペーンが好結果を生む/いわき市の農家全体で復興を目指す
この経験は将来の糧になると信じ、農作業を続けた
茨城県常陸大宮市の有機農家・横倉隆さん
茨城県全域でホウレンソウの出荷停止の理由は?/出荷停止時、農
家へは指示が何もなかった/仲間を増やす夢を実現するため、作業は
止めない/新しい栽培方法を勉強する機会と捉える
出荷先に「安全の証拠」となる資料を渡して理解を得た
東京都江戸川区の小松菜農家・平野靖和さん
都の資料を段ボールに貼りつけて安全をアピール/自ら資料を作り、
出荷先の学校を訪問/風評被害を想定し、事前に補償対策を練る
酪農家全体の協力で被害を補填、カバーしあう
茨城県常総市の酪農家・佐藤創一さん
地震の被害補償は、各酪農家のプールで払われた/県全体での出荷
停止が風評被害を抑えた/出荷再開以降の補償はあてにできない/餌
の放射性物質の影響を憂慮
第二章 広がる“風評被害”の波紋 永峰英太郎 農家だけに留まらない風評被害
出荷ストップは素早く、再開は慎重に判断
有機・無農薬野菜の宅配事業者「ミレー」代表取締役・早川世治さん
市町村の出荷自粛要請に素早く対応/業者同士で結成された連合会に
参加/情報を発信し続けることが信用を得る唯一の方法/お店の勝手な
判断が風評被害を広める/お客さんと会話できる実店舗の力を実感
海外サイトで、売上げを義援金に回す取り組みを実施
宇治茶生産販売業「京都おぶぶ茶苑」副代表・松本靖治さん
海外の「自分も役立ちたい」気持ちをくむ
専門機関に放射性物質測定を委託し、安全を保証
直営レストラン「農家の台所」などの運営業者「国立ファーム」商品部仕
入課課長補佐・松尾一俊さん
自社で測定するのは無意味と判断/自社のレストランで応援キャンペー
ンを実施/出荷制限のかかっていない野菜をいかに売るか/測定結果を
あえて消費者に伝えない理由
第三章 現場では何が問題だったのか 永峰英太郎
マスコミが伝えない事実が現場にはある
風評被害はなぜ起こったのか
最初の政府発表の問題点/マスコミ報道の影響/市場関係者の取り
組みがなかった
風評被害を抑えるためにどんなことをしたか
自ら行動せず農協に依存する農家も/「売る側」の風評被害抑止の動き
大きな効果を生んだ口コミの威力
若い世代に広がったソーシャルメディアでの支援の輪
補償はどれだけ受けられるのか
JCO臨界事故の際、農協非加入農家は補償で苦労/窓口になる組織
の重要さ
働き手の流出という被害
原発事故に恐怖心を抱いた外国人
支援運動の陰の「疑惑」
買い叩かれても、店では通常価格で販売
農家間の情報格差
終章 消費者と生産者を危機から守るために 河岸宏和
まず白黒を明確にすることが必要
判断基準を出してきちんと監視する
食品にはリスクがあることを認識する
数値の持つ意味から適切に答えるべき
カイワレ大根はO-157事件の犯人だったのか 作付け制限をし、
農家が分かるように表示する
全量検査は現実的ではない
安全を保障するには例外を作らない
事故を防ぐために必要な産地表示とは
なぜ情報開示が進まないのか
産地情報の記載を徹底しよう
出荷停止と市場回収の違い
作付け規制は誰が指示するのか
危機に必要な「フードディフェンス」の考え方
消費者の安全に責任を持つ組織はどこになるのか
風評被害に惑わされない消費者の行動とは
マスコミ、政府の発表だけを信じ込むことの怖さ
自軸を持って行動することの大切さ
おわりに
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